鉄板バル 魂の焼きそば
先週はじめのこと。食べあるキング・激辛担当の姫さんから、「こんな店を見つけましたよー」との連絡がきた。今年の2月1日に門前仲町でオープンしたばかりの鉄板バル「魂の焼きそば」というお店で、教えてもらったのは開業5日目のこと。その日の夜に早速行ってみた。
訪れたのは平日の夜、午後8時半ごろ。目的の店は深川不動尊の西側、赤札堂深川店の裏手の静かな一角にあった。モノクロ2階調のスタイリッシュな外観だ。内装も落ち着いた感じで、いかにも鉄板バルという雰囲気。
客席は厨房前の鉄板をL字に囲むカウンターが7席と、テーブルが5卓ほどで6割ほどが埋まっていた。テーブルの多くには鉄板が付いているが、自分で焼くためではなく、熱々で食べるためのようだ。店は3人で切り盛りしていて、女性がオーナーだそうだ。
鉄板正面カウンターの特等席に腰掛けて、まずはビールを注文。生ビールはプレミアムモルツで、瓶はアサヒスーパードライ。とりあえず生の中ジョッキ(550円)をいただいた。お通しはピザ生地を煎餅状に伸ばして鉄板で炙ったもの。添えられたトマトソースとオリーブオイルをつけていただく。ピタっぽい味わいで、なかなか美味しい。
さて。メニューの1ページめによると、こちらのお店はオリーブオイルにこだわっているらしい。一部料理の香りづけ用ごま油以外は、鉄板に馴染ませる油も全て100%ピュアオリーブオイルを使っているそうだ。
ならばオリーブオイルを味わってみようと「本日の気まぐれアヒージョ(1280円)」を注文。しばらくしてグツグツ煮え立つスキレットが目の前に置かれた。オリーブオイルとニンニク、唐辛子でエビ・イカゲソ・シメジを煮込んである。鉄板でカリッと焼いたバケットに、熱々のオリーブオイルをしみしみさせる。これはワインだなと、グラスワインの赤を注文。お手頃価格のハウスワインが実に合う。
ちなみにこの店、著名なワイン評論家の田崎真也氏が出入りされているそうで、氏が選んだワインリストもある。白金高輪のBARチェローナのようにワインで焼きそば、という焼きそばバルがこれから増えて行くのかも知れない。
アヒージョを平らげて、とん平焼き(580円)とスーパードライ(600円)を追加注文。とん平はマヨ抜きでお願いした。生地を細長く伸ばし、少し厚めの豚肉を焼いて、生地に揃えて乗せる。玉子で巻いて、ソースとケチャップ、マスタードで味付け。豚肉と玉子のシンプルな味わいは、いつ食べても落ち着くなあ。
そして締めの焼きそばだ。種類がいくつかある中から選んだのは「魂の塩焼きそば(780円)」。麺は生麺をその場で茹でて使っている。鉄板にオリーブオイルを引いて茹で上げた麺を広げ、モヤシとざく切りキャベツを乗せる。脇で豚肉スライスを数枚焼き、その横で細かく刻んだ油カスも熱する。
肉の両面に火が通ったらコテで切り分け、油カスともども麺と合体。麺の片面に焼き目がついた頃合いを見てひっくり返し、全体を解して混ぜ炒め。塩ダレで味付けし、カッティングボードに盛り付け、大葉と白ゴマをトッピングして出来上がり。
麺は中太の生麺。かん水入りの中華麺なのだが、断面は丸く、パスタマシンを使った押し出し麺ぽくも感じる。もちシコした良い塩梅のコシがあり、なかなか特徴的な麺だ。カリッとした焼き目もアクセントになってる。
具は豚肉、モヤシ、ざく切りキャベツとシンプルな構成だ。油カスは意識すればわかる程度で、脇役に徹している。野菜はシャキシャキ感を残してあり食感が楽しい。塩ダレと大葉、白ゴマの風味が調和していて、締めでもモリモリ食べられる。油がラードではなく、オリーブオイルなのもプラスに働いてそう。いろいろ細部に気を使った焼きそばだと感じた。
すっかり満腹になってお会計は5000円弱。ランチ営業もやっているので、昼ならもっとお手頃価格で楽しめるだろう。ここは元々鉄板焼きの店が入っていたそうで、その頃からのお客さんもいらしていた。雰囲気も良いし、BARチェローナのような人気店になるといいなー。
【2017.03.18追記】
土曜のランチタイムに再訪して、ソース焼きそば+目玉焼きをいただきました。ソースはお好み焼きと同じものを使っているそうで、やや酸味の効いたフルーティなタイプでした。わりとあっさり目の抑制された味付けで、麺とソースの調和のとれた一皿でしたよ。
店舗情報 | TEL: 03-5639-1189 住所: 東京都江東区富岡1-14-19 営業時間: 11:00~14:00(麺切れ終了) 17:00~23:00 定休日: 不定休 → ホームページ |
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主なメニュー | 魂の塩焼きそば 780円 魂のソース焼きそば 780円 海鮮塩焼きそば 980円 ピリ辛塩焼きそば 980円 とん平焼き 580円 本日の気まぐれアヒージョ 1280円 |
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