はつみ食堂
さて、今回から沖縄の焼きそばを特集いたします。先月下旬、格安航空会社を利用して沖縄本島へ行き、あちこち食べ歩いて参りました。それも個性的で濃い店ばかり。これで当サイトで全都道府県を全て取り上げたことになりますね。まず今週はケチャップ味の焼きそばをば。
秘密のケンミンSHOWでも取り上げられたが、沖縄の焼きそばは沖縄そばの麺を使うのが特徴とされている。さらにはアメリカに統治されていた時代の名残でケチャップで味付けすることもあるとか。ただし近年ケチャップ味の焼きそばを提供する店は減少していて、内地と同じくソース味が主流となっているらしい。
沖縄料理を提供する居酒屋でケチャップ味を選べる店なら割と多いのだが、どうも近年のB級グルメブームの影響で復活させたんじゃないかという気配が漂う。そんな状況だが丹念に探せば今でも変わらずケチャップ味の焼きそばを提供している食堂が何軒か見つかった。
今回紹介するのは那覇市の北側に隣接する浦添市のはつみ食堂。県道251号線、通称・パイプライン通り沿いにある昔ながらの食堂だ。こちらの記事によると先代から40年近く営業しているらしい。
訪れたのは1月下旬、平日の夕方16時過ぎ。年季の入った外観で黄色に黒字の屋号が良く目立つ。営業中の幟が下げられていたが、店内の蛍光灯は点いていた。
「あのー、やってます?」
「はい、大丈夫ですよ」
客の入りにも寄るが、普段は16時半から17時くらいに閉めているらしい。ギリギリ営業時間に間に合ったようだ。
客席はテーブル5卓に小上がり2卓。時間外れで先客無し。店員さんは女性二人。姉妹か、母娘か、二人とも美人さんだ。
メニューは壁に貼られていた。カツ丼もある。沖縄のちゃんぽんの独特さは知られているが、カツ丼も独特だと最近知った。焼きそばは醤油、ソース、ケチャップの三種から味を選べる。当然、ケチャップ味で焼きそば(500円)を注文。
「熱いお茶が良いですか?」
「そうですね、熱いのでお願いします」
フライパンか中華鍋か、調理の様子は分からないけど何やら炒め始めた。沢山あるコミックからこち亀を選び、読みながら待つこと7分ほど。焼きそばと御新香、汁物の椀がお盆に乗せて運ばれてきた。
麺はまさに沖縄そばのそれ。ゴワゴワ、手もみ風の太麺だ。具はキャベツ、玉ねぎ、人参、小松菜、そしてランチョンミート。ケチャップで濃い目に味付けられている。程よい甘さで見た目も味わいもナポリタンぽい。沖縄ならではの美味しさだ。卓上のコーレーグースも合う。
お椀の中身はゆし豆腐汁。円やかで優しい味わいだ。この店以外でも沖縄の食堂で焼きそばを注文したら例外なく汁物が付いて来た。お新香は甘めの沢庵。口直しにぴったり。ボリュームもしっかりたっぷり。あー、満足した。
うちなーぐち(沖縄弁)で言えば、イタリアンふーじー(風情=っぽい)「そばゲティ」か。今後も変わらずに今の味を提供して欲しいなあ。
店舗情報 | TEL:098-876-3035 住所:沖縄県浦添市屋富祖2-1-1 営業時間:10:30~18:30(売切次第終了) 定休日:日曜 |
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主なメニュー | 焼きそば(しょうゆ・ソース・ケチャップ) 500円 沖縄そば 小400円 大500円 かつ丼 600円 ちゃんぽん500円 カレーライス 500円 |
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