大沪邨
前回は中国の餅=小麦粉が原料の「餅(ピン)」を炒めた料理を紹介したが、日本で言う餅=米が原料の「餅(モチ)」を炒めた料理もある。代表的なのは上海料理の炒年糕(チャーニェンガオ)だろう。
その炒年糕を食べに訪れたのは池袋の西口にある老上海・大沪邨(だうつん)という上海料理店。この店名、振り仮名がないと読めないよ……。
GWの良く晴れた休日、お昼時に訪問。店は雑居ビルの3階にある。エレベータを出てすぐ左が入り口だ。ただ、中の様子が分からないので入るのに少し躊躇してしまう。
店内はモノトーンを基調としたスタイリッシュな内装。中華料理店で黒いテーブルクロスとは珍しい。テーブルは9卓。GWというタイミングもあってか先客なし。GWは都内どこも閑散としているから仕方ない。
さてメニュー。目的の品は蔬菜肉絲炒年糕(野菜と豚肉の餅炒め・880円)だ。それと生ビール(550円)を注文。ビールは写真撮る前にほとんど一気に飲んでしまった。炒年糕は7~8分で配膳。
メインの食材は韓国のトック(떡・打糕)に似た餅をスライスしたもの。それを細切りの豚肉や野菜と一緒に炒めてある。野菜はセリのような薫りの草だ。たぶんナズナだろう。
味付けは塩味ベースであっさり風味。モチモチした食感だが日本の餅のように「ウニョーン」と延びたりはしない。うるち米を使った実家の郷土料理・おはたき餅を思い出す。なかなかボリュームもあり。シンプルだが最後まで食べ飽きない美味しさだ。
ここまで来るとさすがに焼きそばとは呼べないかも知れないが、焼きビーフンや炒河粉は米が原料だし、炒猫耳朶や丁丁炒麺(近日紹介)などは形状に関わらず炒麺として扱われている。広い心で考えれば同じ括りでも……いや、無理あるかなあ。ま、焼きそばというジャンルの境界線上にある料理ということで参考までに取り上げてみた。
ビールと炒年糕で会計は1380 円。老上海と名乗る通り、往年の上海をイメージした渋く格好良い店だった。中国本土のブログでも取り上げられていたり、以前紹介した新天地ともども本格的な上海料理を味わえる店として覚えておきたい。それにしても池袋西口は本当に侮れないなあ。
店舗情報 | TEL:03-6907-0767 住所:東京都豊島区西池袋1-37-15 西形ビル 3F 営業時間:11:00~翌5:00 定休日:無休 → ホームページ |
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主なメニュー | 蔬菜肉絲炒年糕(野菜と豚肉の餅炒め) 880円 生ビール 550円 |
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