龍華楼

2015年4月27日

今週から中華系の色々な焼きそばを紹介します。横浜中華街のお店を中心に本場の味を探してみました。

まずは中華の王道、広東料理から！先週まで3週に渡って広東料理の老舗の焼きそばを紹介しましたが、広東＝あんかけという訳でもありません。他にも色々な焼きそばがあるのです。

横浜中華街にある広東料理店、龍華楼。市場通りにある新館は広くて目立つ店舗だが、本館は裏路地にあるこじんまりした店だ。以前紹介した梅蘭新館と同じ並びにある。

3月上旬、平日の11時、開店直後に訪問。客席は丸テーブルが2卓に、2人掛けのテーブルが4卓。壁には有名人の色紙が多数貼られていた。

先客は無し。テーブルの一つに着席すると眼鏡を掛けたスレンダーな小姐がお冷とメニューを持ってきてくれた。目的の品は店頭のメニューにもあった香港風チャーシュー入り醤油焼きそば(香港醤油炒麺・750円)だ。

ランチメニューにあった「香港XO醤焼きそば＋ワンタンスープのセット(800円)」も気になったので確認してみると、同じ焼きそばとの答え。そらならそっちの方がお得ってことでランチセットを注文した。

まず焼きそばがミニサイズの中華鍋に盛られて登場。麺は極細の蒸し麺で適度に焼き目が付いている。ゴワゴワした食感で日本のソース焼きそばに近い。具は細切りチャーシューとニラ、モヤシ。味付けは中華醤油。かなり濃い味付けでちょっとした辛味もある。

この焼きそば、香港・広州を始めとする広東地方ではとてもポピュラーな品で「豉油皇炒麺(豉油王炒面)」と呼ばれている(豉油＝醤油)。日本のソース焼きそばと似たような位置づけのファストフードで、本場では黄ニラとモヤシだけで肉無しの場合も多く、ゴマがトッピングされることもある。

もりもり食べられる美味しい焼きそばで私の好きな味だ。確かめようがないけど、個人的にはこれがソース焼きそばのルーツじゃないかと睨んでいる。

ワンタンは割りと遅れて登場。肉がギュッと詰まっていて皮も厚め。スープは焼きそばと対象的なごくあっさりした味わいだ。そしてデザートに杏仁豆腐。ボリュームもなかなかあって満足できた。

「お味はいかがでしたか？(ニッコリ)」
「美味しかったです」

美人の小姐に微笑まれると弱い。それ抜きにしてもコストパフォーマンスが良い店だと思った。

ちなみに「豉油皇炒麺」は「事頭婆炒麵」という呼称もある。「事頭婆」は女性のボスを指し、香港では英国女王を意味することもあるとか。なぜ、そのような別名がついたのかは自分も知らない。情報求む！

店舗情報	TEL:045-641-7088 住所:神奈川県横浜市中区山下町139 営業時間:11:00～15:00 17:00～22:00(土日祝は通し営業) 定休日:無休
主なメニュー	香港風チャーシュー入り醤油焼きそば 750円五目焼きそば 700円　海鮮焼きそば 850円フカヒレそば 1580円龍華楼特製チャーハン 1050円ランチメニュー 650円～