大野屋

今回から全国のコナモン屋を特集してお送りしたいと思います。と言っても、中部から東北に掛けての東日本ですけど、その点はご容赦を。まず今週は愛知・岐阜、そして石川と続きます。あと興味のある方は以前特集した西日本のコナモン屋もご覧くださいませ。


一宮市は木曽川の畔、起(おこし)という地域に大野屋という駄菓子屋さんがある。ここも駄菓子だけでなくおでんやコナモンを商っている。先日同市の愛松屋を紹介したがその流れで興味を持ち、足を伸ばしてみた。

一宮市 起(おこし) 大野屋

訪れたのは2月中旬、平日の昼下がり。入って正面が駄菓子、右が飲食スペースだ。店主のおばあちゃんがお孫さんの相手をしつつ、「いらっしゃい」と迎えてくれた。先客なし。すぐ近所に起小学校があるが、まだ授業中なのだろう。

大野屋 メニュー

メニューはお好み焼と焼きそばとおでん。おでんは一串90円。お好みは150円、焼きそばは250円から。さすが駄菓子屋、安定の安さ。

「肉入り焼きそば(330円)、ください」
「はーい」
「あと、おでんもらうでね」
「はいよー、味噌つけてねー」

澄んだお出汁のおでん鍋

透き通ったお出汁が張られたおでん鍋から、揚げ半と赤棒をピックアップし、味噌を掛けた。赤棒と言っても運送業者ではない。尾張地方特有のおでん種だ。

赤棒と揚げ半に味噌をつけて

食べてみると蒲鉾よりもモソモソした食感である。あっさりした下味にこってりした甘味噌が絡んでなかなか美味い。味噌に山椒でも入ってるのか、ちょっと舌が痺れた。

肉入り焼きそば 330円

おでんをつついている間に焼きそばも出来上がった。麺は細麺で具はキャベツと豚肉。脇に微塵切りの紅生姜が添えられている。薄めだがしっかりソースで味付けされている。駄菓子屋なのでボリュームほどほど。お好みも欲しくなってしまった。

期待通りのソース焼きそば

壁には板東英二の番組のステッカーや色紙の他、子ども会の感謝状が沢山飾られていた。起(おこし)小学校の児童たちにとっては社交の場なのだろう。

お会計は510円。いまや貴重な存在となってしまった駄菓子屋さん。ずっとお元気で続けてくださいますよう。

すぐ近所には小学校も

大野屋

店舗情報TEL:0586-62-3416
住所:愛知県一宮市起西茜屋58
定休日:第1・3木曜日
主なメニュー焼そば 250円 大盛 450円
玉子入り 300円 玉子入り大盛 550円

お好み焼 150円 玉子入り 200円
そば入り 280円

肉・イカ・エビ 各330円
肉エビ・肉イカ・イカエビ 各450円
肉イカエビ入り 550円

おでん 一串 90円