開花亭
あんかけ焼きそば特集、3週目は全国でも有数の(?)あんかけ地域・長野県からスタートです。
以前、上田の福昇亭と日昌亭のあんかけ焼きそばを紹介したが、隣の東御市にも同様の品を出す店がある。それがこちらの開花亭。前述の店に感銘を受けた女性店主が数年前に開業したそうな。
訪れたのは5月中旬、平日のお昼前。上信越道の東部湯の丸ICを降りて県道81号を南下。ナビの示す地点に着いても店が分からず一旦通り過ぎてしまった。看板は出ているのだが街路樹で見え難いので要注意。噂通りの人気のようで手狭な駐車場はすでにほぼ満車だ。邪魔にならない端のスペースにバイクを泊めて入店。
外観はシックな印象の店舗だが、中は清潔で明るい雰囲気の造りだ。スタッフは女性ばかりで接客も明るい。客席はテーブル4卓とカウンターが3脚。カウンターが一つ空いていたのでそちらに案内される。
メニューは焼きそばとワンタン、それから揚げそばもある。お冷を受け取って焼きそばと半ワンタンのセット(930円)を注文。後から焼きと揚げのミックスそばの存在に気が付いたが、まあいいか。
お冷、箸、それと一緒に長野特有のカラシ酢と揚げたワンタンもひとつ出してくれた。ワンタンは香ばしくて美味。細やかな心配りが嬉しい。10分ほど待って焼きそばとワンタンが配膳された。
焼きそばは上田の両店と同様のあんかけタイプ。独特の縮れた柔らかい細麺はきっちり焼き目が付いている。餡はあっさりした甘めの白餡だ。白菜キャベツ人参タケノコキクラゲ玉葱と野菜たっぷり。野菜の合間に餡もあるくらいの具沢山だ。さらにチャーシューと錦糸玉子、グリンピースが彩を添えている。
カラシ酢を適度に掛けてから麺に絡めて頬張る。美味い。上田の両店で食べてから間が開いているので味の比較には自信がないが、女性らしいマイルドな味わいだ。ワンタンもあっさり淡泊な味わい。薄皮に具がたっぷり詰まっていてこちらも美味しい。量はほどほど。大盛りでも良いかも知れない。
ところで、この地方独特のあんかけ焼きそばという食文化について、昨年の10月に地元のTV局が特集を組んだ。番組自体は視聴できていないが、幸いその内容が番組のWEBサイトで紹介されていた。以下引用。
信州焼きそばの文化の源流となるのは、かつて長野市権堂にあった「福昇亭」。横浜で働いていたこの店の創業者・小松福平が長野市を訪れた際に、「信州で店を出したい」と移住し、大正13年に創業したのが始まりだった。時は昭和初期、山国長野では十分な海鮮食材を調達できなかったため、キノコや野菜をふんだんに使用した信州流の「あんかけ焼きそば」が誕生したという。その後、子ども達によって上田市に「日昌亭」「福昇亭」が開店し、上田にも「信州あんかけ焼きそば」が定着することとなった。
食事中、持ち帰り客も度々現れ、正午頃には順番待ちも出来ていた。昭和初期に長野市権堂で誕生した焼きそばが周辺地域に広まり、こうして新しい店も繁盛している様子は焼きそば好きとして嬉しい限りだ。また食べに来よう。
店舗情報 | TEL:0268-62-4617 住所:長野県東御市常田400-3 営業時間:11:30~14:00 定休日:日曜日 |
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主なメニュー | 焼きそば、揚げそば、ミックスそば 780円 各大盛り 880円 そばセット(そば+半ワンタン) 930円 大盛りそばセット 1030円 ワンタン 580円 ワンタン麺 680円 ワンタンセット 850円 半々セット 830円 ビール 大 580円 中 530円 |
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