エル・ボスケ (神奈川県横浜市)

横浜市鶴見にはリトル沖縄、あるいは沖縄ストリートと呼ばれる一帯がある。歴史的な経緯もあってこのエリアは沖縄出身者の住民の割合が高く、商店街にも沖縄料理店が点在している。と同時に沖縄出身の南米移民の2世3世も多いらしい。

鶴見 ボリビア料理・沖縄料理 エルボスケ

今回紹介するエルボスケはその鶴見にある、沖縄料理と南米ボリビア料理を提供する店だ。オーナーは沖縄生まれでボリビア育ちの女性。屋号の「エル・ボスケ(El Bosque)」はスペイン語で「森」を意味するらしい。

エルボスケ 公式ページのキャプチャ

こちらの店のぐるなび公式ページを眺めたところ、「やきそば(山羊肉入り)」というメニューを見つけた。沖縄の焼きそばでも山羊肉入りとは珍しい。どんな品かを確かめに行ってみた。

エルボスケ 店内の様子

5月上旬の日曜に訪問。GWの最終日のかなり暑い日だった。エルボスケは潮風大通りと仲通りの交差点角にある。店内はかなり広く、フロアにはテーブルが並べられ、カウンター席や小上がりもあった。先客は1人だけだったが、あとから近所の家族連れもやってきた。

お通しはスクガラス豆腐と島らっきょう

カウンターに着席して、とりあえず生ビール(450円)を注文。お通しに出てきたのはスクガラス豆腐と島らっきょう。あとで逆算したら、値段はたぶん400円。いかにも沖縄というお通しで、夏のようなこの日にピッタリだ。

肴として注文したのは、ボリビア料理のアヒ・デ・パンサ(Aji de Panza/牛ハチノスの煮込み/950円)。黄色いスープの中にはハチノスだけでなくハツも入っていた。ピリ辛な味付けで酒に合う。五反田のアルコイリスで食べたペルー料理のカウカウ(Cau cau)にとても良く似ている。同じ南米のスペイン語圏の国なのに、料理名が変わるのが面白い。

アヒ・デ・パンサ(牛ハチノスの煮込み) 950円

添えられたアヒ・アマリージョ(Aji Amarillo)=イエロー・ペッパー・ペーストを足して、さらに辛くするも良し。飲み物もボリビアのカクテル、チューフライ(Chufly/600円)というやつを飲んでみた。癖が無くて美味しいカクテルだが、これならレモンハイでもいいかな……

エルボスケ 沖縄そば メニュー

さて、目当てのやきそばだが、メニューを探してもどこにも載っていない。そのうちに、沖縄そばのページにある「やぎそば(山羊肉入り)」という品に眼が留まった。スマホで確認すると価格も同じ。なるほど、「や『ぎ』そば」と「や『き』そば」。「ぎ」と「き」の入力ミスだったのか。うーん、ショック。

エルボスケ ボリビア料理メニューの一部

代わりに注目したのが、ソバ・サルタド・コン・マリスコ(Soba saltado con Marisco/1180円)というメニュー。「ソバ」は沖縄そばの麺、「サルタド(saltado)」はスペイン語で「炒める」、「コン・マリスコ」は「シーフード入り」を意味し、沖縄そばを使った海鮮入りの焼きそばらしい。本来は予約のみの品だが、ダメ元で訊いてみたら作ってくれることになった。ラッキー。ついでにシークァーサーサワー(500円)も注文。

ソバ・サルタド・コン・マリスコ 1180円

しばらくしてホタテ貝の貝殻を象った皿が運ばれてきた。麺は沖縄そば用の縮れた平打ち麺。具はイカ、アサリ、小エビ、エビ、ムール貝、ニンニクの芽、キャベツ、トマト。面白いことに香菜(パクチー)も入っていた。味付けはガーリックと醤油であっさり風味。魚介の旨味が活かされている。

沖縄とボリビアの融合です

以前、ペルー料理店のタヤリン・サルタード(Tallarin Saltado)を紹介したが、隣国ボリビアでもこういうスタイルで麺を炒めた焼きそば系の料理は日常的に食べられているようだ。それがさらに沖縄そばと結びついたなんて、ここ鶴見ならではの珍品だろう。山羊肉入りのやきそばは無かったが、思いのほかの掘り出し物に大満足できた。

会計は4400円ちょっと。近所のブラジル料理店も面白そうだったし、沖縄料理店も美味しそうな店をちらほら見かけたし。平日の夜にでもふらっと足を延ばして、また訪れてみたいなあ。

エル・ボスケ

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【イベント】an まかないフェス 2017

大阪・名古屋と廻って来た「an まかないフェス2017」が、いよいよ今日から東京会場・中野区四季の森公園で開催されます! 先日の告知を再アップしておきますね。


昨年11月に中野で開催された「an まかないフェス」が、さらに規模を拡大して帰ってまいりました!

5/12(金)~14(日)は大阪、5/19(金)~21(日)は名古屋、そして5/25(木)~21(日)は東京! なんと全国3会場で開催されます!

そして今回も食べあるキングが応援団として参加します! 私は5/26(金)の12時から、東京会場・中野区四季の森公園のステージに立つ予定です。個人的にはやはり、オーギャマン・ド・トキオさんの 『ソース焼きそば ミートカレー』が気になってます。

有名店のまかない飯が、なんと500円均一で食べられ、しかも入場無料ですので、絶対お得! お近くの方はぜひ寄ってみてくださーい!

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沖縄料理 結まーる (東京都品川区)

今回紹介するのは五反田の住宅街にある、結(ゆい)まーるという沖縄料理店。オーナーの女将さんは那覇市出身らしい。屋号は「結びつき(結い/ゆい)」が「まわる(まーる)」という沖縄方言で、「助け合い」や「相互補助」を意味するそうだ。

五反田 沖縄料理店 結まーる

訪れたのは今年の1月初旬、平日の昼過ぎ。「昼飯、どこにしよっかなー」と通りがかり、店頭のランチメニューに気になる品を見つけて入ってみた。間口は狭めだったが、店内は意外と広い。客席は大きめのテーブル3卓に小上がり2卓。キャパは40もあり、ライブや三線教室などのイベントも開催されるらしい。

沖縄料理店 結まーる 店内の様子

内装も沖縄風で、天井からはオリオンビールの提灯がぶらさがっている。ランチのピークは過ぎていたが、店内には何組か食事している客もいた。喫煙可ということもあって、13時過ぎの時間帯は愛煙家のサラリーマンが多めな印象である。

沖縄料理店 結まーる ランチメニュー

さて、メニュー。定食や沖縄そばに混じって焼きそばが幾つかある。気になったのは、その中の「タコスミート焼きそば」だ。レギュラーメニューでは850円だが、ランチだと800円。沖縄料理のタコライス風なのだろうけど、いったいどういう状態で出てくるのだろう。

タコスミート焼きそば(ランチ) 800円

注文から10分ほどで、焼きそば、スープ、サラダの乗ったお盆が運ばれてきた。スープは沖縄豆腐とワカメ入り、サラダはマカロニサラダだ。そしてメインディッシュの焼きそばは、見るからに一癖ありそうな品である。

「食べる前によーく混ぜてくださいね」
「はーい」

タコスミート焼きそば

麺は沖縄そば用の平打ち麺。その麺と玉ねぎ・人参・ピーマン・パプリカを炒めたのが焼きそば本体だ。その周りを生レタスで囲み、上を千切りキャベツで覆い、さらにタコライス用のスパイシーな挽肉=タコスミート、サルサソース、ナチョチーズソースをトッピングしてある。

よーく混ぜていただきましょう

配膳した店員さんの言いつけを守り、食べる前によーく混ぜる。渾然一体になったところで、ズズッと啜る。ゴワっとした沖縄そば独特の食感に、まさにタコスを思い出させるスパイシーな風味が続いてやってきた。うわ、こりゃ美味い。期待以上にいけるぞ。

沖縄そばの麺とタコス風味の味付けがマッチしてます

レッドチリとトマトの風味は予想していたが、テクス・メクスで使われるナチョチーズソースがドンピシャの嵌り具合。おまけに野菜たっぷり。特に生の千切りキャベツがどっさりトッピングされているのが嬉しい。厚木の日の出製麺所京都・祇園の喫茶カトレヤの焼きうどんも同じように千切りキャベツをトッピングしているが、このスタイル、色々と応用ができそうだなー。

優しい味わいの豆腐スープも嬉しい

豆腐スープはあっさり風味のまろやかな味わい。マカロニサラダはマヨネーズを使っておらず、千切りキャベツに茹でたマカロニを乗せてドレッシングを掛けたヘルシーな品だった。

沖縄のチャンプルー文化を体現化したかのような味わいのタコスミート焼きそば。これまで他の店で見かけ無かったのが不思議なほどだ。飲むのにも良さそうな雰囲気だったので、機会があれば夜にでも訪れてみたいなあ。

結ま~る

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琉球茶屋くわっちー 野方店 (東京都中野区)

前回紹介した東京カオソーイが、タイと沖縄のフュージョン的なお店だったのを受けまして、今週は沖縄料理店の焼きそばを3軒ご紹介したいと思います。まずは個人的に行きつけのお店から。


野方駅のすぐ南に、琉球茶屋くわっちーという沖縄料理店屋さんがある。野方では貴重な深夜まで営業している店で、ふらっと沖縄料理が食べたくなったり、ハシゴの〆にもう一軒寄りたいなー、なんて時に利用している。自分は未訪問だが新宿三丁目に本店があるらしい。

琉球茶屋くわっちー 野方店

こちらの同じ並びには焼きとんの人気店、秋元屋の本店もある。駅から秋元屋を目指すと必ず通りがかるので、くわっちーの看板に見覚えのある方もいることだろう。

琉球茶屋くわっちー 野方店 店内の様子

客席はL字カウンターが15席くらいで、奥にテーブル席が4卓ほど。カラオケも備えているので、外から覗いて「今日は賑やかそうだなー」って時にはパスすることも。ま、その日の気分次第だが。

琉球茶屋くわっちー ホワイトボード

4月頭のこの日は、はとまめからの2軒目だったと思う。オリオンビールもあるけれど、この日はサンピンハイ(380円)から入った。ホワイトボードにはハーフサイズのメニューも用意されているのが、一人呑みにはありがたい。ちょっと迷ってから沖縄料理の定番、ゴーヤチャンプルのハーフサイズ(380円)をいただいた。

サンピンハイ(380円)&ゴーヤチャンプルハーフ(380円)

厨房に立つのは糸満出身の上原さんで、上原さんが休みの日には社長が立つこともある。揚げ物から炒め物、沖縄そばにサンタ―アンダギーまで、メニューにハズレが無いのが素晴らしい。あれやこれや話しつつ、サンピンハイをお代わりして、島もずく(380円)をつまんだり。三杯酢の酸味とジャキジャキした歯切れが楽しい。

島もずく 380円

そして締めは沖縄焼きそば(650円)。味付けを指定でき、この日はケチャップ味でお願いした。ついでにシークヮーサーサワー(420円)も。

琉球茶屋くわっちー メニューの一部

3年ほど前に当ブログで沖縄のケチャップ焼きそばを何軒か紹介した。その時にも書いたが、ケチャップ味の焼きそばはアメリカ統治時代の名残の品で、提供する店は近年減少している。もともとが家庭料理なので、メニューに載せていないところも多いのだろう。ただ、こちらのように沖縄料理を提供する居酒屋で、再現しているところも増えてきた。焼きそば好きには嬉しい現象だ。

沖縄焼きそば(ケチャップ味) 650円

こちらの沖縄焼きそばは、沖縄そば用の平打ち麵を使っている。茹でて水で締め、それを炒めたものだ。具は豚肉、ランチョンポーク、キャベツ、モヤシ、人参、玉ねぎ、ピーマン。隠し味にごま油。しっとり仕上げで、ちょっとナポリタン風でもある。

沖縄そば用の平打ち麵を仕様

麺の一玉が大きいため、締めとしてはかなりのボリューム。これで650円というからお得な品だ。グループで一皿頼むのが丁度良いかも知れない。他にも沖縄イカスミ焼きそば(700円)という変わり種もある。以前紹介した那覇のりょう次と同じく、麺にイカスミを練り込んであるので、口の周りや歯が黒く汚れる心配もない。そちらも一度お試しあれ。

すっかり満腹になってお会計。冒頭で述べたように深夜まで営業しているこの辺りでは貴重な店なので、地元の皆さんも良かったらどうぞ。ケチャップ焼きそば、なかなか癖になりますよ。

くわっちー 野方店

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東京カオソーイ (東京都千代田区)

タイの焼きそば特集の締めはタイ北部、チェンマイ名物のカオソーイという麺料理。実は焼きそばではなくスープ麺なのだが、揚げた麺をトッピングするスタイルなので、完全に無縁というわけではない。

九段下 東京カオソーイ

カオソーイを食べに訪れたのは、九段下にある東京カオソーイという店。屋号そのまま、カオソーイが看板メニューで平日のみ営業。タイ料理と沖縄料理という異色の組み合わせを売りにしている。

東京カオソーイ 店内の様子

2月下旬の平日、昼前に訪問。九段北の脇道沿いに店舗があった。間口は狭く、テーブル席は2卓のみのこじんまりした店だ。開店直後のため先客はなし。店主が一人で切り盛りしている。

「テイクアウトですか?」
「いえ、イートインで」

オリオンビール 400円

手前のテーブルに腰掛けて目的の品、カオソーイを注文。ついでに沖縄要素も気になってオリオンビール(400円)もお願いした。こうしてみるとオリオンビールのイメージカラーはタイの国旗っぽくもある。組み合わせとしてはなかなか面白い。サービスのお茶も温かくて美味しい。

東京カオソーイ メニューの一部

そしてカオソーイ。こちらのメニューでは「東京カオソーイ(900円)」となっている。「ここだけの話ですが原価率50%超えの商品」だそうなので、心していただこう。

東京カオソーイ 900円

スープはココナツミルクがベースのイエロースープだ。スープの中には柔らかい麺が入っている。丸い断面の独特な食感の麺で、クンプーさんの記事によると沖縄そばの麺だそうだ。さらに揚げ麺「ミー・クローブ(หมี่กรอบ/Mee Krob)」とパクチーがトッピングされている。

スープ入りの柔らかい麺がメイン

スープはドロっとしていて、とてもコクがあり麺によく絡む。スパイスが効いているが辛くはない。麺に加えて、煮込まれた骨付きの鶏肉が2本も入っている。このスープがカリカリの揚げ麺に滲みると一層美味しく感じる。柔らかい麺も合わせて頬張ると、食感に変化があって面白い。

スープの滲みた揚げ麺が美味い

薬味として出された串切りのレモン、生の赤玉ねぎ(エシャロット)=「ホームデーン」、高菜漬けに似た「パッカードン」、テーブルに用意されているチリオイルペースト「プリックパウ」を加えても良し。レモンと高菜漬けの酸味はスープにさっぱりした風味をもたらして、さらに食欲が進む。2種類の麺とスープ、薬味が調和していて、とても美味しい。

付け合せの薬味嬉しい

冒頭で述べた通り、カオソーイを焼きそばに分類するのは無理筋だが、前回紹介したタイコウのミー・クローブも餡がシャバシャバでスープ麺ぽかったし、遠野の石焼ドラゴン焼麺・劔のように境界線上の品として認識しておくのも無駄ではなかろう。

あと余談になるがシンガポールのチャー・クイティアオホッケンミーも麺を2種類混ぜて使っていたが、柔らかい麺と揚げ麺の組み合わせではなかった。日本だと福岡の焼ラーメンでベビースターをトッピングしている店があるので、いつか紹介したい。

正午前に食べ終わてお会計。ちょっと早めに昼休みに入った客がちらほら現れ始めた。ほとんどがテイクアウトだが、平日に九段下周辺でランチを取る際には、また利用させていただこうっと。

東京カオソーイ


というわけで4週に渡ってお送りしましたタイの焼きそば特集、いかがでしたでしょうか。良かったらお近くのタイ料理店のメニューをもう一度チェックしてみてください。パッタイ以外にも変わった焼きそばが見つかるかも知れませんよ?

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タイコウ (東京都新宿区)

タイには麺を炒める焼きそばだけでなく、カリカリに揚げたカタ焼きそばもある。それを食べに訪れたのは、高田馬場にあるタイコウというタイ料理店。漢字だと「泰皇」で、タイ国の王様という意味になる。

高田馬場ビル

訪問したのは2月中旬の平日のこと。住所は高田馬場駅からほど近い、早稲田通り沿いのビルになっている。「こんなとこにタイ料理店なんてあったっけ?」と2度くらい往復して、ようやく看板を見つけた。松屋と吉そばの間の階段を登って、右に曲がったところが入り口だ。なかなか難易度が高い。

高田馬場 タイ料理 タイコウ

実はこの日、ランチにも来てみたが、目的の品はディナータイムのみとのこと。公式サイトのランチメニューに載っていたので、肩透かしを食らった気分だが、気を取り直して夜に再訪した。

タイ料理 タイコウ 店内の様子

フロアはかなり広めで、テーブルとボックス席が並んでいる。夜10時で他に客はおらず、店員さんたちはテーブルで休憩してた。ラストオーダーまであと30分。どことなく帰りたそうな雰囲気でちょっと申し訳ない。

ミャンマービール 580円

さっと食べて帰ろうとミャンマービールとツマミ一品、カタ焼きそばを注文。高田馬場はミャンマー料理店も多いので、ビールもそれにしてみたが、330mlの缶で580円はちと高いかも。味はそれなり。アサヒスーパードライの中生が450円なので、2杯目はそちらにした。

ナマズ炒め(パッペップラドゥーク) 980円

まずやってきたのはナマズ炒め(980円)だ。タイ語表記は「パッペップラドゥーク(ผัดเผ็ดปลาดุก)」。「パッ(ผัด/Pad)」は「炒める」、「ぺッ(เผ็ด/Ped)」は「辛い」、「プラードゥック(ปลาดุก/Pla-dook)」は「ナマズ」のこと。ナマズはタイではポピュラーな食材で、日本のタイ料理店でも提供する店が増えつつある。

カリカリに揚げたナマズが美味しい

「パッ・ペッ・プラードゥック」の場合、ナマズは切り身をそのまま炒めているわけではなく、事前にカリカリに揚げてある。そのナマズを、クラチャーイという根菜を細く切ったものや、バイマックル(コブミカンの葉/ライムリーフ)と一緒に炒めてあった。味付けは唐辛子メインのレッドカレーペースト。味がかなり濃いが、辛くてビールに合う。小骨はカリカリでそのままかみ砕けるし、骨が多いのも慣れてくれば大丈夫。

タイ料理 タイコウ メニューの一部

そして目的の品、タイのあんかけカタ焼きそば、「ミー・クローブ・ラードナー(หมี่กรอบราดหน้า/Mee Krob Rat na)」も運ばれてきた。「ミー(หมี่/Mee)」は小麦粉を使った「中華麺」、「クローブ(กรอบ/Krob)」は「揚げる」、「ラードナー(ราดหน้า/Rat na)」は「あんかけ」を意味する。この店のメニューでは、「タイ風あんかけラーメン(ミークローブ ラッナー)」と表記されていた。

タイ風あんかけラーメン(ミークローブ ラッナー) 950円

しかし出てきた品はラーメンには程遠い、揚げ麺にシャバシャバの餡を掛けたもの。そういえばラオスで食べたカタ焼きそば(ミー・コープ/ໝີ່ກອບ/Mii Khop)も、餡はほとんどとろみがなくシャバシャバだったっけ。味付けのベースはジーユーダムか、シーズニングソースか、大豆由来の調味料がメイン。ニンニクは効いているが辛くはなく、むしろ甘めで、予想以上に中華系の味わいだ。

カリカリに揚げた麺を使ってます

餡の具は剥きエビ、飾り切りしたイカ、魚団子、ふくろだけ、青梗菜、人参など。テーブルと器の色が、青梗菜と人参に丸被りなのが妙に面白い。「ルーチン・プラー」と呼ばれる魚のすり身の団子はスープ麺や和え麺でも良く使われる食材だ。ここのミー・クローブ・ラードナーでは2分割したのが入っていた。

魚のつみれ、ルーチン・プラー入り

ナマズをつまみにビールを飲みつつ時間を掛けて平らげたため、麺はある程度は解れたが、ズルズル啜れるほどの柔らかさには程遠いままだった。しかしタイの麺料理にこういうバリエーションがあるのは面白い。

お腹一杯になりました

お腹一杯になって、お会計は2960円。生ビールとかた焼きそばだけなら1500円なので、割とリーズナブルに本格的なタイ料理を楽しめそうだ。ランチのコスパも良かったし、家からも近いし、穴場的な店として覚えておこうっと。

タイコウ

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クンメー 本店 (東京都新宿区)

タイの焼きそば特集、4週目! 今週は変わり種の焼きそばを3つご紹介して、特集の〆といたします。


タイの焼きそばとして有名なパッタイには、オムそば風のバリエーションもある。それを食べに訪れたのは新大久保にあるタイ料理店、クンメー。屋号の「クンメー(คุณแม่)」はタイ語で「お母さん」という意味らしい。こちらの記事によると1997年の創業というから、かれこれちょうど20年。タイ料理店では老舗の部類だ。

新大久保 クンメー 本店

訪れたのは2月下旬の平日、夜20時近く。友達を誘って二人で訪問した。新大久保駅の改札を出て、すぐ左手の路地を100mほど歩くと本店に着く。その途中には系列店の「クンメー1」があり、さらに大久保駅南口寄りには「クンメー2」もある。もともと「クンメー1」が本店だったらしい。

リオビール(Beer Leo) 650円

ファサードはなかなか派手だが、店内はタイの民芸品が飾られていて、意外と落ち着いた雰囲気だ。フロアにはテーブルが多数並べられているが、他の客は2組だけ。ま、平日で雨の降る夜だから飛び込みの客は少ないのだろう。とりあえずリオビール(Beer Leo/650円)で乾杯。

ヤム・タクライ(レモングラスサラダ) 950円

まずはヤム・タクライ(レモングラスサラダ/950円)。豚かエビを選べて、エビを選択。小岩のサイフォンの記事でも紹介したが、微塵切りにしたレモングラスがどっさり使われている。その香りが特徴的なサラダで、食べるほどに口の中が爽やかな芳香で満たされた。

パッ・バッカナー・ムー・クローブ 950円

続いてパッ・バッカナー・ムー・クローブ(950円)。カイラン菜とカリカリポークのオイスターソース炒め。カイラン菜は中華料理で使われるアブラナ科の野菜で、キャベツに似た甘みがある。カリカリに揚げた豚肉の噛み応えと、滲み出る旨味との相性バッチリ。オイスターソースとニンニクの風味も良い。

ヌァ・パッ・プリック・ゲーン 990円

ヌァ・パッ・プリック・ゲーン(990円)。牛肉とインゲンとかぼちゃのレッドカレー炒め。かぼちゃをカレーに使うのが、意外性があって面白い。瓜の一種という認識なのかな。牛肉の味わいとマッチしている。

カオニャオが合うのです

せっかくのカレーなので、カオニャオ(もちごめ/400円)も付けてみた。カオニャオは素手で取り分け、お団子状に捏ねて食べるのだと、以前タイ料理店で教わったことがある。スパイシーなレッドカレーをモチモチした食感と甘みが柔らかく受け止めてくれる。素直に美味しい。

クンメー メニューの一部

そして本日の目的の品、パッタイ・ホーカイ(ผัดไทยห่อไข่/Phad Thai Hor Kai/990円)。日本語表記は「タイの焼きそば入りオムレツ」となっている。「ホー(ห่อ )」は「包む」、「カイ(ไข่)」は「玉子」。「パッタイ」の「玉子包み」という、文字通りのメニュー名だ。バンコクの「ティップサマイ(ทิพย์สมัย/Thip Samai)」という店では、これが名物料理になっているらしい。

パッタイ・ホーカイ 990円

クンメーで出てきた品は、茶巾寿司を二回りほどサイズアップしたような外観だった。薄焼き玉子の上にはモヤシとニラ、パクチーがトッピングされている。もちろん中に入っているのは、米粉麺=クイッティオ・センレックを使ったタイ風焼きそば、パッタイだ。伸びやかなコシでモチモチした食感の麺と一緒に、干しエビや砕いたナッツ、ニラなどが炒めてある。

薄焼き卵の中にはパッタイが

パッタイの味付けは甘味がベースで、僅かに酸味もあり、周りの玉子がその味わいを文字通り包み込むようにまとめていた。エスニック風の焼きそばでは玉子を混ぜ炒めにする場合が多いが、こういうオムそばスタイルも楽しい。それと面白いことに、パッタイには細切りのたくわんも使われていた。

たくわんがパッタイに入っております

店の人に聞いたらタイにもたくわんに似た「チャイポー(ไชโป๊ว)」という食材があるそうだ。味は日本のたくわんよりも甘く、たくわんの方が好みなので敢えて使っているとのこと。こういう風に料理が国境を超えた場合、その土地の食材を使って工夫することはまま見受けられる。それを目の当たりにできて興味深い。

ワインも飲んだりして、すっかり満腹。この日のお会計は二人で一万円ちょい。長年営業している老舗にふさわしい、安心できる料理とサービスだった。駅から近いしキャパも大き目なので、じっくりタイ料理を味わいたいグループにはぴったりだろう。やっぱり新大久保はディープな店が多いなあ。

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【イベント】6/30 別視点ナイト

トークイベントのお知らせです! 昨年秋、「食べない食べ歩きツアー」でお世話になった「東京別視点ガイド」さんの主催で、さまざまなジャンルのスペシャリストがそれぞれの切り口で路上観察を語ります!

別視点ナイト ~路上観察に魂をささげたスペシャリスト勢ぞろい~

「別視点ナイト ~路上観察に魂をささげたスペシャリスト勢ぞろい~」

■日時
2017年6月30日(金)20時~22時

■会場
渋谷:東京カルチャーカルチャー

■料金
2500円(当日券500円増し)
※要ワンオーダー

■チケット購入方法
イープラスにて前売り券販売中!

その専門ジャンルもひと癖もふた癖もあありまして。便所サンダル、片手袋、植木鉢、珍スポットなどなど。どんな内容になるか私も全く予測不能ですが、楽しいトークライブになることは確実です! ぜひお越しくださいませ~。

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ダオタイ 阿佐ヶ谷本店 (東京都杉並区)

麺の原料は米や小麦だけではない。でんぷんを使った春雨もある。タイの春雨は「ウンセン(วุ้นเส้น)」と呼ばれる。サラダに使えばヤムウンセン、炒めればパッウンセン(ผัดวุ้นเส้น/Pad Woon Sen)。春雨炒めを焼きそばに分類して良いかどうかは微妙なところだが、参考までに紹介しておきたい。

タイ屋台居酒屋 ダオタイ 阿佐ヶ谷本店

ヤムウンセンは割と普及しているメニューだが、パッウンセンをレギュラーメニューで提供しているタイ料理店はあまり多くない。都内に数店舗を展開しているダオタイはその一つ。「ダオ」は「星」、「タイ」はタイ王国で、屋号は「タイの星」を意味するそうだ。3月下旬、平日の21時過ぎ、阿佐ヶ谷にあるダオタイの本店を訪れてみた。

ダオタイ 阿佐ヶ谷本店 店内の様子

JR阿佐ヶ谷駅の南口を出て徒歩数分。ネオンで装飾されたファサードを発見。内装は現地の屋台風の造りで、壁にはガネーシャの仏画や仏像が祀られ、天井からは提灯や旗、ミラーボールなどが吊るされている。フロアは思ったより広く、丸テーブルやボックス席、カウンターを合わせるとキャパは40人くらいだろうか。遅めの時間だったので先客は数組ほど。好きな席へとのことで、中程の丸テーブルに腰掛けた。

LEOビールとえびせん

まず注文したのはLEOビールとガイヤーン(若鶏のグリル/740円)。お通しは東南アジアで定番のえびせんだ。インドネシア語だと「クルプック」。タイ語だと「カーオクリァンクン(ข้าวเกรียบกุ้ง)」。それをつまみに喉を潤す。冷えた金属のタンブラーが嬉しい。

ガイヤーン(若鶏のグリル) 740円

ガイヤーンはスパイシーなタレに漬け込んだ鶏肉をじっくり焼いたもの。メニューではジューシーさを謳っていたが、むしろパサパサ系。カリッと焼かれた皮が美味しい。添えられた漬けダレは甘酸っぱく、ネギとニンニクの芽、コショウがたっぷり入っていた。香りからするとナンプラーも使われているようだが、万人受けする美味しさだ。これ嫌いな人はいないんじゃないかな。

ダオタイ メニューの一部

LEOビールを飲み干し、アサヒスーパードライを追加したついでに「パッウンセン(ผัดวุ้นเส้น/Pad Woon Sen)」も注文した。メニューには「春雨炒め」と日本語表記が附されている。この店もそうだが、パッウンセンは主食ではなく、炒め物的な位置づけでメニューに載っていることが多い。ちょうど韓国のチャプチェに似た役どころだ。

パッウンセン(春雨炒め) 880円

使われているのは水で戻したタイの春雨=「ウンセン(วุ้นเส้น)」、エビ、イカ、玉子、白菜、ネギ、人参、ピーマン、パプリカ、小松菜、キクラゲ、シメジ。ニンニクの風味を付けたゴマ油で炒め、タイの醤油「シーユーダム」や黒醤油「シーユーカオ」で味付けされている。

ほんのりスパイシーな春雨炒め

ほんのりスパイスが効いているが、中華料理として出されても違和感のない味付けだ。無難な味わいでビールにも合う。ただし米や小麦粉の麺と違って、腹はあまり満たされない。あくまでも酒のつまみか、ご飯のおかずという位置づけ。やはりチャプチェと通じるところがある。

ダオタイ メニューの一部

ちょっと物足りないので、締めにナムサイ(タイ屋台ラーメン/690円)も追加した。「ナムサイ」は「澄んだスープ」のことで、そこに米麺=クイティアオやインスタント麺=ママーを加えて提供される。この店ではインスタント麺(ママー)、細麺(センミー)、中太麺(センレック)、太麺(センヤイ)から指定することができる。

ナムサイ(タイ屋台ラーメン) 690円

今回、ナムサイの注文で指定した麺は、チキンラーメンに似たインスタント麺。前々回、モンティの記事で紹介したママーと呼ばれる麺だ。具は豚肉、モヤシ、ニンニクの芽、セロリ、ピーナッツ。スープは出汁が主体でほんのり甘め。例の卓上調味料セット「クルワンプルーン」が渡されるので、ナンプラーや唐辛子、酢を使ってスープの味を整えよう。チープな麺がいかにも屋台ぽくて、期待以上に味わい深かった。

たらふく食べて、この日のお会計は3650円。やや食べすぎた感があるが、コスパは良い方だと思う。気軽に使えるタイ風の屋台居酒屋。他の支店もいざって時に利用してみようっと。

タイ屋台居酒屋 ダオタイ 阿佐ヶ谷本店

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サバイサバイ (東京都新宿区)

今回紹介するのは西新宿にあるタイ料理店、サバイサバイ。「サバイ」はタイ語で「気持ちが良い」という意味らしい。「サバイサバイ」と重ねると「ほわ~、めっちゃ気持ちええわ~」くらいの意味になるんじゃないのかな、たぶん。この店のランチメニューにタイ式の玉子麺=「バミー(บะหมี่/Bamee)」を使った焼きそばがあると知って訪れてみた。

西新宿 タイ料理 サバイサバイ

訪問した3月末、平日のランチタイム。場所は、台湾佐記麺線がある通りと言えばエスニック好きには通じやすいだろうか。サバイサバイのすぐ隣にも「ソイナナ」という同価格帯のタイ料理店があって、レッドオーシャンの様相を呈している。「どっちも頑張れー」と思いつつ、向かって右側の店のドアを潜った。

サバイサバイ 店内の様子

店舗の間口は狭いが奥に長い造りだ。入ってすぐ右が厨房になっていて、通路沿いに2人掛けテーブルが2卓、奥の広いスペースに4人掛けテーブルが5卓置かれていた。ピークタイムは満席で入れず、少し時間をずらして再訪したがそれでもまだまだ混雑していた。思ったほどレッドオーシャンでもないのか。

サバイサバイ ランチメニューの一部

ランチメニューは680円均一で、ご飯ものは大盛り無料。どれもスープと生春巻きがついてくるらしい。タイ風焼きそば(パッタイ)も載っているが、今回の目的の品は「トムヤムクン焼きそば(680円)」だ。辛さは5段階(やや辛い < ちょっと辛 < 辛い < 超辛 < 激辛)の3番目、辛口でお願いした。

ランチには生春巻きとスープがついてきます

注文してすぐにスープと生春巻きが運ばれてきた。スープはごくごくあっさり風味。具はかき玉子、人参、ジャガイモで、刻んだネギが散らしてある。わりとタイ料理店でよく見かけるタイプのスープだ。

生春巻きは乙な味

生春巻き(ポーピアソット)はライスヌードルや細切りの野菜を芯にして、葉野菜と生のライスペーパーで巻かれていた。トッピングの干しエビと甘酸っぱいスイートチリソースが相まって乙な味。焼きそばが来る前に前菜として食べてしまった。

トムヤムクン焼きそば(パッバミートムヤムクン) 680円

そしてトムヤムクン焼きそば。カタカナ表記は「パッバミトムヤムクン(ผัดบะหมี่ต้มยำกุ้ง)」。「トムヤムクン(ต้มยำกุ้ง/Tom yum goong)」風味の「パッバミー(ผัดบะหมี่/Pad Bamee)」である。「パッ(ผัด/Pad)」は「炒める」、「バミー(บะหมี่/Bamee)」は小麦粉を玉子で練ったタイ式中華麺のこと。スープを使わず和え麺風に食べる「バミーヘーン(บะหมี่แห้ง)」は知っている方も多いだろう。その玉子麺を使った焼きそばが「パッバミー」というわけだ。

麺はタイ式玉子麺、バミーを使用

サバイサバイのトムヤムクン焼きそばは、中細の玉子麺=バミーと、エビ・玉子・小松菜・白菜・シメジ・パプリカ・ベビーコーン・フクロダケなどを炒めてあった。さらにパクチーがトッピングされ、串切りのレモンが添えてある。味付けはトムヤムペーストがベースで、タマリンドの酸味が効いている。辛めを指定したためか唐辛子も入っていて、かなりの辛さだ。これで5段階の3番目なので、5番目の激辛を指定したらきっと相当なものだろう。

もちろんエビ(クン)も使われています

「トムヤムクン」というだけあって、もちろんエビ(クン)も使われている。中華風の玉子麺を使っているが味わいはまさにタイ料理ならではのエスニック風味。スパイシーで美味しい。たまたまなのかも知れないが、他の客もこの焼きそばの注文が目立った。隠れた人気メニューなのかも知れない。

最後にお冷を一杯飲みほしてお会計。ランチ以外のメニューもなかなか充実しているし、夜にも一度訪れてみたいなあ。隣のタイ料理店とはしごして、同じメニューを食べ比べてみるのも楽しかったりして。

サバイサバイ

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【メシコレ】門前仲町・鉄板バル「魂の焼きそば」!

お知らせが多くてすみません! メシコレの新記事でーす。

門前仲町で2月にオープンした鉄板バル、「魂の焼きそば」をご紹介してみました。BARチェローナにも通じる雰囲気の、スタイリッシュなお店です。焼きそばをこういう形で提供するってのも面白いですね。

バルで「魂の焼きそば」を!モチモチ生麺をオリーブオイルで焼き上げる店

偶然ですけど、今日、J-WAVE『STEP ONE』の「ランチハンター」でご紹介する焼きそばもこちらのお店でして。良かったらご一読くださいませ~。

 

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モンティ (東京都台東区)

タイの焼きそば特集、3週目。今週はお米以外を原料とした麺を使った焼きそばをご紹介します。


先週・先々週にご紹介した通り、タイの焼きそばというとパッタイを筆頭にお米が原料の麺を使うのが一般的だ。福建語で「粿條(クエティオウ/Guǒ tiáo)」、タイ語で「クイッティオ(ก๋วยเตี๋ยว)」と呼ばれるライスヌードルだが、しかし麺はそれだけではない。米以外の原料の麺もタイでは使われているのだ。例えば小麦が原料のインスタント麺とか。

浅草地下街 タイ料理 モンティ

そんなタイの焼きそばを探し求めてやってきたのは浅草地下街。焼きそば好きには浅草焼きそば・福ちゃんで知られるスポットだ。その福ちゃんの並びにモンティというタイ料理店がある。現地の屋台風な飾りつけで、この地下街の雰囲気も相まって日本離れした店構えなのだが、それにもかかわらず平日のランチタイムは行列ができている。しかもほぼ全員女性という人気店なのだ。

現地の屋台風と言うか現地の屋台じゃないか、ここ

訪問したのは2月後半、平日のお昼時。外に出ている席を含めてテーブル6卓ほどの店舗だが、既に5~6人が並んでいた。外で30分くらい時間を潰したが状況は変わらず。仕方なく自分も並ぶ。13時ごろから並び始め、20分ほどでようやく外のテーブルに着席できた。壁にはタイ語のチラシや駄菓子がずらり。現地の気分にどっぷり浸れる。

モンティ 平日ランチメニュー

さて、この日は目的の品があったのだが、それが平日ランチメニューには見当たらない。ちょっぴり不安を抱きつつ、注文を取りに来た店員さんに確認してみた。

「パッママーはできますか?」
「できます」
「ほっ。じゃ、それをください」

モンティ グランドメニューの一部

「パッママー(ผัดมาม่า/Pad Mama)」はタイのインスタント麺「ママー(มาม่า/Mama)」を使った焼きそばだ。後で渡してもらったグランドメニューにはちゃんと載っていて、「インスタントラーメンの海鮮ヤキソバ」と日本語で表記されていた。本来、「ママー(มาม่า/Mama)」はタイのインスタント麺のブランドのひとつなのだが、インスタント麺全般の代名詞でもあるらしい。ちょうどメキシコの「Maruchan」や、ネパールの「Waiwai」みたいなものか。

「辛くないけどいいですか?」
「はい、それとシンハービールも」
「グラスは要りますか?」
「要らないです」

シンハービール 600円

「辛いけど大丈夫ですか?」と訊かれることは良くあるが、その逆を確認されたのは初めてだ。注文が通ってすぐにシンハービール(600円)が出された。ランチタイムでサービスされるサラダをつまみにチビチビ飲む。平日に昼から飲むビールは格別だ。ま、観光地だし、福ちゃんでは当たり前の光景だから許して貰えるだろう。

パッママー(インスタントラーメンの海鮮焼きそば) 820円

続いて焼きそば=パッママーとスープも運ばれてきた。縮れたインスタント麺=「ママー」が、エビやイカ、玉子、キャベツ、小松菜、ニンニクチップなどと炒めてある。エビもイカも表面に焦げを付けつつ柔らかいという絶妙な火加減だ。味付けは醤油とレッドカレーペーストだろうか。クターっというかネトーっというか、粘り気のあるウェットな仕上がり。ボリューム自体は軽めだ。

タイのインスタント麺=ママーを使用しています

食べてみると思った以上にスパイシーで驚いた。「辛くない」と言っていたので「ママーパッキーマオ」と間違われたかと思ったが、メニューと見比べるとこれで合っているらしい。辛さはインスタント麺の絡み具合のせいだろうか。玉子も焼きそば全体の風味を増して良い仕事をしている。パッタイが麺のモチモチ感を楽しむのに対して、パッママーは調味料の絡み方を楽しむもの、という印象を受けた。

イカも丁寧な仕事が為されています

付け合せのスープはニラとセロリ。タイ料理店でおなじみの、さっぱりした味わいだ。ビールを飲み干したのでお冷を一杯。金属製のマグカップにカラフルな細いストローという組み合わせも現地っぽくて良い。食べ終えてお会計。シンハーとパッママーで1420円。

食後のお冷がさらに美味しい

「パッママーでこの辛さだと、パッキーマオはかなり辛いんでしょうね」
「はい、もっっっと辛いです!」
「ほー、それ食べにまた来ます!」

それにしても屋台風の造りから受ける大味な印象とは真逆のホスピタリティに感心してしまった。複数で来ている客には、店の側で割り勘を計算していくらずつと伝えていた。また、混んでいても相席しないように案内していた。料理の味はもちろんだけど、こういう細かな配慮が女性客に受けている一因なんだろうなー。辛い物好きを誘って再訪せねば!

モンティー

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【ラジオ出演】5/8~11 J-WAVE「STEP ONE」

ラジオ出演のお知らせです!

5/8(月)から5/11(木)の4日間、J-WAVE「STEP ONE」という番組の、「セブンイレブン ランチハンター」というコーナーに出演します。この週は「ランチに食べたい絶品焼きそば店」という特集が組まれるそうで、毎日1店舗、4日間で4店舗をピックアップさせていただきました。毎日ちょっとだけ出演して、どんなお店なのかを簡単にご紹介する予定です。

【出演番組】 STEP ONE@J-WAVE
【出演コーナー】「セブンイレブン ランチハンター」
【放送日時】5/8(月)~5/11(木)  11:45頃~11:55頃まで
【公式サイト】https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/lunchhunter/

J-WAVE STEP ONE

実はつい先日、食べあるキングやメシコレでお世話になっているナポリピッツァの達人・Jaffaさんも、こちらのコーナーに出演されたばかりでして、美味しそうなピッツァをレポートされてました。焼きそばも負けないように盛り上げたいと思います! お腹の空くお昼休み直前の時間帯に、良かったらお聴きくださーい!

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チャイタレー (東京都葛飾区)

タイのライスヌードル、クイッティオ(ก๋วยเตี๋ยว)は、太さに応じて3種類に分類されている。1つ目はパッタイで使われている2~3mm幅の平たい麺、センレック(เส้นเล็ก)。2つ目はパッシーユパッキーマオで使われているきしめんほどの幅広麺、センヤイ(เส้นใหญ่)。そして3つ目がビーフン並みに細いセンミー(เส้นหมี่)だ。

堀切菖蒲園 タイ料理 チャイタレー

センミーを使った焼きそば、パッセンミー(ผัดเส้นหมี่/Pad Sen-Mee)を置いているタイ料理店は東京でも限られている。そのひとつが今回紹介する葛飾区堀切にあるチャイタレーだ。屋号はタイ語で「海岸」という意味らしい。

チャイタレー 店内の様子

2月下旬、土曜の夜20時過ぎに訪問。最寄駅は京成電鉄の堀切菖蒲園駅。店舗は駅から150mほど歩いた哈爾濱餃子の2階にある。店内はシックな造りで意外と広い。日本人の店主とタイ人の奥さんの2人で切り盛りしているようだ。この日は可愛らしい娘さんも手伝っていた。

LEO BEER 650円

寒い夜だがとりあえずビール。赤星も置いてあったが、タイのレオビール(LEO BEER)を呑んでみた。ほんのり甘めで、開けた直後はいいが、少し時間が経つと味が落ちる気がする。まあ、好みの問題か。

チャイタレー メニューの一部

つまみは目的の品、パッセンミー(ผัดเส้นหมี่/Pad Sen-Mee)を早速注文。メニューでは「ヌードル」や「お食事」ではなく「炒め物」に分類されていた。厨房をちらっと覗くと、トングでセンミーをほぐしながら中華鍋で炒めているのが見えた。タイ・チャイニーズと呼びたくなる調理方法で面白い。

パッ・センミー 780円

麺は前述の通り極細のクイッティオ、センミーを使用。具は玉子、モヤシ、青菜、フライドエシャロット、小さな干しエビ、少し大きめの干しエビ、パクチーの茎のみじん切り、細く刻まれたキクラゲ。さらに有頭海老が2尾とパクチーがトッピングされている。添えてあるのはスイートチリソースではなく、唐辛子入りの酢(プリックナムソム)だった。

麺は極細の米粉麺、センミー

センミーを食べてみて、まず腰の強さに驚いた。台湾や福建のビーフンはモッサモッサした食感だが、タイのセンミーはやや硬め。「ンニョーン」と伸びて簡単には千切れない。店主に訊いたところ、タイ産の米麺を使っているが、たぶん戻し方が違うせいとのこと。中華は蒸したり茹でたりするが、タイは水で戻すそうだ。また後で調べたところ、台湾のビーフンは実はコーンスターチが主原料の製品が多いらしく、米粉100%のタイ産とはその点も異なるのかもしれない。

大きなエビが丸ごと2尾も使われてます

味付けは、乾燥唐辛子(プリックヘーン)も一緒に炒められていて、かなり辛めだ。大豆の粒が入った金山寺味噌的なタイの調味料、タオチオを使われていてコクもある。プリックナムソムを掛けても美味しい。有頭海老は頭からがぶり。十分加熱されていて殻もカリカリ。期待以上にとても美味しい品だった。豆味噌とビーフンという組み合わせが面白いなあ。

パッセンミーを食べ終えたところで酎ハイ系のお酒をお代わり。さらに日替わりメニューからホイパッポンカリー(1180円)を注文。プラス200円で、タイの揚げパン(カノムパン)と蒸しパンも付けてもらった。

ホイパッポンカリー 1180円(+パン200円)

ホイパッポンカリーは、牡蠣(ホイ)と剥き浅利とふわふわ玉子のイエローカレーのこと。牡蠣・浅利・玉子・セロリをココナッツミルクがベースのカレー仕立てでフワッと仕上げてある。牡蠣と浅利がそれぞれ味わい深く、ココナッツミルクの風味に加え、スパイスで辛さもしっかり付いている。調理中にスパイスの香りでくしゃみをしてしまったほどだ。

カキが美味しいのです

揚げパンはカリッとサクサク、蒸しパンはモチっと対照的な食感。こちらもそれぞれ美味しい。パンで食べるタイカレーというのも初めてで新鮮な体験だ。インドシナ半島と呼ばれるだけあって、たった2皿で中国もインドも感じることができた。面白いなー。

お会計は3410円。店を出る間際にパッセンミーについて店主さんにいろいろ質問したら、快く答えてくださった。感謝感謝。珍しいメニューが他にもあったので、家から距離はあるけれどまた再訪したいなー。

タイ国料理 チャイタレー

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いなかむら (東京都江戸川区)

前回のサイフォンと同じ小岩にある「いなかむら」も、現在バーン・タムを営むスターシェフ、タムさんが在籍していた店だ。タイ料理店らしからぬ屋号だが、現地の味そのままのタイ・イサーン料理が大人気らしい。

小岩 タイ料理 いなかむら

訪れたのはもう4ヶ月も前のこと。今年の1月上旬、食べあるキングの激辛担当・姫さんから、その「いなかむら」へのお誘いの声が掛かった。前から行きたかった店なので即OK。さらに食べあるキングの野菜担当・小谷あゆみさんの誕生日が近いということで、そのお祝いも兼ねて3人で訪問することに。

いなかむら 店内の様子

店舗はJR小岩駅の南口を出てすぐの雑居ビルの1階にある。この界隈はお水系の店が多く、女性だけで歩くのはオススメしにくい雰囲気だ。いなかむらも元スナックっぽい造りで、タイ人好みの飾りつけがなければ、タイ料理店とは分からないだろう。

まずはビールで乾杯

着席して、まずは乾杯。いろいろと検討して4品ほど注文した。3人ともエスニック料理好きで、辛い食べ物は大歓迎。注文に制約が無いのはありがたい。

プーニムパッポンカリー(ソフトシェルクラブのカレー炒め) 1800円

まず運ばれてきたのはプーニムパッポンカリー(ソフトシェルクラブのカレー炒め/1800円)。カニ(プー)を使ったプーパッポンカレーは良く見かけるが、こちらはソフトシェルクラブだ。普通のカニと違って、殻をむく手間が掛からない。旨味たっぷりでスパイシー。見た目は辛そうだが、むしろカニと玉子の円やかさで甘みを感じるほどだ。タイ風カニ玉と呼びたくなった。

ソムタムタイ(パパイヤのサラダ) 1100円

続いて定番メニューのソムタムタイ(パパイヤのサラダ/1100円)。カレー炒めと同時に注文したのだが、「タム(鉢で搗く)」に手間が掛かるのか、サラダの方が後から来た。柑橘系の酸味とコクのあるナッツの風味で後味が爽やかな一皿だ。辛さを訊かれて一番辛い3辛をお願いしたが、ほどほどの辛さだった。

ヤムサイタン(コブクロのサラダ) 1300円

もう一品サラダとして注文したのがヤムサイタン(コブクロのサラダ/1300円)。辛さはソムタムと同じく3辛だ。コブクロのコリコリした歯応えが楽しい。行きつけのもつ焼き屋でボイルしたコブクロを酢醤油で和えたコブクロ刺しがあるが、こういうエスニックな味付けもいいものだ。パクチーどっさりなのも嬉しい。

パッキーマオ(メニュー未掲載)

そしてパッキーマオ(ผัดขี้เมา/Pad Kee Mao)。「キーマオ(ขี้เมา)」は「酔っ払い」を意味していて、直訳すると「酔っ払い炒め」のこと。前回のサイフォンの記事で紹介したパッシーユと同じく幅広のライスヌードル=センヤイ(เส้นใหญ่)を使っていて、酔っ払いも目を覚ますような辛口の味付けが特徴とされる。

いなかむら メニューの一部

この店のメニューにはパッタイとパッシーイユしか載っていなかったが、激辛担当と焼きそば担当がいて、パッキーマオを食べないわけにはいくまい。店の方にお願いするとすんなり作ってもらえた。麺は前述の通り、幅広のライスヌードル=センヤイを使用。具はエビやインゲン、蓮根、ピーマン、パプリカなど。もしや生の青唐辛子・赤唐辛子をそのまま入れているのか、と思ったが違った。

幅広麵と辛い味付けが特徴です

味付けはパッシーユに唐辛子で辛味を加えたもの。一口目は大したことない辛さだが、あとからじんわり効いてくる。激辛と呼ぶほどではないけど、期待通りスパイシーな焼きそばだ。以前紹介した際コーポレーションが運営するグリーンパッタイのパッキーマオに比べると具はシンプルだが、味わいはより複雑な気がする。

具に混ざってハーブ類も色々と使われていた。野菜担当の小谷さんがお店の方にお願いして、その一部を見せてもらうことができた。生姜に良く似ているカー。ガパオライスでお馴染みのホーリーバジル=ガパオ。そしてコブミカンの葉、バイマックルー。

タイの食材のお勉強

バイマックル―はラオスを旅行中に頻繁に見かけた覚えがある。しかしこの日、小谷さんに教えて貰うまで恥ずかしながら正式名称を知らなかった。姫さんは姫さんで唐辛子に詳しいし、専門分野に精通している人との食事はとても勉強になる。知識欲も満たされて実に楽しい。

カオマンガイ(チキンライス) 1200円

締めは新年の酉年にちなんでカオマンガイ(チキンライス/1200円)を。肉もご飯もタレも、どう組み合わせて食べても美味しい。シンガポールの海南鶏飯もそうだけど、鶏肉とそのスープの炊き込みご飯って鉄板の組み合わせだよなあ。あ、日本のかしわ飯もその系統か。

デザートに小谷さんの誕生日祝いのケーキをみんなでいただいてお会計。この日の集まりは姫さんのブログでも紹介済みだが、いやはや私の方は随分と公開が遅くなってしまった。お二人ともありがとうございました!

それにしても小岩のタイ料理店、ディープな店が多いなあ。他にも良店がいろいろあるらしいので、また機会があれば訪れてみようっと。

いなかむら

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