浅草 天才焼きそば ニュー小江戸

2024年1月9日

昨年の7月、浅草地下街に天才焼きそば・ニュー小江戸という焼きそば専門店がオープンした。店主の喜島春樹さんは、チャンネル登録者数7万人超の人気YouTuberで、焼きそばのサブスクなどの試みがメシ通でも記事になった。どんな店か興味津々。昨年末にふらっと訪れてみた。

浅草地下街 天才焼きそば ニュー小江戸

訪問したのは12月中旬、平日の昼下がり。店頭にいる和装のマネキン人形、ちかこが目印だ。店舗は「小江戸」という店の居抜きで、看板に「ニュー」を書き加えて、そのまま活用している。

浅草地下街 ニュー小江戸 店頭の様子

お店はこじんまりとしており、基本的に立ち飲み専門だが、椅子もいくつかある。カウンターに雑然と置かれた数々の調味料類は、自分好みの味に仕上げるためのもの。お客さんが持ち込んで置いていったものも多いらしい。

浅草地下街 ニュー小江戸 店内の様子

メニューは天才焼きそばとトッピング類のみ。焼きそばは並盛りが600円で、そこにあれこれプラスしていく。サブスクなどの試みもあって面白い。

浅草地下街 ニュー小江戸 メニュー

ドリンク類は、店頭の冷蔵庫から自分で取り出して申告する。とりあえず、クラフトビールを一本いただき、天才焼きそばの並に赤ウインナーと目玉焼きトッピングをお願いした。

浅草開化楼特製のカラヒグ麺を使用

こちらの店では浅草開化楼の特製麺、それも何と低加水のパスタ生めん(通称・カラヒグ麺)を使用している。厨房設備が限られていることやテイクアウトの経時劣化を考慮し、あらかじめ茹でて油をまぶし、茹で置いているそうだ。

注文を受けたら、まず肉やウインナーをフライパンで焼いて、皿に取り置く。次に麺をじっくり焼き、味付けしてそれも別に置いておく。さらにキャベツを焼く。樹脂製パックに重ねた経木舟皿に盛り付け、これまた別に焼いた目玉焼きを乗せてできあがり。

天才焼きそば

眼の前に焼きそばが置かれたものの、トッピングがモリモリすぎて、麺が全く見えない。とりあえずパックの蓋にトッピングを移動させ、無印の天才焼きそばの状態にしてみた。麺は前述した浅草開化楼のカラヒグ麺。味付けはソースだが、麺用と肉用と異なるソースを使用。しかも、それぞれ複数のソースをブレンドしているそうだ。

トッピングを移動させた状態

麺を引っ張り出して一口いただく。カリッとした焦げの香ばしさと、モチッとした歯応えが楽しい。バランスが良く後を引く味わいのソースと、地力のある麺とがしっかり絡んで、めっちゃウメーン! 前述したが焼きそばはテイクアウトの場合も多いので、時間が経っても美味しく食べられるよう、麺の調理方法をかなり研究したという。

焼き加減が絶妙なカラヒグ麺

トッピングだが注文した品だけでなく、何か色々おまけしていただいた。ランチョンミートに豚肉。目玉焼きにポテトサラダ。赤ウインナーは2つあり、ひとつはタコさんになっている。焼きそばもトッピングも酒のつまみにピッタリ。合同酒精の瓶チューレモンとも合う。

あれこれおまけしていただいた

食べながら喜島店長と焼きそば談義。巨大なペッパーミルで味変もしてみた。自分好みに味付けするお客さんが「天才」だから「天才焼きそば」だそうだ。

自分好みに味付けしよう

最後にトッピングをおまけしていただいたお礼として、トッピングのペイ・フォワードを、喜島店長にお願いしてみた。私が代金を先払いしたので、この記事の公開時点から赤ウインナーを先着10名様にサービスしていただくことになっている。たぶんすぐになくなるだろうけど、よかったら浅草地下街のニュー小江戸まで行ってみてください。

ちかこを挟んで3ショット

拙著『ソース焼きそばの謎』で書いた通り、浅草はソース焼きそば発祥の地だ。同じ地下街の福ちゃんを始め、デンキヤホール染太郎大釜本店三島屋山口家など、老舗を挙げればきりがない。西浅草には、かっぱ焼きそば喜八もある。浅草が焼きそばで盛り上がってほしいなー、と心から思う。

店舗情報住所: 東京都台東区浅草1-1-12 浅草地下街33号
営業時間: 11:00~23:00(食事L.O.22:00)
定休日: 水曜
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主なメニュー天才焼きそば 600円~