青森
今回から「焼きそば×ご飯」、焼きそば攻め・ご飯受けのカップリング(?)をテーマにしばらくお送りいたします。まずはそばめし! 焼きそばとご飯の組み合わせで、まず思い浮かぶのはこれですよね? 今や焼きそばを語るうえで欠かせないほど有名になりましたが、ブログ開設3年目でようやく登場です。
そばめしの元祖は神戸市長田区にある青森というお好み焼屋だ。ググれば発祥のエピソードがヒットするので詳しくは調べてみて欲しい。焼きそば好きとしてはやはり押さえておかねばなるまい。
昨年9月中旬の祝日、黄昏時。鉄人28号のモニュメントを拝した後、ダイエーでばらソースをお土産に購入してから訪問。客席は鉄板をコの字に囲むカウンターが9席、それと4人掛けテーブルが2卓。テーブルに焼き台は付いていないので、必然的に皿で供される。先客はテーブルに1組のみ。後から入ってきたりもしたが、三連休の最終日だったため、思っていたより空いていた。
「お好きな席へどうぞ」と促されて入り口近くのカウンターへ着席。壁のメニューを眺めてみる。
○○焼きと表記されている品は基本的に重ね焼のお好みだ。名物のそばめしは「すじそばめし焼」が該当するのだろうか。まずはお好み焼を押さえておくか。
「瓶ビール(500円)とスジ焼(450円)ください」
「ビールはアサヒとキリンがありますが?」
「アサヒで」
「はーい」
おばちゃんとその息子さんらしい二人で切り盛りしているが、どちらもオーダーされている焼き物で手一杯のようなので、一言断ったうえで奥の冷蔵庫から自分でビールを持ってきた。暑い日だったので最初の一杯が実に美味い。
スジ焼きは生地、キャベツ、天カス、スジコンで構成されたお好み焼。出来上がってから味付け=甘口か辛口かを訊かれ、普通でと応えたら2種類のソースを渡された。どちらも地元ばらソースだ。上から小手で押さえて焼いてあるのだが食感はふんわり美味しい。この店のスジはミンチ状の品なのだが、コリコリっとした歯応えで食感も楽しい。
ビールからチューハイレモン(400円)に切り替え、いよいよ本命のそばめし(700円)を注文。調理はお兄さんがやってくれた。麺と御飯を鉄板に広げ、スジコンも加えてから両手の小手でカチャカチャカチャと切り刻みながら混ぜ炒める。途中でキャベツの千切りも投入。さらに切り、混ぜ、炒め続ける。味塩とソースで味付けをして出来上がり。
長田のそば焼の傾向の通り、味付けはあっさりめ。必要があれば客が自分でソースを追加するスタイルだ。飯もそばもパラパラした状態で軽い口当たり。キャベツの甘味、スジコンの歯応えと旨味が炭水化物の味わいを後押ししている。
ちなみにこの店では基本的に割り箸ではなく小手(テコ・返し)で食べる。そばめしも小手で食べるとそれだけで美味しさが増す気がする。酒の肴としてもバッチグー。ついチューハイをお代わりしてしまった。
「いやー、さすが元祖だけあって美味しいですねー」
「おおきに、ありがとうございます」
「やはりこちらもばらソースなんですね」
「ええ、そうですねえ。よかったらこれ試してみます?」
渡されたのはばらの「どべ(どろ)」ソース。ごく僅かでもかなりスパイシーな激辛口のソースだ。そばめしの端の方にちょっと垂らして食べてみた。うーん、辛いが美味い! ぐいぐい酒が進んでしまった。
コナモン二品と酒3杯でお会計は2450円。関西でも長田は独特なコナモン文化なのでネットでの評判はまちまちなのだが、私個人はドンピシャの好みだった。このスジコン、あるいはぼっかけ文化は貴重である。また来たい。
ちなみにねぶた祭りの暖簾が飾られていたので「やはり青森出身なんですか?」と尋ねたら「実は単に苗字が青森で……あれはお客さんから貰ったもの」との答え。訊いてよかった! すっきり。
店舗情報 | TEL:078-611-1701 住所:兵庫県神戸市長田区久保町4-8-6 営業時間:11:30~14:30 17:00~22:30 定休日:火曜日 |
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主なメニュー | すじそばめし焼 700円 すじ焼 450円 瓶ビール 500円 |
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