つり味 緑町店
以前も特集いたしましたが、ソース後掛けスタイルや塩味の焼きそばが名物の店は全国各地にございます。食べ歩いているうちにある程度の記事が溜まりましたので、数週間掛けてそれらをドバっとご紹介いたします。まずは個性的な焼きそばが多い山形県のお店から。
山形地方合同庁舎のちょっと先にある中華料理の店、つり味緑町店。この店の焼きそばと餃子は地元で長年愛されてきた味という。しかもその焼きそばが少し変わっているそうな。
訪れたのは1月中旬の平日のお昼。雪の降る中を山形駅から30分ほど歩いて到着。入店すると厨房で作業をする優しそうな店主ご夫妻から「いらっしゃいませ」と声が掛かった。客席はテーブル3卓に小上がり2卓。開店時間の少し後で先客は学生二人ほど。どちらも焼きそばを食べていた。
一番奥のテーブルに腰掛けて卓上のメニューを眺める。焼きそばと餃子を筆頭に、単品料理や定食・丼物、裏にも麺類が記されていた。
「焼きそば(500円)と餃子(350円)ください」
「はーい」
厨房に向かってそう声を掛けてから、入り口の給水器でお冷を汲んでくる。基本的に諸々セルフの店なのだ。やがて厨房から油の跳ねる音が聞こえてきた。そして待つことしばし。
「お待たせしました、焼きそばと餃子です」
おー、美味しそうだ。焼きそばは山形のあちこちで見かけるソース後掛けスタイル。「黒いキャップがソースですので掛けてお召し上がりください」と卓上の調味料を示して奥さんは戻ってゆく。
麺は中太でモチモチの茹で麺。具はキャベツ、モヤシ、人参、豚肉と玉子。玉子は炒り玉子状態で麺にくっついている。味付けはほんのり油脂の風味が香るのみ。
卓上のソースを掛けると、あっさりした酸味が炒り玉子に良い按配で絡みつく。うーん、これは美味い。癖になる味だ。
餃子は皮もっちりで野菜たっぷり。焼きそばも併せて食べると結構ボリュームもある。空腹状態で訪れたのだがすっかり腹がくちくなった。お会計は850円。
「ご馳走様、美味しかったです」
「ありがとうございました、またおこしください」
それにしても山形県内の後掛けソース文化は一体どういう成り立ちなのだろう。気になるが手掛かりに乏しい。
ちなみにこの日は偶々山形初市という縁日だった。名物の初飴の他、山形ならではの玉コンニャクやどんどん焼きの露店が並んで、つい帰りに何品か買い食いしてしまった。がっちり食べ歩きの予定を組んでしまうと、こういうときに気兼ねなく食べることができないのがちょっと辛い。
店舗情報 | TEL:023-622-4367 住所:山形県山形市緑町2-7-13 営業時間:11:30~14:00、17:00~21:00 定休日:日曜・祝日 → ホームページ |
---|---|
主なメニュー | 焼きそば 500円 餃子 350円 ラーメン 500円 冷しラーメン 650円 |
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません