たぬきや
稲田堤の多摩川河畔にたぬきやという休憩処がある。ここで提供している酒肴がなかなか侮れないクォリティで、ロケーションの良さとも相まって千ベロ好きの呑兵衛に人気なのだ。
たぬきやを訪れたのは12月中旬、日曜の午後3時過ぎ。先日紹介した聖蹟桜ヶ丘の麺・虎テツから散歩がてら多摩川を歩いてみた。お、今回は営業中の幟が出ている。実はこれまでに2度訪れたことがあるのだが運悪く閉まっていた。4年越しの3度目にして、ようやくの初訪問だ。
店舗は簡素なプレハブ造りで、寒空の河原にポツンと立っている。こう見えて昭和10年創業という老舗らしい。この川とともに80年、最近は川沿いをサイクリングしているチャリダーたちに愛用されているようだ。
入って右手が注文カウンターとその奥に厨房。左側は広めの客席スペースで、テーブルや小上がりが用意されている。寒い日だったが、良く晴れた日曜の午後ということもあって、店内には3組ほどの先客がいた。
カウンターの向こうから「いらっしゃいませ」と女将さん。品揃えはもう少し下流にあるグランド小池商店とも似ている。メニューをざっと眺めて、生ビール(450円)とおでん(450円)、焼きそば(450円)を注文する。合計1350円也。
このお店は基本的にセルフサービスだ。生ビールとおでんをその場で受け取って、空いている席に運ぶ。店内の暗さと外の明るさの加減か、ビールの泡がキラキラと煌めいて美しいー。
おでんはたぬきやの名物で、なかなか盛り沢山。玉子、昆布、こんにゃく、がんも、ちくわ、さつま揚げ。下には大根も埋まっていた。どの種も出汁がよーく滲みていてビールに合う。アツアツなのがひときわ嬉しい。
そのうち焼きそばも出来上がった。麺は中細の蒸し麺。具は豚肉、キャベツ、モヤシ。青海苔と紅生姜。期待通り、古き良きトラディショナル・スタイルのソース焼きそばだ。
味付けはかなり酸味の効いたウスターソースを使用。実はこのくらい酸っぱい焼きそばも、自分の超好みである。ところどころ焦げているのも風味を増してビールが進む。思った以上にボリュームもある。おでんが無くても大丈夫だったかな。
多摩川の流れを眺めながらジョッキを傾け、おでんと焼きそばをのんびりと平らげた。日曜の午後、それも寒い季節の小春日和には理想的な時間の費やし方だ。また散歩がてら寄ってみたいなあ。
店舗情報 | 住所: 神奈川県川崎市多摩区 多摩川河川敷内 営業時間: 15:00~19:00(土日 12:00~19:00) 定休日: 月曜・木曜,、不定休あり |
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主なメニュー | 焼きそば 450円 おでん 450円 生ビール 450円 |
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