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味仙 今池本店

今回の名古屋滞在では中華系の焼きそばもいくつか食べ歩きました。今週それら3軒を紹介して、名古屋編の締めとします。


1960年創業、味仙の今池本店。言わずと知れた台湾ラーメン発祥の店で、おそらく名古屋で最も有名な中華料理店だ。その中華料理の方に着目しようと、今回の旅の最後の夜に一人慰労会と称して訪れてみた。

味仙 今池本店

3月中旬、平日の21時近くに訪問。2006年に訪れてこれが2度目、11年ぶりの味仙本店だ。当時も有名店だったが今ではさらに名前が知れて、今は行列も凄いとか……と思ったらすぐ入れた。時間帯が遅いと割と空いているのね。1階奥の4人がけテーブルに案内された。

瓶ビール(大瓶) 580円

メニューをざっと確認して、瓶ビールと子袋(韮泥生腸/680円)と青菜炒め(炒青菜/680円)を注文。瓶ビールは大瓶で580円。銘柄は中野区が誇るキリンラガー。タンブラーは味仙のロゴ入りだ。

子袋(韮泥生腸) 680円

子袋はボイルしたのを唐辛子たっぷりの醤油ダレで和えてある。シコシコした小袋独特の歯ごたえと唐辛子の辛さは、まさにビール泥棒。生ニンニクもがっつり効いてる。ヤバいなこれ、癖になるわ。

青菜炒め(炒青菜) 680円

青菜炒めも味仙の名物。潰したニンニクと青菜(小松菜)を炒めたシンプルな料理だが、評判だけあって箸が進む。焼きそば食べ歩きの遠征中はどうしても野菜不足になるのでありがたい。ちなみに小松菜に含まれるビタミンAは油と相性が良いらしい。ヘルシー!

味仙 今池本店 麺類メニュー

青菜と子袋を平らげて、メニューの麺類カテゴリを開き、締めの品を物色する。定番ならもちろん台湾ラーメンなのたが、狙いはもちろん焼きそば系。台湾料理店なので焼きビーフンが王道だろうが、今回あえて注文したのはバリ焼そば(什錦炸麺/800円)だ。

実は名古屋ではカタ焼きそばを「バリそば」「バリ焼きそば」と呼ぶ文化がある。同様の呼び方をするのは山口くらいか。大阪では「フライ麺」で、名古屋・山口では「バリそば」、九州なら「皿うどん」、台湾では「廣東炒麵」、英語では「Cantonese Chow Mein」と呼ばれ、アメリカ発祥説もある。カタ焼きそばはまことに不思議な料理なのだ。

時間が掛かるだろうと思ったが、注文して5分ほどで運ばれてきた。早っ!

バリ焼そば(什錦炸麺) 800円

麺は中細の揚げ麺。餡の具は豚肉、イカ、エビ、白菜、玉ねぎ、人参、ピーマン、キクラゲ、タケノコ。ズームアップしているので分かりにくいが、量はかなり少ない。ここの台湾ラーメンと同様、普通のカタ焼きそばの半人前くらいか。

餡が絡みにくい独特なバリそば

餡は醤油ベースの割りと濃い目の味付けだ。ただ粘度は低く汁っ気は僅かなので、麺に絡めて食べづらい。むしろ大ぶりな具が特徴的で、特にキクラゲは特筆したいサイズだった。揚げ麺も具のひとつ、くらいの感覚でバリバリサクサクいただくのがよろしかろう。

「まだ行けるかなー行けそうだなー」

さっきのが締めのはずだったが、締めの締めで台湾ラーメン(台湾拉麺/630円)も注文してしまった。以前頼んだ頃と全く同じ、ごく少なめのサイズでホッとする。

台湾ラーメン(台湾拉麺) 630円

刺激的なスープや粉っぽいテクスチャのシコシコ麺も相変わらず。11年ぶりに食べ、「味仙の台湾ラーメンは辛いんじゃなくて、辛旨いんだよなー」と改めて感じた。そういえば台湾ではこのスタイルのラーメンを「名古屋ラーメン」て呼ぶそうだ。実に面白い。

お会計は3370円。一品一品のポーションが控えめなのは一人飲みには嬉しいなー。それにしても特徴的なカタ焼きそば、いやバリ焼きそばだった。他の中華料理店はどうなのか気になるなー。

味仙 今池本店

店舗情報TEL: 052-733-7670
住所: 愛知県名古屋市千種区今池1-12-10
営業時間: 17:30~翌2:00
定休日: 年中無休
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主なメニューバリ焼そば(什錦炸麺) 800円

台湾ラーメン(台湾拉麺) 630円
子袋(韮泥生腸) 680円
青菜炒め(炒青菜) 680円