太田屋
先週に引き続き焼きラーメンやつゆ・スープ入り系の焼きそばをご紹介します。
前回少し触れたが函館周辺にはつゆだく焼きそばの食文化があるらしい。こちらのサイトに詳しい情報が載っているが、前回の鳳蘭の他、あけぼのやあじたかなどで供されてきた。今回紹介する茅部郡森町のそば処・太田屋もそのひとつ。函館と森町は45kmほど離れているが、北海道の距離感だと「周辺」と呼んでも差しさわりはなかろう。
森町と言えばなんといっても駅弁・いかめし弁当のJR森駅が有名だ。その森駅から500~600mほど東にあるのがそば処・太田屋。昭和13年(1938年)創業の老舗のお蕎麦屋さんである。つゆだくやきそばは創業以来の品だそうだ。
6月下旬、平日に訪問。最近リニューアルしたという店舗の周囲や駐車場がカラフルな花で彩られている。店内はちょっと洒落たウッディな造り。明るくて良い雰囲気だ。
客席はテーブル5卓に2~3人分のカウンター席もある。開店直後で先客なし。スタッフは母娘か、世代の違う女性が二人。なるほど、店頭の花も女性ならではのセンスなのかな。
メニューは大衆的な蕎麦屋らしい品揃えだ。そば、丼、カレーにラーメンもある。店頭のホワイトボードで「おなじみつゆだく!!」と謳っていたやきそばは600円。壁にじゃらんの記事が貼られていて、やはり名物になっているようだ。明るいお姉さんにそれを注文。暑さのせいか、後から来た客はざるそば・もりそばが多かった。
セルフサービスのお冷を飲みつつ待つこと15分弱。深みのある皿がお盆に乗せられ運ばれてきた。麺がソース色のつゆに浸かっている。
麺は細めの茹で麺。具は豚肉・イカ・海老・ナルト巻きにキャベツと玉葱。基本はソース味だが野菜の甘味と魚介の甘味が加わって深みを増している。山梨・長坂の成駒屋や千葉・船橋のソースラーメンを思い出させる味わいだ。素直に美味い。さっぱりしていて癖になる。
なお、冒頭で触れた函館のあけぼのも同時期に訪ねてみたが、残念ながら既に廃業してしまっていた。ただ同様の品は他の店でもまだ食べられるのが救いか。函館にはソース後掛けのまるきんもあるし、もちろん北海道ならではのあんかけ焼きそばもある。焼きそば文化が多様で実に興味深いエリアだ。
店舗情報 | TEL:01374-2-2362 住所:北海道茅部郡森町御幸町32-9 営業時間:11:30-20:30 |
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主なメニュー | やきそば 600円 ざるそば 530円 もりそば 480円 |
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