火の車
静岡県東部の焼きそば特集。今週は沼津市内から3軒をご紹介します!
沼津の焼きそばと言えば「火の車」はまず外せまい。正確な創業時期を知らないのだが、恐らく創業60年前後。「経営状況、やばいの?」と思わず訊いちゃいそうな屋号だが、長年に渡って沼津っ子たちの胃袋を満たしてきた老舗の焼きそば専門店なのだ。
火の車は沼津市丸子町という市街地からほど近い住宅街にある。近年になって今の場所に移転したらしい。そのため店舗も新しめ。Woodyなカフェ風の造りだ。客席はテーブル6卓。ご家族で切り盛りされていて、持ち帰り注文も多い。
火の車を私が初めて訪れたのは、2011年8月上旬のことだった。このブログを始める直前、静岡県内の主だった焼きそば店を押さえておこうと、あちこち食べながら周っていたうちの一軒だ。その店の紹介が、よもや6年以上経ってからとは……。
こちらの焼きそばはソース味の焼きそばと、和風焼きそばの2種類がある。あとはお好み焼きやおでんなど。
初回訪問時にいただいたのは、ソース味の焼きそばの並・イカ入り(450円)。麺はコシのある細い蒸し麺を使っていて、一本一本が短い。具はキャベツの千切りにイカ、揚げ玉。卓上から紅生姜も添えてみた。
味付けはやや酸味勝ちのソースで、あっさりめ。並盛だが、かなり量が多い。たしかこの日は何軒かはしごしていたのだが、予想以上に満腹になってしまった。箸ではなくフォークで食べる点も印象に残った。
もう一方の和風焼きそばは木製の丼に盛り付けて提供される。器を傷つけないためか、武器はフォークではなく割り箸だ。写真は2015年の9月に食べた和風焼そば・並(500円)。ソース味より50円だけ高い。麺はソースと同じ細くて短い蒸し麺だ。具はキャベツと干しエビ。軽く醤油が掛かっていて、鰹節・海苔・青ネギがトッピングされている。
あっさり醤油風味と麺の歯応え。コショウも効いていて後を引く美味しさだ。和風ということでシンプルな醤油味だろうと予想していたが、見事にハズレ。鰹節やエビ、油脂の旨味、海苔の風味など、とても多層的な味わいなのだ。そしてやはりボリューム満点。とくにキャベツの量が凄い。
この大盛りも食べたことがある。こちらは和風焼きそばの大・ミックス(800円)。目玉焼き(50円)もお願いしてみた。このボリュームが半端ない。この日はお腹ペコペコでお邪魔したのだが、食べても食べてもなかなか減らない。途中で心が折れそうになったことを覚えている。この和風味がまた目玉焼きと相性抜群なのだ。定番のソースも美味しかったが、和風も捨てがたいんだよなあ。
沼津と言うとどうしても海鮮系のイメージが強い。しかし中央亭の餃子やここ火の車の焼きそばなど、地元の方々が愛してやまない非海鮮系の名店も実は多い。沼津を観光で何度も訪れているという人には、海鮮以外の沼津グルメもたまに味わってみて欲しい。きっと鮮魚以上に新鮮な食体験が得られることだろう。
店舗情報 | TEL: 055-963-0196 住所: 静岡県沼津市丸子町748-9 営業時間: 11:00~14:30 17:00~20:00(土日祝は通し営業) 定休日: 火曜 |
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主なメニュー | 焼きそば 並 400円 大 550円 特大 750円 和風焼きそば 並 500円 大 600円 特大 800円 いか・肉・えび 具1品入り +100円 具2品入り +150円 みっくす +200円 目玉焼き・生玉子 +50円 |
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