メラプティ カフェ (東京都新宿区)

3週に渡ってお送りしましたマレーシア・シンガポール・インドネシアの焼きそば特集。トリを飾るのはまた一段とディープなお店です。


地方色のあるインドネシア料理店を探していて目に留まったのが新大久保のメラプティ・カフェというお店。スマトラ島西岸にあるパダンという都市を中心として食べられている「パダン料理」を出すらしい。ミーゴレンもあるようなので、どんな品なのか確かめに行ってみた。

新大久保 イスラム横丁

メラプティ・カフェはJR新大久保駅の改札からほど近いビルの3階にある。しかし看板には日本語記述は一切なく、入り口も見つけづらい。この辺りは一部でイスラム横丁とも呼ばれている国際色豊かな区画だ。近所にはハラルフードの輸入食料品店や色んな言語が飛び交うスーパーマーケットなどがある。

新大久保 インドネシア料理 メラプティ カフェ

建物に入り、エレベーターがないので階段で3階まで登ると左奥に目的の店がある。ここも日本語はほとんどない。6月下旬に初めてこの店を訪れた時には、扉は閉ざされて英語の貼り紙が貼られていた。

ラマダンの時期に来たら長期休業していた

「ラマダンのため、5/30から7/8まで休みます」とのこと。日本語の案内は一切なし。こういうハードルの高い店は大好きだ。というわけでラマダンも明けてしばらくたった7月某日、日曜日のお昼時に再訪してみた。

メラプティ カフェ 店内の様子

店はスナックかキャバクラの居抜きだろうか、客席は全てボックス席で、天井にはミラーボールが吊るされていた。インドネシア出身のごっついお父さんがホールを、優しそうなおっかさんが調理を担当しているようだ。空いていた奥のボックス席に着席。ホワイトボードにリストアップされた英語表記のメニューを見て、八潮のパキスタン料理店「カラチの空」を思い出す。

渡されるメニューも全て英語表記

渡されたメニューも英語である。目的のミーゴレン(mi goreng/980yen)のほか、ナシゴレンやレンダンなど見慣れた品もあるが、初めて見る料理も多い。今回は目的のミーゴレンのみを注文したが、いつか複数人数で来て色々と食べてみたいなあ。ちなみに店の人はムスリムなのでアルコール類は置いていない。ただし持ち込む分には問題ないらしい。呑兵衛としては助かる。

ケチャップマニスを味見してみたり

テーブルにはスイートチリソースとケチャップマニス(kecap manis)が置かれていた。これまで何度か言及したが、ケチャップマニスは甘口の濃口醤油の一種だ。ケチャップと言ってもトマトが入っているわけではなく大豆が主原料。インドネシアでは調味ソース全般をケチャップ(kecap)と呼ぶらしい。ドロっととろみがついた真っ黒な液体は、塩っぱさよりも甘さがずっと勝っている。みたらし団子のタレにも似ていて、とにかく甘い。

そして注文からたっぷり15分ほど掛けて運ばれてきたミーゴレン。見た目は前回ビンタン・バリで食べたジャワ式ミーゴレンに似ている。

mi goreng 980yen

麺は中細縮れ麺。近所の業務スーパーで売られている1kgパックの蒸し麺かな? 具は鶏肉、アサリ、キャベツ、ネギ。そしてトマトスライスのトッピング。具の種類が少な目で、構成はかなりシンプルだ。アサリはパダンでは一般的な具なのか気になる。

ケチャップマニスメインのスパイシーな味付け

味付けはケチャップマニスをベースにレッドチリ、ニンニク、発酵エビペースト=サンバル・トゥルシを使っているようだ。パダン料理は唐辛子を多用してスパイシーなのが特徴とされるらしいが、このミーゴレンもかなり辛い。なおかつ、ビンタン・バリほどこってりでもなく、あっさりした仕上がりでペロリと食べることができた。

インドネシアのミーゴレンは多種多様

この店に固有の味付けや日によるブレもあるだろうけど、同じインドネシアのミーゴレンでもバリジャカルタ(ジャワ)・パダン(スマトラ)でこんなに変わるとは実に面白い。マレーシアのミーゴレンは中国系・インド系・マレー系で違うし、シンガポールのミーゴレンはトマト味だし、ホッケンミーチャー・クイ・ティアオもあるし、頭がパンクしそうだ。

マレーシア・シンガポール・インドネシアの位置関係

とりあえず日本でご当地焼きそばがたくさんあるように、マレーシア・シンガポール・インドネシアの焼きそばにも多種多様な地域性があるってことを認識しておこう。いつか現地で思う存分に食べ歩いてみたいものだ。


てなわけでマレーシア・シンガポール・インドネシアの焼きそば特集はこれにて締め。いかがでしたでしょう、この地域の焼きそばに興味を持っていただけましたでしょうか?

そういえば先日、日清食品から「インドネシア風甘辛焼そば・ミーゴレン」のカップヌードルが出ましたね。あれっていったいどの地域のスタイルなんでしょうかね?

メラプティ カフェ

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【Retty】全国ご当地焼きそば10選

実名口コミNo.1 グルメサービス Rettyさんにて、記事を書きました! 知る人ぞ知るご当地焼きそばを各エリアから1つずつ、合計10の焼きそばを取り上げてみました。みなさん、紹介している品々を食べたことあります?

焼きそば好きなら食べておきたい! 全国ご当地焼きそば10選 【Retty】

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余談ですが実はRettyさんとは全く焼きそばとは関係ない仕事上で以前からお付き合いがありまして……、それがご縁で以前こんな記事も書いたりしました。こちらも良かったらお読みくださいませ~。

焼きそば新時代の幕開け! オープン半年以内、今すぐ行くべき絶品焼きそば店5選

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ビンタン・バリ (東京都新宿区)

同じ店の同じメニューが短期間で全く別物になる、そんな体験をしたことはあるだろうか?

大久保にあるインドネシア料理店、ビンタン・バリを初めて訪れたのは今年の5月下旬のことだった。場所はJR大久保駅北口を出て大久保通りを渡ったすぐ左。雑居ビルの3階にある。

大久保 ビンタン・バリ(初回訪問時)

中が見えないドアでちょっと入りにくい雰囲気だったが、躊躇せずに入店。前回紹介した高円寺のカフェ・バリチャンプルと同じく、ランチで注文したミーゴレンは屋号の通りのバリ式だった。(あとで思い出せるよう、この見た目を覚えておくように!)

初回訪問時はバリ式のミーゴレンだった

鶏肉やかき玉子・野菜と中太麺を炒め、ケチャップアシン(薄口醤油)であっさり中華風に味付けされ、目玉焼きをトッピングした、日本人がイメージした通りのミーゴレンである。

初回訪問時のランチメニュー

これがランチで500円、生ビールは驚きの150円。自販機のペットボトル並みだ。あまりに安いので、メシコレ仲間のぼさのばさんをお誘いして、6月上旬に同店を再訪。しかし10日ほど前に来た時とどうも様子が違う。

大久保 インドネシア料理 ビンタン・バリ

まず入り口の看板が立派になっている。初回訪問時の写真と見比べて間違い探しをしてしまいそうだ。レギュラーメニューの品揃えも違うし、良く見たら厨房もホール係もスタッフが完全に入れ替わっていた。なにより生ビールが350円に値上がりしているではないか!

かなりがっかりして食事はそこそこで切り上げることに。念のため会計時に事情を訊いてみた。

「こちらの店、以前とメニュー変わりました?」
「あ、はい。最近ジャカルタ出身のオーナーになったんです」
「え、じゃあ料理もバリではなくジャカルタ風に?」
「はい」
「店名はバリのままなのね」
「いろいろお金掛かっちゃうんで……」
「へー、どうもありがとう、また来ます、テレマカシー」
「サマサマー(どういたしまして)」

なるほどな。屋号を変えると広告とか登記とか面倒だもんなあ。いやいや、そうじゃなくて! なにより気になるのはジャカルタスタイルの料理だ。生ビールの値段よりもそっちの方がずっと気になる。

マレーシア・シンガポール・インドネシアの位置関係

前回、カフェ・バリチャンプルの記事冒頭で述べたように、インドネシアのミーゴレンはバリ式とジャワ式で大きく異なる。バリ島は日本人に人気の観光地ということもあり、東京でもバリ料理を食べられる店は結構見つかる。しかし首都ジャカルタのあるジャワ島の料理を出す店は、探してもなかなか見つからなかった。それがまさかバリの名前を関する店で食べられるとは。ミーゴレンもきっとジャワ式に違いない。

ビンタン・バリ 店内の様子

そんなわけで7月上旬、日曜のランチタイムにジャワ式(ジャカルタ式)ミーゴレン目当てでビンタン・バリを3度目の訪問。客席の配置は以前のまま変わらず。6人掛けと4人掛けのテーブルが1卓ずつ。窓際の仕切られたスペースに2人掛けテーブルが5つ。大きなテーブルの方は埋まっていたので、窓際の2人掛けテーブルに着席した。

ビンタン・バリ 麺類メニュー

メニューはランチもディナーも同じらしい。インドネシア風焼きそば=mie gorengが750円。それとインドネシアのビール=ビンタンビール(500円)を注文した。ちなみに生ビールはアサヒスーパードライで前述の通り350円。以前が異常に安かっただけで、この価格帯も全然高くはない。

すぐに出されたビンタンビール(Bintang Beer)。グラスを出されたが瓶で飲むからと断った。ビンタン(Bintang)はインドネシア語で「星」を意味するそうで、ビンタン島という島もあるが、それとは綴りが違うらしい。こちらの屋号のビンタン・バリも「星」の方だ。

ビンタンビール 500円

ラベルに印刷されたトレードマークの赤い星が名前の理由。いわばインドネシアの「赤星」である。味わいはかなりライトで飲みやすく、後味すっきり。ちなみに調理をする女性はヒジャブを被っているのでムスリムなのだろうけど、アルコール類は他にもいろいろと置いてあった。

ミーゴレン 750円

そしてジャワ式(ジャカルタ式)のミーゴレン。写真を見比べれば一目瞭然だが、初回訪問時に出されたものとは見た目が全く違う。10日ほどの間に同じ店の同じメニューでこれだけ違う品を出されたら、事情を知らない客としては混乱しちゃうよなあ。

バリ式とは全く異なるジャワ式ミーゴレン

麺だけは以前と同じだろうか、中太の縮れ麺だ。具はエビ、鶏肉、玉子、ニラ、人参、玉ねぎ、モヤシ。玉子は混ぜ炒めてあるのみで、目玉焼きのトッピングは無し。揚げたエビせん=クルプック・ウダン(Kerupuk udang)や生野菜も付いてこない。

ジャワ式ミーゴレンは味わいこってり

そして一番の違いは味付けだ。ケチャップマニス(kecap manis)=甘口の濃口醤油で甘辛く、こってり味に仕上げてある。マレーチャンで食べたマレーシアのミーゴレンと似た濃厚な味わいだ。あまりの味の濃さについつい、ご飯が欲しくなる。色からするとシンガポールのミーゴレンと同じくトマトソースも使っているかも知れない。

サンバル・トゥラシを混ぜると一層旨い

あとから発酵エビペースト=サンバル・トゥラシ(Sambal terasi)も別の小皿で出してくれた。少量を混ぜると辛さとコクがググッと増す。カフェ・バリチャンプルで食べたバリ式ミーゴレンとは全く別物だが、こっちはこっちで美味しいなあ。

ジャワティー 250円

食後にジャワティー(250円)を注文。もしかしたら大塚食品のジャワティ・ストレートが出てくるのかなと思ったが、パックや茶葉など3種類のお茶から選ぶようだ。選んだのはジャスミン茶。温かい茶器から立ち上る華やかな香りと苦みを楽しんだ。

サイドメニューにはインドネシアの川魚料理としてテラピアとかナマズとかも載っている。ドリンクにはタマリンドジュースもある。屋号はバリなのに料理はジャカルタ。生ビールの値上がりは残念だが、なかなか面白い店だ。また利用させてもらおうっと。

ビンタン・バリ

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【イベント】9/25 食べない食べ歩きツアー~浅草の焼きそば編~

全国の珍スポットを紹介している東京別視点ガイドさん。普段とは違うまさに別視点からの記事は、これまでに目にした方も多いのではないでしょうか?  さらに東京別視点ツアーと言うイベントも頻繁に主催してらっしゃるんです。

その東京別視点ガイド編集長の松澤茂信さんからこの度お声掛けいただきまして、9月25日の日曜日、浅草の焼きそばの食べ歩きツアーのガイドを私が務めることになりました。ただ、この食べ歩きツアー、食べないんです! グループでの食べ歩きだと席の確保が大変だったり、途中でお腹がいっぱいになっちゃったりしますよね? その辺をクリアするための食べないで食べ歩くという選択肢!

浅草の焼きそばを食べ歩かない!

今回は浅草の焼きそば屋さんを5軒ほどピックアップし、あれこれ私が薀蓄を垂れながらご案内する予定です。お店の歴史や焼きそばの特長、それにまつわるよもやま話などなど。散々語りますが食べないまま次の店へと移動します。雷門も浅草寺もスルーします。ツアーが終わった後には希望者で打ち上げも行う予定ですので、食べたい方はそちらをお楽しみに。

以下、ツアーの概略です。ツアーで参加希望者がいるのかちょっと不安ですけど、が詳細は東京別視点ガイドさんのツアー詳細をご覧ください。

■日時
2016年9月25日(日)10時30分~12時30分ごろ
【希望者は打ち上げあり】焼きそばの名店「染太郎」にて:12時30分~13時30分ごろまで

■待ち合わせ場所
浅草駅出てすぐの花川戸交番前地図
※10時10分からスタッフがお待ちしております

■料金
2500円(浅草→田原町間の切符代込み)
※打ち上げの「染太郎」での飲食代は別途支払いです(2000円程度予定)
※現地でスタッフに手渡しください

■定員
10名

そうそう、実は東京餃子通信の塚田さんも7/30に蒲田の餃子でガイドをされています。こちらのレポートでその雰囲気が伝わるのではないでしょうか? 参加を検討される方はそちらもチェックしてみてくださいませ。

物好き……もとい、好奇心旺盛な方々のご参加をお待ちしてまーす。

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カフェ バリチャンプル (東京都杉並区)

マレーシア・シンガポール・インドネシアの焼きそば特集。1週目のマレーシア、2週目のシンガポールに続いて、今週はインドネシアです! インドネシアではミーゴレンに注目してみました。


人口は2億3000万人以上で世界4位、面積は東南アジア最大で世界15位という大国、インドネシア。ジャワ島やスマトラ島、バリ島などで構成される島国で、食文化も地域によって違いがある。もちろんインドネシアを代表する焼きそば、ミーゴレンも例外ではない。

マレーシア・シンガポール・インドネシアの位置関係

こちらのサイトによると、インドネシアのミーゴレン(Mie Goreng)はバリ式とジャワ式とで大きく異なるそうだ。バリ式は「ケチャップアシン(普通のおしょうゆ)&魚醤をメインの味付けにしていて、鶏がらスープで炒め煮」した「あっさり味」。一方のジャワ式(ジャカルタ式)は「大量の油とケチャップマニス(甘いおしょうゆ)でガンガン炒め」た「こってり味」とのこと。関東と関西でうどんの出汁が変わるようなものだろうか。

というわけで、バリ式とジャワ式のミーゴレンを東京で探して食べ比べてみた。バリ島スタイルのミーゴレンを食べに訪れたのは高円寺にあるカフェ・バリチャンプル。JR高円寺駅から地下鉄の新高円寺に伸びるルック商店街沿い、三平ストアの斜向かいの2階にあるバリ料理店だ。

高円寺 インドネシア料理 カフェ バリチャンプル

訪れたのは6月上旬、平日のお昼時。ここだけ南国のリゾート地を思わせる派手な色使いの看板の脇を抜け、狭い階段を上り左のドアを開ける。店内はやや手狭で、テーブルが4卓と窓際と壁際にカウンター席が設けられている。ほぼ満席だったが、カウンターのベンチを詰めてもらって辛うじて座れた。

壁には聖獣バロンの仮面が

バリ料理の店だけあって、壁にはバロンの仮面が飾られている。ムスリムが多いインドネシアだが、バリ島ではヒンドゥ教が主流だ。特に聖獣バロンはインドにはいないバリ島だけの神様で人気も高い。悪い魔女・ランダと闘う仮面舞踏・バロンダンスは海外でも良く知られている。いつかこの目で見てみたいものだ。

カフェ バリチャンプル ランチメニュー

ランチメニューはナシチャンプル、ナシゴレン、ミーゴレンの三種類。日替わりメニューで盛りだくさんのナシチャンプルが人気らしいが、自分はもちろんインドネシア風やきそば=ミーゴレン(Mie Goreng)を注文。レギュラーメニューだと900円だが、ランチだとミニスープ付きで700円。ちょっと得した気分になれる。

ランチに付くミニスープは辛くて酸っぱい

最初にミニスープが出てきた。酸味と辛味が主体でさっぱりしているが、スパイスが多種使われているらしくかなり複雑な味わいだ。具は厚揚げ、人参、春雨が入っていて、万能ねぎとフライド・エシャロットがトッピングされている。サービスのスープだけど、結構手が込んでいるなあ。

ミーゴレン ランチ 700円

続いて本命のミーゴレン。ザルに花形のキッチンペーパーを敷いた、なかなか楽しげな盛り付けだ。炒めた麺=ミーゴレンのほか、レタス・トマト・キュウリのサラダ、揚げたエビせん=クルプック・ウダン(Kerupuk udang)、インドネシアの蝦醤=サンバル・トゥラシ(Sambal terasi)が添えられている。

ケチャップアシンがベースのあっさり風味

ミーゴレンの麺は中太の縮れ麺。業務スーパーで売ってそうな麺だが、むしろ現地っぽくてよい。具は玉子、キャベツ、モヤシ、赤ピーマン、ピーマン。そして細かい干しエビとフライド・エシャロット、刻んだ青ネギがトッピングされている。冒頭で紹介した通りのバリ式ミーゴレンで、味付けはケチャップアシン=薄口の醤油がベース。あっさりした塩加減でシンプルな味わいだ。

発酵蝦ペーストと青唐辛子で作られたサンバル・トゥラシ

しかし付け合せのサンバル・トゥラシでこのミーゴレンが表情を変える。発酵したエビペーストの濃厚な旨味と、青唐辛子由来のストレートな辛さでグッと深い味わいになった。ベースの味付けは全く異なるけど、先日紹介したシンガポールのミーゴレンもサンバル・ブラチャで一変したっけ。蝦醤の効果、凄いなあ。個人的には最初はそのまま、途中から徐々に味変するのをオススメしたい。

バリコーヒー(Kopi Bali) ランチだと200円

食べ終えてからバリコーヒー(Kopi Bali/200円)をお願いした。配膳時に「テレマカシー」と言ったら、バリ島出身の店主が話しかけてきた。

「インドネシア語できるんですか?」
「いえ、全然。テレマカシーしか知りません(笑)」
「あはは」

それをきっかけにその陽気な店主と、隣に座ってたインドネシア出身の女性客2人と賑やかに雑談。言葉は分からないながらも日本語や英語を交えつつ、一時間半も居てしまった。簡単なインドネシア語もいくつか教えてくれた。「大変にありがとう」が「テレマカシー・バニャ」、「どういたしまして」が「サマサマー」ね。よーし、今度からガンガン使おうっと。

カフェバリチャンプル

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シンガポール海南鶏飯 水道橋本店 (東京都千代田区)

シンガポールの焼きそば特集。エビス新東記のホッケンミー、カフェ・シンガプーラのチャー・クイティアオに続いては、ミーゴレンです!


都内に4店舗、台湾に2店舗を展開するシンガポール海南鶏飯(ハイナンチーファン)。チェーン店ながらもシンガポール料理をカジュアルに楽しめる良店だ。本店は水道橋の白山通り沿いにある。セブンイレブンの隣、吉野家の2階という分かりやすい立地だ。6月上旬、平日の夜に訪れてみた。

シンガポール海南鶏飯 水道橋本店

マーライオンに会釈して細い階段を上り、扉を開けて店内へ。20時近くで、フロアに並ぶ多数のテーブルはほぼ満席。辛うじて空いていた手狭な感じのテーブルに案内された。多くのグループは飲み放題付きのコースを楽しんでいるらしく、ずいぶんと賑やかである。

生タイガー 720円

まずはシンガポール自慢のタイガービールの生(720円)を注文。カフェ・シンガプーラと同じく、こちらもロンググラスで提供された。いかにもピルスナーという爽やかな飲み口は相変わらず。何度飲んでも美味しい。

バタープロウン 1580円

そしてバタープロウン。前回、カフェ・シンガプーラでいただいて、すっかり好物になってしまった。こちらはエビをココナッツごと揚げてる。殻ごと食べられるパリパリのエビ。後からじんわり辛さが来る。レタスのベッドもパクチーのトッピングも風味と歯応えをアップ。カフェ・シンガプーラの生っぽいシャキシャキココナッツも良かったけど、こっちはこっちでうまいなー。

海南鶏飯 焼きそばメニュー

タイガー生をお代わりして今日の目的、ミーゴレン(990円)を注文。メニューには"Singapore Mee Goreng"という英語表記と併せて、次のように紹介されていた。

シンガポールのミーゴレンはトマト味!!
スパイシーな味わいと、
トマトの香りが絶妙です。
ライムを搾ってお召し上がり下さい。

ミーゴレン 990円

使われている麺は中太の中華麺。もちっとした食感。具はエビ、玉子、厚揚げ、トマト、ジャガイモ、キャベツ、ニラ、タマネギ。発酵エビを使ったスパイシーな蝦醤=サンバルブラチャとライムが皿の脇に添えられている。それとスープも付いてきた。チキンライスを炊くためのチキンスープだろうか。地味溢れる味わいで五臓六腑に染みる。

シンガポールのミーゴレンはトマト風味

説明書きの通りミーゴレンの味付けはトマト風味だ。ちょっとナポリタンチックというか、インスタント麺の「インドミー・ミーゴレン」のような味わいで、まずくはないがピンとこない味である。

「うーん、こんなもんなのかな」

サンバルとライムで味が大きく変わります

正直そう感じたのだが、サンバルブラチャを混ぜたら味が一変した。深い旨味と刺激的な辛さでシンガポール式ミーゴレンの本領発揮だ、こりゃうまい。ライムを搾っても合う。一瞬でも見くびってすまなかった。シンガポールごめんなさい。

ジャガイモ入りなのが面白い

具にジャガイモが使われているのも面白い。栃木南部を中心に食べられているポテト入り焼きそばを思い出してしまった。厚揚げも含めて、冷蔵庫の余りもので作った夜食っぽさを感じる一皿だ。マレーチャンで食べたマレーシアのミーゴレンとも、来週紹介予定のインドネシアのミーゴレンともとも全く違うのがはっきりわかった。

ボボ・プルヒタム 480円

〆のデザートに注文したのはボボ・プルピダム(480円)なる品。メニューには「黒米の温かいデザート」と書いてあり、どんなんだろうと興味津々で頼んでみた。ありていに言えばライスプディングの一種で、小豆を米に変えて甘さを抑えたぜんざいだった。沖縄独特のドリンクの玄米やミキにも似ている味わいだ。なかなか美味しい。お会計は4610円。満足満足。

ちなみにランチでも一度訪問したのだがミーゴレンは無く、焼きそばは「フライドホッケンミー(福建麺)」と「海鮮陳年生油焼きそば」の2種が提供されていた。後者は"Hong Kong Style Fried Noodles"という英語表記も付いている。そっか、シンガポールも香港もイギリスが宗主国だったな。

海鮮陳年生油焼きそば ランチ 900円

試しに注文してみたが、いわゆる香港風の醤油焼きそば=豉油皇炒麺で、極細蒸し麺にニラ、モヤシ、豚肉が使われていた。上にエビが乗っているのと、唐辛子入りの酢が付いてくるのがかろうじてシンガポールっぽい。干しエビや麺と同じくらいの細さに切ったスルメも隠し味で入っていて、これもなかなか美味しかった。シンガポールの焼きそばも多種多様で面白いなあ。現地へいつか行ってみたいな。

シンガポール海南鶏飯 水道橋店

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カフェ・シンガプーラ (東京都港区)

シンガポールの焼きそば特集。前回、エビス新東記のホッケンミーに続きましては、チャー・クイティアオです。


今回紹介するのは六本木ヒルズの東側に店舗を構えるシンガポール料理店、カフェ・シンガプーラ。都内でエスニック系のレストランを4つ展開しているゴールデン・ダイニング社が2007年にオープンした店だ。

六本木 カフェ・シンガプーラ

6月上旬、平日夜20時頃に訪問。三角形の敷地に合わせた独特な形の店舗だ。外壁には「歓迎光臨」の文字と代表メニューが筆でしたためられていた。雰囲気が本場っぽい。店内は落ち着いた雰囲気。1階はカウンター8席にテーブル2卓。2階もあり、そちらでは団体さんがにぎやかだ。

タイガービールを生で!

カウンターに腰掛けて、とりあえずシンガポールのタイガービール(750円)を注文。嬉しいことに、日本では貴重な生ビールだ。ロンググラスで提供されたのをグビっと煽る。

サンバル・カンコン 950円

前菜に注文したのはサンバル・カンコン(950円)=空芯菜のサンバル炒め。空芯菜のほろ苦さに唐辛子の辛さとエビの旨味、オニオンフライの香りが丁度良いバランスだ。干しエビの歯応えもとても良い。これは旨いなあ。シンプルな料理だけにシェフの技量が際立っている。タイガービールをお代わり。

ペーパーチキン 300円/1p

続いてペーパーチキン。1ピースが300円とリーズナブル。余分な油は紙に吸われているのだろう、引き締まった鶏肉はジンジャーを効かせてあって旨味たっぷり、歯応え充分。海南鶏飯といい、シンガポールは鶏肉を上手に処理するなー。タイガービールは3杯目に。

バター・プロウン 1350円

ちょっと悩んで注文したバター・プロウン(1350円)。有頭エビがココナッツと一緒に炒めてある。ココナッツのシャリシャリ・ザクザクした食感に爽やかな風味、ピリ辛の味付けでこれもめっちゃ旨い。クリーンヒットの連打ではないか。注文して大正解だった。

ラッフルズ・シンガポール・スリング 750円

ビールにも少し飽きたので、ここでシンガポールスリング。メニューにはラッフルズホテルのオリジナルレシピと書かれている。シェイカーを振る音が止み、出されたのはトロピカルなロングカクテル。美味しいけどおっさんが一人のみで頼む酒ではないな。

カフェ・シンガプーラ 麺類メニュー

そして締めに本命のチャー・クイティアオ(炒粿條/Char Kway Teow)。メニューにはほかにミー・ゴレンやホッケン・ミーもある。ミー・ゴレンはマレー風焼きそばと書かれていた。なるほど、シンガポールではそういう位置づけなんだな。

チャー・クウェイティアオ 1080円

運ばれていたチャー・クイティアオは、平たいライスヌードル=クイティアオ(粿條)と中細の中華麺=ミー(Mee)、2種の麺が使われていた。ペナンレストランで食べたチャー・クイティアオは短く千切れたクイティアオだったが、こちらはちゃんと啜れる長さだ。それにしても、エビス新東記のホッケンミーもそうだが、シンガポールでは2種の麺を一度に使うのが好きなのだろうか? 姫路のちゃんぽんにも似ている。

平たいライスヌードル、中細の中華麺、2種を使用

具は豚肉の腸詰め、溶き卵、エビ、イカ、モヤシ、小松菜。味付けは醤油とオイスターソースかな。コクのある旨味が主体で辛さは無し。シンガポール的な要素はフライドオニオンくらいで、それを除けばほぼ完全に中華風の味付けだ。エスニック料理に求める驚きは少ないかも知れないが、日本人好みの味である。太いクエイティアオとミーの食感の違いが面白い。ボリュームもなかなか。

完全に中華風の味付け

そういえば、新潟県の新発田にシンガポール食堂というのがあり、そこでオッチャホイなる平打ち麺炒めを食べたっけ。あれはピリ辛でペナンレストランで食べたチャー・クイティアオに近い味だったなあ。もしかしたら辛くないのはこの店の個性なのかも知れないな。

全て平らげてお会計は7580円。むっはー、飲み過ぎ・食べ過ぎで結構行ってしまったな。ま、六本木だし、この値段も仕方あるまい。シンガポールへ行くよりは安いから良しとするか。

カフェ・シンガプーラ 海南鶏飯

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【ラジオ出演】8/18 SBSラジオ「らぶらじ」

ラジオ出演のお知らせです! 8月18日(木)、SBSラジオ=静岡放送で放送される「らぶらじ」という番組の「らぶらじライフ」というコーナーに出演予定です。

【出演番組】GOGOワイドらぶらじ@SBSラジオ
【放送日時】2016/8/18(木) 14:00~18:20
【出演コーナー】らぶらじライフ 15:15~15:25
【公式サイト】http://www.at-s.com/sbsradio/program/love/

静岡県の放送局ですので視聴可能なエリアは限られてますし、時間も10分程度の電話出演ですけど、よかったらお聴き下さいませ。私の地元の方は特によろしくです(笑)

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エビス新東記 (東京都渋谷区)

2011年8月14日に開設した当ブログも、お蔭様で丸5年を過ぎ6年目に突入いたしました。なんだかんだ忙しくなってきた昨今ですが、今後もマイペースでいろいろな焼きそばを紹介していきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします。

さて、マレーシア・シンガポール・インドネシアの焼きそば特集。1週目のマレーシアに続きまして、2週目はシンガポールです!


マレー半島の先端に位置する島、シンガポール。大きさは淡路島程度に過ぎないが、マラッカ海峡と南シナ海の経由地という地理的条件に、イギリスが統治し華僑やインド人など多様な文化が流入したという歴史的な経緯によって、東南アジアでも特異な都市として発展した。

マレーシア・シンガポール・インドネシアの位置関係

交易や経済的な重要性もさることながら、シンガポールは食文化も大変に興味深い。華僑が多いため中国系の料理が普及しているが独自色も強い。例えば福建麺(ホッケンミー)。先週、マレーシアのクアラルンプール式ホッケンミーペナン式ホッケンミーを紹介したが、シンガポール式はそれらとも全く異なる。

シンガポール式のホッケンミーを食べに訪れたのは、恵比寿にあるシンガポール料理店、エビス新東記(シントンキー)。開業は2005年。シンガポール政府観光局の認定店第一号だそうで、シンガポールの代表的な料理の数々を、現地の味そのままに提供しているという人気店だ。

恵比寿 シンガポール料理 エビス新東記

最初に訪れたのは5月下旬、平日のランチタイム。JR恵比寿駅の西口を出て、線路に南へ進む。坂を上り切ったビルの2階に目的の店はあった。しかし、ホッケンミーは平日ランチではやってないとのこと。仕方なくシンガポール式のチキンライス=海南鶏飯(ハイナンジーハン・950円)を食べることに。

海南鶏飯(ハイナンジーハン) ランチ 950円

シンガポールを代表する味として親しまれている海南鶏飯。この店でも一番人気のメニューで、こちらでは生姜・チリ・黒醤油の3つのソースをつけて食べる。生姜を効かせ控えめに味付けされた鶏肉。それと一緒に炊き込んだ固めのご飯が後を引く。仕方なくとか書いたが、喜んで平らげた。いや、美味いわこれ。

そして約一か月後の6月下旬。今度は土曜日のランチタイムに再訪した。一人なのでカウンターへ着席。7卓ほどあるテーブルは埋まっていた。前回聞いた通り、土日のランチメニューにはちゃんとホッケンミーが載っていた。値段は1580円で、レギュラーメニューと同じだ。なーんだ、なら平日の夜に来れば良かったなあ。ちなみにメニューには次のように書いてある。

エビス新東記 メニューの一部抜粋

シンガポールの人気No.1焼きそば

中国福建省から移民してきた人たちが考えた料理です。シンガポールの屋台が始まって50年たった今でもまだまだ人々に愛され大人気です。

米粉(ビーフン)と卵麺を混ぜて炒め、具は豚肉、えび、イカ、もやしまたはニラなど、濃厚な特製豚骨とエビの出汁に、肉のコク、海鮮のうまみと野菜の甘味が溶け出した人気の逸品。

ふーむ。この説明の基点を開店時の2005年と考えて50年前ということは、シンガポールの屋台料理としてホッケンミーが生まれたのは1955年ごろ、第二次大戦が終わって10年ほど経ってからのことなのか。印象よりもずいぶんと新しい食べ物だな。

福建麺(ホッケンミー) 1580円

注文から10分ほどでホッケンミーが運ばれてきた。メニュー写真よりもつゆだくな仕上がりだ。こんもりと盛り付けられた焼きそば。脇に串切りのライムとサンバル=辛味香辛料が添えてある。

黄色い玉子麺はモチっとした食感

麺はもちもちした太めの中華麺。前述のメニューに書かれた説明文で「卵麺」と紹介されていた麺だ。平打ち気味で具にもスープにもなじんでいる。それに混じって「米粉(ビーフン)」と書かれていた真っ白な中細のライスヌードルもある。

中細の米粉(ビーフン)は歯切れの良さが特徴的

プツンと切れる独特の食感で、最初は春雨かと思ってしまった。歯切れの良さが特徴的で面白い。日本でもそばとうどんを混ぜて提供する店はあるが、ごく一部に限られている。しかしシンガポールのホッケンミーは、こういう風に2種類の麺を混ぜて使うのが一般的らしい。

豚骨だけどなぜか南国っぽい味わい

具はエビ・イカ・豚肉・玉子・モヤシ・ニラ。前述のメニューによると、つゆだくスープは豚骨とエビの出汁とのこと。麺と具を炒めたところにスープを加え、さらに炒め煮しているらしい。油っぽくはないのに出汁は濃厚。そして風味がいかにも南国っぽい。うーん、独特だなあ。

ライムやサンバルでの味変も良し

皿の端に添えてあったサンバルは発酵エビのペーストや唐辛子で作られた調味料だ。それやライムを使って味を変えると、さらに南国っぽい味になる。ボリュームは単品だとちょっと物足りないかな。サイドメニューも何か頼んでちょうどいいくらい。というか、美味しいのでもっと食べたくなってしまう。

馬来風光美食で食べたクアラルンプール式の真っ黒なホッケンミーとも、ペナンレストランで食べたペナン式のエビがら出汁ラーメン的なホッケンミーとも、見た目からして全く異なるシンガポール式のホッケンミー=福建麺。スープで炒め煮にする点などは確かに福建燜麵を思わせるし、同じく福建がルーツの長崎ちゃんぽんや太麺皿うどんにも通じるところがあった。いやー、食べ比べてみると、ほんと面白いなー。

エビス新東記

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マレーチャン (東京都豊島区)

マレーシアの焼きそば特集。荻窪・馬来風光美食のホッケンミー、芝・ペナンレストランのチャー・クイ・ティアオに続いてはミーゴレンだ。

池袋西口 マレーシア料理 マレーチャン

マレーシアのミーゴレンを食べに訪れたのは池袋西口にあるマレーチャンというマレーシア料理店。汁なし担々麺で有名な楊2号店の先の角にある。訪れたのは5月下旬の平日夜、21時近く。看板を眺めて、「マレーチャンは漢字だと『馬来煎』って書くのか」なんて感心しつつ入店。

マレーチャン 店内の様子

店内は南国っぽい内装で意外に落ち着いた雰囲気。客席は大小テーブルが6卓。たまたまこの日は空いていて、あとから一人入ってきたがほぼ貸切状態だった。

タイガービール

ちなみにこちらはハラル対応の料理店で、女性店員さんはムスリムのマレーシア人だ。とりあえずタイガービールを注文したが、ムスリムにとってアルコール類は禁忌なので、日本人の女将さんが運んで来てくれた。こちらの女将さん、マレーシアと関わって25年。バクテーが好きで、現地で50件も食べ歩いたとか。さらにマレーシアだけでなく、各国から日本へ来た留学生を支援しているそうな。女将さん、すごいなあ。

マレーチャン 麺類メニュー

閑話休題。さて、前菜だがどうしよう。〆はミーゴレンと決めているけど、前菜はノーアイデア。『ジャングル豆のマレーチャンソース炒め』というのを食べてみたかったが、ジャングル豆は今品切れでNGとのこと。前菜盛り合わせは一人だと多すぎるし、焼き鳥=サテも4本セットだからちょっと重いし。

「サテは2本でもいいよ」
「え、いいんですか」

サティ 1串 220円x2

お言葉に甘えてサティを2本(1本220円)とムルタバ(500円)を注文した。まずはサティ。鶏肉を串に刺して焼いた焼き鳥だが、ココナッツベースのソースがたっぷり掛かっている。南国風味に鶏肉の歯応えとナッツのツブツブの食感も楽しい。

ムルタバ 500円

続いてムルタバ。パイに似たもっちりした生地で、鶏肉のミンチとチーズを巻いてある。香りがとても良い。マンゴーを思わせるフルーティーな香りが印象的だ。付け合わせのスイートチリソースも美味しい。

お代わりに生ビールを注文したら半端なところでタンクが切れたとのことでサービスしてくれた。代わりに生レモンサワーをお願いした。これももちろん女将さんが運んでくれた。

マレー焼魚 1200円

さらにもう一品、マレー焼魚(1200円)を注文。使われていたのはサバだった。マレーシアではサバは高級魚で、巨大なエイなどが安いらしい。サバの表面には発酵したエビペーストが塗ってあり、独特な香りと味わいが足されている。さらにスイートチリソースも塗られているので、かなり甘い。普段食べる焼き魚とは一味違う風味でなかなか面白い品だった。

ミーゴレン 1260円

そして締めにミーゴレン(1100円)を注文。麺は中細で柔らかい中華麺。具はエビ、玉子、モヤシ、玉葱、ニラ、パプリカ。トッピングにフライドオニオン。味付けを兼ねて一緒に炒めた赤唐辛子も脇に添えてある。玉子は麺や具と一緒に混ぜ炒めてあって、ねっとりした仕上がりだ。

ピリ辛で甘く濃厚な味

味付けは濃厚な甘さとエビの旨味、唐辛子の辛さが印象的だ。メニューには「干しエビとチリソースのマレーシア焼きそば」って書いてあるので、これまでの料理でも使われていたスイートチリソースが使われているのかな。あと東南アジアで多用される甘い濃厚な醤油=ケチャップマニスも使ってそうだ。美味しいけど、かなり濃い味付けなので一人で食べ切るにはちょっとツラかった。

ケチャップマニスの濃厚な甘さ

1時間ほど飲み食いして、お会計は4410円。ニュージーランドのMalaysian Pepperで食べたミーゴレンとは大きく違った。2号店もあるとのことなので、そちらのミーゴレンはどうなのか、ちょっと気になる。

ちなみにこちらのサイトによるとマレーシアのミーゴレンは次のような分類ができるらしい。

  • インド系のミーゴレンは、スパイスが効いていて味が濃く、仕上げは卵とじのようにちょっとねっとり
  • マレー系のミーゴレンはインド系ほどは辛くなく、具も少なめで食べやすい

また、こちらのサイトにはこう書いてある。

  • マレー系の「ミー・ゴレン」麺だけを炒めた非常にシンプルな仕上げ
  • 中華系ミーゴレンの特徴は具の多さ
  • インド系ミーゴレン最大の特徴は多用するスパイスの奥の深さ

ニュージーランドで食べたのはマレー系、こちらで食べたのはインド系なのかな。さらには上述した分類だけでなく、インスタント麺を使ったマギーミーゴレンや、インド人系ムスリム=ママッ(mamak)が主に提供している、スパイシーなポテト入りのミーゴレン・ママッというのもポピュラーだとか。同じマレーシアのミーゴレンといっても、一筋縄ではいかないようだ。いつか現地でいろいろと食べ歩いてみたいなあ。

来週はマレーシアに続いてシンガポールの品々を紹介する予定。シンガポールにもホッケンミー、チャー・クイ・ティアオ、ミーゴレンがあるけど、これがまたマレーシアとは微妙に違う品なのだ。ややこしー!

マレーチャン

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ペナンレストラン (東京都港区)

前回、荻窪の馬来風光美食で食べたクアラルンプール式ホッケンミーに続いて、同じくマレーシアのチャー・クイ・ティアオとペナン式ホッケンミーを紹介しよう。

マレーシア北部、マラッカ海峡に浮かぶペナン島。大航海時代から海路の要衝として栄えてきた町だ。そのペナンの料理を提供する店が東京の芝にある。店名はペナン・レストラン。うん、そのまんまの屋号でとてもわかりやすい。

芝 マレーシア料理 ペナンレストラン

5月下旬、平日の11時半くらいに訪問。どの駅からも微妙に遠いオフィス街に目的の店舗はあった。南国っぽい手作り感溢れるファサードだ。フロアは半地下になっている。4人掛けのテーブルが3卓、2人掛けが2卓。小上がりも2卓ある。厨房はシェフと奥さんの男女2人体制。まだランチには早い時間帯で先客は一人しかいなかった。

ペナンレストラン 店内の様子

ランチメニューは6種類ある。今回の目的は、その筆頭に掲げられているチャー・クイ・ティアオ(炒粿條/Char Kway Teow)だ。平たいライスヌードルを使った焼きそばで、頭文字を取って「CKT」と略されることもあるらしい。レギュラーメニューは870円だが、ランチだとスープとデザートがついて840円とお得なのだ。メニューにはペナン式のホッケンミーもあり、それも後日食べたので最後に紹介しよう。

ペナンレストラン ランチメニュー

チャー・クイ・ティアオはマレーシアだけでなくシンガポールやインドネシアでも食べられている品だが、ここのメニューには「ペナン島発祥の麺料理」と書いてある。注文する際、「ペナン島発祥なんですか?」と店主に訊いたら、「はい、そうです」と深く頷いていた。実際、ここここなどWEBで調べてみてもペナンが発祥というのはかなり確かなようだ。一度現地で食べてみたいなあ。

注文からたっぷり20分ほど経って、ようやくチャー・クイ・ティアオとスープ・デザートの乗ったお盆が運ばれてきた。麺を茹でてから炒めるために時間が掛かるのだろう。現地ならごく普通のペースなんだろうけど、東京でのランチタイムのピーク時が心配になってしまった。あとから来た客三人は手間が一度で済むようにまとめて同じものを頼んでたけど、その辺は見習いたいな。

チャークイティアオ(ランチ) 840円

さて、チャー・クイ・ティアオ。前述の通り、麺はクイティアオ(粿條)と呼ばれる平たいライスヌードル。感じだと「炒粿條」と書く。当ブログでも何度か登場したが、広東の河粉やベトナムのフォーと同じ由来の食材だ。具はエビ、玉子、モヤシが使われていた。クイティアオは念入りに炒められて、ほどよく水分が飛んでいる。一本一本がとても短く、他の麺や具とくっついてダマになっており、普通の麺のようにすすることはできない。自分も最初はフォークで食べたが、後からスプーンに切り替えた。

クイティアオ(粿條)と呼ばれる平たいライスヌードル

味付けは醤油(ソイソース)がベースでチリも使われている。発酵エビペースト=ブラチャンか、オイスターソースか、旨味も十分。本来はラードを使うらしく動物性由来のコクを感じる。なかなかスパイシーで、クイティアオのモッサリした食感ともあいまって、スリランカ料理のコット・ロティを思い出した。アフリカ方面からスリランカを経てマラッカ海峡に至る航路を、この料理もきっと行き来したに違いない。

ダマになっているのもまた味わい深い

それと玉子の旨味がとても良い仕事をしている。東南アジア系の店でスクランブルエッグの入った焼きそばを食べるたびに、玉子の使い方に感心させられる。プリッと弾けるような肉質のエビも、シャキシャキもモヤシも欠かせない要素だ。構成要素はかなりシンプルなはずなのに、最後まで食べ飽きない完成度の高さに唸ってしまった。

デザートのミカンゼリーも美味

付け合せのスープは何の出汁だろう。ごくあっさりで、もしかしたら野菜と塩しか使っていないかも知れない。デザートはミカンのゼリー。ミカン自体は缶詰を使っているんだろうけど、器がこの店のものなので自家製なんだろうなあ。冷たくて美味しい。

ボリュームは割と軽めだが、油脂分が多いのでカロリーは足りてそうだ。メニューの裏に『「セダップ!(Sedap)」はマレー語で「おいしい!」という意味』と書いてあった。お会計の際に伝えてみる。

「おいしかったです、セダップ!」
「テレマカシー(terima kasih)、ありがとうございます(ニコニコ)」

そして後日、夜に再訪。タウゲ・イカンビリス(煮干しと干しエビを使った辛口のもやし炒め)やカレーパフ(マレーシア風揚げ餃子)で飲んだあと、〆にペナン式ホッケンミーをいただいた。

ペナンスタイルホッケンミー 850円

前回の馬来風光美食で食べたクアラルンプール式のホッケンミーとは全く別物のスープ麺だ。麺は柔らかめの中太中華麺を使用。具は鶏肉と玉子と野菜に揚玉ねぎのトッピング。エビガラを使ったスープはとても良い出汁が出ている。程よい辛さも加えてあって期待以上の美味しさだった。同じマレーシアのホッケンミーでも、違う地域でこれほどまでに異なるとは。東京と大阪と京都の「たぬき」の違いは有名だが、それ以上だな、これは。興味のある方は食べ比べてくださいませ。

ペナンレストラン

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馬来風光美食 (東京都杉並区)

今週から3週間に渡って、マレーシア・シンガポール・インドネシアの焼きそばを特集します。かなり気合が入っている特集ですよー! まず今週はマレーシアから!


マレーシア、シンガポール、インドネシア。東南アジアでも地理的に近いこの3ヶ国は、食文化も似ていて共通する料理も多い。焼きそばも例外ではなく、ホッケンミー(福建麺/Hokkien Mie)やミーゴレン(Mie goreng)、チャー・クイ・ティアオ(炒粿條/Char Kway Teow)など、焼きそば系の麺料理が各国で食べられている。

マレーシア・シンガポール・インドネシアの位置関係

ただし、ここで一つ大きな問題がある。実は同じ名前の料理でも国や地域によって全く違うのだ。具体的にどう違うのか、焼きそばマニアとしては大いに気になる。そこで東京にある3ヶ国それぞれの料理店を食べ歩いてみた。

荻窪 マレーシア料理 馬来風光美食

最初に紹介するのは荻窪にあるマレーシア料理店、馬来風光美食。創業は2000年(平成12年)。かなりの人気店で行くなら予約をするほうが良いらしいが、一人で予約というのもなんなので予約なしで直接訪れてみた。5月下旬、平日夜のことである。

荻窪駅の北口を出て、青梅街道沿いを東へ数分。看板はあるが明かりがついていない。もうラストオーダーか? あるいは予約でいっぱいなのか? どうしたものかと考えあぐねていると、二組の客が店のある地下から上がってきた。とりあえずダメもとで訊いてみようと地下へ降りる。

看板の灯りが消えてる?

「一人ですけど入れます?」
「どーぞー、カウンターへ」

拍子抜けするほどすんなりと入店できた。カウンター5席、テーブル2卓。先客はテーブルにカップルが一組。店主は人懐こい笑顔の女将、エレンさん。クアラルンプールとペナンの中間くらいに位置するイポーという町の出身だとか。バイトらしき若者一人。彼も中国系のマレーシア人のようだ。

「表の看板の電気が消えていたのでやってないのかと」
「あー、きっと電球の寿命です、すみません」

タイガービール たぶん600円くらい

とりあえずシンガポールのタイガービール(たぶん600円くらい)と、この店の名物・肉骨茶(バックッテー)の小(800円)を注文。お通しは甘辛胡麻ダレの野菜。暑い日だったのでビールが美味い。ちなみにマレーシアはイスラムが国教なので、国内でのビール生産を禁止している。そのためビールはシンガポールの輸入ビールが一般的なのだ。

肉骨茶(バックッテー)  小 800円

肉骨茶は豚肉の薬膳スープのこと。小サイズなので小鍋で提供された。骨付きの豚バラ三枚肉のほか、油揚げ・えのき・レタスが煮込まれ、パクチーがたっぷりトッピングされている。スープからは八角など漢方薬チックな香りが漂ってくる。滋味溢れる味わい、奥行きのある旨さだ。

身体によさそうな味わいなのです

つけダレは唐辛子とニンニクと黒酢かな。スパイシーで刺激的なこのタレをつけると、豚肉がさらに美味しくなって箸が進む。イスラム教の国だけど中国系の国民も多いため、豚肉を使った料理も普及しているってのが面白いなあ。基本的には住み分けているらしいけど。

タイガービールをお代わりして、次に注文したのはこの日のオススメ、ルンダン(rendang)。ルンダンは牛肉のカレー煮のことで、マレーシアでは定番の料理だ。ニュージーランドでも食べたことがあるが、いわゆるビーフカレーと言えば分かりやすいか。一緒にご飯やロティを勧められたが、この後に焼きそばを食べるつもりだったので敢えて単品でお願いした。

ルンダン たぶん900円くらい

味付けのベースはココナッツミルクとジンジャー。ほかにも諸々多くのスパイスがバランスよく効かせてある。ぎゅっと締まった牛肉は旨味の塊だ。断っておいてなんだが、ご飯が欲しくてたまらない。値段はたぶん1000円くらい。

スパイスの滲みた牛肉のうまいこと

ルンダンの美味しさにタイガーの三本目をおかわり。そして締めに本日の品を注文することに。メニューには見当たらないが、できることは事前に確認済みである。

「ホッケンミー(福建麺/Hokkien Mie)をお願いします」
「ホッケンミーはエビスープの方?」
「いや、Friedで!」
「OK! Friedね(笑)」

そして出てきたのはマレーシアの首都、クアラルンプール式のホッケンミーだ。価格はたぶん900円くらい。ちなみに「エビスープの方」というのは、マレーシア北西部の都市・ペナン式のホッケンミーのこと。さらにシンガポールもスタイルが全く異なる。どちらも後日紹介する予定なのでお楽しみに。

ホッケンミー たぶん900円くらい

さて、クアラルンプール式のホッケンミー。麺はうどんに似た柔らかい太麺を使用。台湾料理店なんかでも使っている中華麺だそうな。具は小松菜とエビが5尾。大きなエビで、なかなか贅沢だ。その上にオニオンフライがトッピングされている。味付けはダークソイソース=甘味のある中華系の溜まり醤油がベースで、ニンニクと砂糖が効かせてある。つゆだくで濃厚な甘じょっぱい味だ。ただし見た目ほどくどくはない。

ダークソイソースで甘じょっぱいつゆだくの焼きそば

名前は福建麺だが、麺も味も福建というよりは上海焼きそば(本場の方)を思い出す。横浜中華街の東北人家で食べた焼きそばが一番近い。もちっとした麺にソースの旨味がマッチしてなかなか美味しい。そして楕円形をしたステンレス製の銀皿なのもポイント高い。食べ終えたあとに大量のソースが残ったが、これロティに塗って食べたいなあ……。

この店ではペナン式ホッケンミーもやっているが、現地ではいろいろなメニューを出す食堂というのはほとんど無いらしい。炒め物専門店とかペナン式専門店とかで分かれているそうだ。エレンさんはお母さんが飲食店をやってた影響もあり、自分で色んな料理を身につけたとのこと。なるほどねー。

馬来風光美食 店内の様子

その後も食事と会話を楽しんで、お会計は4500円。美味しかったし、なにより温かい接客が嬉しかった。エレンさん、背が低いのでカウンターの向こうにいると見えないけど。

「もしマレーシアへ行くときは何でも聞いてね!」

わーい、そうさせていただきます。なお、オープン当時から通っているというメシコレ仲間の椿さんから、『馬来風光美食へ行くときは「ひろこの店」を目指すのだ』との金言を賜った。行けばわかるはずなので、参考にしてください。

馬来風光美食

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【雑誌掲載】エル・ア・ターブル9月号(8/6発売)

本日、8月6日(土)に発売される『エル・ア・ターブル』で、「焼きそば本気宣言!」という16ページの特集が組まれています。その冒頭の見開き2ページに"焼きそばフリーク"(笑)としてコメントを寄せました。

エル・ア・ターブル9月号

編集さんから送っていただいた掲載誌を拝見しましたが、期待以上にとても力のこもった特集でした。お店の紹介だけではなく、いろいろな焼きそばのレシピや変わり種の焼きそばパンなど内容も多岐にわたっていて、焼きそば好きには嬉しい一冊となっております。あとメインのパクチー特集も個人的には興味津々です(笑) よかったらご一読くださいませ。

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お好み焼 110(いとう) (東京都荒川区)

もう始まってしまったが、今月3日から31日までの期間、荒川区にある各もんじゃ焼き店にて「荒川もんじゃxハイサワー祭り」が開催される。主催は荒川もんじゃ研究会と、メシコレ仲間でブログ『東京レビュー』の管理人・brax3さん。開催期間中にイベント参加店で、もんじゃ焼と一緒にハイサワーを注文するとお得らしい。(詳しくはこちら

荒川区東尾久 お好み焼 110(いとう)

そのbrax3さんから「前夜祭やるんでいかがです?」とお誘いを受け、7月下旬の某夜にほいほいと荒川区までお邪魔した。当日はいくつかの会場が用意されていたようで、私とメシコレ仲間のぼさのばさんは東尾久にある「お好み焼 110(いとう)」というお店に招かれた。

壁も天井も恐竜だらけ

こちらのお店、店外も店内も壁に恐竜が描かれていて、とても変わった雰囲気である。目立つせいか、ポケモンGOのポケストップにもなっているらしい。さらには恐竜の立体模型まで吊るされていて、いろいろと仕掛けが施されているのだ。どんな仕掛けかは実際にその目で確かめてくんなまし。

ハイサワーでおなじみ、博水社の田中社長!

ぼさのばさんほかこの会場の参加者と先に乾杯し、brax3さんらイベント主催者御一行はあとから合流。博水社の田中社長がレクチャーしながら手づから作る、「荒川ハイサワー」をいただいた。

この日、なんどめかの乾杯

「荒川ハイサワー」は紫蘇コンク入りのハイサワーで、今回のイベントを機に考案されたそうだ。荒川区ではお馴染みの都電沿線に咲くバラの花をイメージしたとのこと。フルーティな香りと爽やかな酸味が、もんじゃによく合う。

お好み焼 110 メニュー

さて、そのもんじゃだが、こちらのお店はメニューもちょっと変わっているのだ。「ティラノサウルス」とか「エドモンドサウルス」とか「プテラノドン」とか、どんだけ恐竜が好きなんだ。

ティラノサウルス 650円

ぼさのばさんと相談して、試しに「ティラノサウルス」を注文。中身は至って普通のシーフードもんじゃだった。浜作もんじゃ会館のときと同じく、焼き手はぼさのばさんにお願いした。

美味しそうに焼けました

手慣れた手つきで具材を鉄板に落とし、程よく火が通ったらそれで土手を作り、生地を流し込んで待って混ぜて。あとは各自が剥がしを使って、好みの焼き加減で食べるのみ。パリパリに焦げた煎餅も美味しい。

でっかい焦げ煎餅、いただきます

その他に定番の明太もちチーズもんじゃや、この店オリジナルの「たこ棒」なんて品も食べてみた。「たこ棒」は「たこ焼きが食べたい」というお客さんの無茶振りで生まれたものらしい。

たこ棒 750円

生地を楕円状に伸ばし、タコや具材を置いて焼き上げ、それを小手でクルクルっと巻く。ソースを塗ってマヨネーズを掛けて、一口大に切り分けたらできあがり。これがフワフワとろとろで、まさにたこ焼きの味。ここだけの話だが、もんじゃよりも気に入ってしまった。

ふわふわで美味しいぞい

もちろん焼きそばもいただいた。「麺はシマダヤなんだけどねー」と照れるご主人。いえいえ、いいんですよ、気負わない焼きそばも。マルちゃんの麺を使っている焼きそば専門店もあるくらいだし。慣れた手つきで麺と野菜を炒め、軽く塩コショウしてからソースで味付けして出来上がり。

焼きそば 600円

あっさりめの味付けで、これぞ東京の下町風。ソースには鶏がらスープも少し足しているそうだ。昔に比べて焼きそばを注文する客は減ったとのこと。それはいかん。もんじゃもいいけど焼きそばもどんどん推していかねば!

下町風のシンプルな焼きそばです

そんなこんなで、もんじゃ焼とハイサワーと恐竜を堪能した夜だった。みなさんもこの8月はぜひ荒川区へ! その際にはもんじゃ焼の〆に焼きそばも食べるようにお願いします。

110

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広島焼HIDE坊 新橋本店 (東京都港区)

前回の真打みかさ自由ヶ丘の記事の冒頭で、「とあるルートで知り合った焼きそば好きの方」と書いた。実はその方、あのオタフクソースの社員さんなのだ。ブログのフォームから「社内の焼きそば好きが集まる『焼きそば部』の面々と飲みませんか?」というお問い合わせをいただき、「よろこんで!」と快諾。焼きそばやお好み焼をつまみにガチのプロから貴重なお話をたくさん伺うことができた。

オタフクソース焼きそば部の皆さんとHIDE坊にて

その集まりで会場となったのが新橋にある広島焼HIDE坊というお好み焼屋さん。上の写真の右端に写ってらっしゃるのが店長さん。元オタフクソースの社員だった方で、広島焼にほれ込んで会社を辞め、2001年にオープンして今年で15年になるそうな。こちらのお好み焼は麺をパリパリに焼く「麺パリ」が特徴。オタフクソース焼きそば部との集まりで食べたのが美味しくて、1週間も経たないうちに再訪してしまった。

広島焼HIDE坊 新橋本店

訪れたのは7月下旬、平日の11時半すぎ。新橋の烏森口を出て柳通沿いを歩いて数分、オタフクソースの幟がはためく店舗に到着。まだランチタイムのピーク前だったので店内は空いている。せっかくなので焼くところが良く見えるカウンターに着席。店長さんが先日の会を覚えていてくださった。自分が覚えやすい風貌で良かった。

HIDE坊 ランチメニューの一部

こちらのランチタイムは、お得な価格でお好み焼が食べられる。広島か関西か、さらに麺やトッピングをいろいろと選べる。自分がチョイスしたのはBセット(1050円)の広島風。トッピングはイカ天とねぎかけを指定。先日の集まりでいただいた、こちらオススメの組み合わせだ。

目の前で焼かれていくライブ感

数人分の注文が眼の前で焼かれていく。ボウルからお玉で生地を掬って、熱々の鉄板に丸ーく広げる。一枚のお好み焼に生地はこれしか使わない。そこに花がつお、キャベツ、とろろ昆布、天カス、モヤシ、イカ天、ラード(ヘットかも)、豚バラ肉と重ねていく。ライブ感満点。頃合いをみてひっくり返し。

麺をパリパリに焼く麺パリが自慢

茹で上げた麺を横のスペースに丸く広げ、油を注いで揚げる感じでパリパリに焼き上げる。キャベツや生地の焼き上がったのを乗せ、横に玉子を落として麺ごと乗せ、ひっくり返す。ソースを塗って、削り粉・青海苔を掛け、最後に青ネギをドサッと盛り付けて出来上がり。

広島焼+イカ天・ねぎかけ 1050円

鉄板に乗ったお好み焼を小手で切り分け、火傷に気を付けながら熱々のやつを頬張る。ソースの香りと小麦粉の風味、それに続いて野菜の甘味が鼻腔を抜ける。パリパリ麺とモチモチ生地の食感のコントラストが楽しい。そして適度に柔らかくなったイカ天も味の要。味わいと食感にアクセントを加えている。

熱々をハフハフと、火傷に注意

ソースは控えめな塗り方で素材の味を生かしている。足りないと感じたら卓上のソースを足せばよい。あと先日は気付かなかったが、とろろ昆布も控えめながら良い仕事をしている。味わいが複雑で本当に美味しい。コナモンというと炭水化物の塊というイメージがあるが、キャベツやモヤシが大量に使われているので実際はかなりヘルシーな食べ物なのだ。

断面の層が美しい

調理も食べるのも広島焼は時間が掛かるので、いつのまにか正午を過ぎ、店内は満席になっていた。ハフハフと食べているうちに、ふと先日ネットで読んだ記事を思い出した。広島や山口ではお好み焼向けに使われる細いモヤシが主流だという。店長さんに訊いてみた。

「広島のモヤシは細いって聞きましたが、やはりこれも取り寄せているんですか?」
「いえ、いまは東京でも需要があるんで近場で栽培しているとこから仕入れてます」

なるほどねー。東京でも本場の味にこだわる広島焼のお店は細いモヤシを使っているのか。参考になるなあ。

焼きそばの麺も磯野製麺の麺パリです

ちなみに麺は広島で定番の磯野製麺を使用。お好み焼専用に開発された麺とのことだが、先日の会ではソース焼きそばもいただいた。焼きそばとして食べても十分に美味しい麺だ。もちろん焼きそばもランチで食べられるので、興味のある方はそちらもぜひ味わってみてほしい。

燦然と輝くおかめのマーク

食べ終えて店長さんにご挨拶してお会計。プロがオススメの広島焼は、ランチで食べてもやっぱり美味しかった。広島出身の友達が「東京には美味しいお好み焼が無い」と嘆いていたので、今度このお店を教えようっと。

広島焼HIDE坊 新橋本店

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