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釜谷製麺

加古川のやきそば専門店ばんばんへ行った日の夜のこと。大阪のホテルであれこれ調べていたところ、また新しい焼きそば専門店の情報が見つかった。姫路で10月2日にグランドオープンした釜谷製麺という店だ。ぬわぁ、加古川から姫路まですぐそこだったのに! ちょっと迷ったが関西方面へ来る機会も多くない。その翌日、大阪から姫路まで急遽往復することにした。

国宝 姫路城

JR大阪駅から姫路まではJR神戸線(山陽本線)の新快速で約1時間。姫路に着いたらとりあえず姫路城を観に行った。訪れるのは3度目か4度目か。2015年に天守の修復工事が終わり、白くなったと噂の名城。確かに以前より白く鮮やかだ。あいにく雨だったのが惜しまれる。

焼きそば専門店 釜谷製麺

遠目に天守を眺めたら目的の店、釜谷製麺へ移動。場所はJR姫路駅北口のアーケード内にある。見つけたのは、カウンター6席だけの小さな店舗だ。隣は焼きあなごの「やま義」という店で、店頭に行列ができている。うーん、そっちも気になるが、目的は焼きそばだ。初志貫徹で入店。

メニューは焼きそばメイン

メニューはもちろん焼きそばメイン。定番の「豚焼きそば(600円)」のほか、ホルモン入りの「てっちゃん焼そば(750円)」やかす入りの「かす焼きそば(540円)」などがある。今回注文したのは、名物と謳う「かす玉モダン焼きそば(並・730円)」だ。飲み物を聞かれたが、このあとの予定を考えて控えておいた。

この辺りで言うモダン焼きは、重ね焼きスタイルのそば入りお好み焼きだ。生地を薄く伸ばし、削り粉をかけ、あらかじめ作っておいた焼きそばを乗せる。上からも生地を垂らす。ひっくり返して上から軽く抑え。チリトリに乗せてソース・トッピングで出来上がり。カウンターの鉄板に乗せてくれた。

かす玉モダン焼きそば(並・730円)

麺は自家製の中太玉子麺。具はキャベツとかすなど。かすは牛ホルモンを揚げた油かすではなくラードかす。富士宮やきそばで使われている肉かすと同じものだ。それらを生地でまとめ、ソースを塗り、青海苔と削り粉を塗してある。卓上から紅生姜も乗せてみた。

かす玉子モダン焼きそば 断面図

コテで切り分けてみると細長いコンニャクも使われていた。かすとコンニャクをスジコン的に煮込んだものを入れているらしい。麺はモチモチ。かすが味わいにコクを加えている。焼きそば自体に味付けがされているので、表面に塗られたソースはやや控えめだ。本体の風味を活かしている。

コテでハフハフ

お好み焼きをコテでハフハフ食べるのも慣れてきた。玉子の風味と台の粉のもっちり感。コンニャクやキャベツの歯応え。文字通り多層的な味わいだ。ただせっかくの自家製生麺なので、できればズズっとすすって食べてみたい。うーん、胃袋がもっと大きければ。

もちろん味変もよし

もちろん味変もよし。終盤で旨味ソース、どろソース、マヨなど加えて楽しんだ。ちなみに卓上のどろソースの容器にはオリバーの文字。焼きそばの味付けもオリバーソースがベースなのかな。関西はソースメーカーが多すぎて、特定するのが困難なのだ。

店の奥には製麺機も

食後、スタッフの方にお願いして、店の奥の製麺機も見せていただいた。かん水などの素材が棚に並び、壁には温度計・湿度計が掛けられている。湿度に応じて水分調節を微調整されているそうだ。みかさまるしょうでしか見られなかった光景が、こちらでは当たり前に展開している。いやあ、すごい時代になったものだ。

手狭な店舗だが、姫路という土地と焼きそばという素材にマッチしている印象を受けた。次に来る機会があれば、モダンではなく普通の焼きそばを注文して、自家製麺の喉越しも楽しみたい。その時はビールも頼んじゃおう。そんなことを考えつつ大阪へとんぼ返りした。今度は晴れた日に再訪して姫路城もじっくり回りたいなあ。

釜谷製麺

店舗情報TEL: 079-222-5300
住所: 兵庫県 姫路市駅前町301
営業時間: 11:00~22:00
定休日: 無休
ホームページ
主なメニューかす玉モダン焼そば
並 730円 大 880円

豚焼そば 600円
豚オムそば 750円
てっちゃん焼そば 750円
すじ玉モダン焼そば 580円
かす焼そば 540円