まるみつ
清流・長良川のほとりに栄える城下町、岐阜県・郡上八幡。この街に独特な焼きそばがあると聞きツーリングがてら訪れてみた。
郡上八幡のメインストリート新町通りの一角にある、ちょっと賑やかめな外観の店が目的地、まるみつだ。店内で食事が出来る店だが、焼きそばやお好み焼き、甘味などを外向きにも売っているようだ。
6月中旬、平日の13:45入店。カウンターに腰掛けて、まずはメニューを確認。粉モノの他に定食類や軽食も結構充実している。夜になれば飲み客で賑わうのだろう。小柄なおばあちゃんが調理と接客のメイン。時々姿の見えるおじいちゃんは夜の部担当だろうか。若い女性もいるが、バイトかパートか、２時になったらタイムカードを押して帰っていった。
お冷やをいただいて、おばあちゃんにミックス焼きそば（エビ・イカ・豚肉）の並650円を注文。「固めと柔らかめ、どっちにします？」と訊かれたので、勿論固めを注文。早速、おばあちゃんが鉄板で一生懸命焼きそばを―――放置してる。
店内に「元祖パリパリ焼きそば」と掲示されている通り、この店の焼きそばはとても固い麺が特徴だ。博多ラーメンで言えば針金レベルである。鉄板に乗せたまま５分ほど放置して焼き続けるのがコツなのだろうか。その間におばあちゃんが色々話しかけてくる。東京からバイクで来たことを話すと、意外にもバイクの話題に乗ってきた。
「私も体は小さいけどバイクが好きで、スクーターを何台も乗り次いだんよ」
昔はこの店でアイスの製造もやっており、配達にバイクを使ってたそうだ。そのうちスーパーが出来て小売店も無くなってしまったとか。それはそれとして、どうやら焼きそばも完成したようだ。
肝心の焼きそばは細麺で、事前情報通りバリバリバキバキだ。部分部分で固さが異なるが、ベビースターラーメン並みの箇所もある。固い焼きそばと言うと富士宮や日田が有名だが、それらよりも断然固い。
ソースは濃い目だが味付けは程よい加減。具はキャベツに、ミックスなので豚・イカ・エビ。干しエビだけでなくぷりぷりのエビも一尾入っていたのがちょっと嬉しい。トッピングも変わっていて、炒り卵に刻んだ味付け海苔、そして紅生姜。
「いやー、美味しいけどほんとに固いですねー」
「ここでは昔からこういう焼きそばだったでね」
ちなみにいつ頃からかと訊いてみたら、大体70年前くらいとのこと。うーん、そんなに古いとは思わなかった。戦中か、下手したら戦前ではないか。
「南蛮（一味）を掛けたピリ辛も人気だで」
「今度来たら食べます！」
「辛くて私は食べれんけんね、来るなら盆踊りの時期に来るといいに」
この地域の盆踊りは郡上おどりと呼ばれ、日本三大盆踊りの一つらしい。毎年7月中旬から9月上旬まで延べ32夜も開催され、お盆の時期は明方まで夜通し踊り続けるそうだ。人ごみは苦手だが来てみたいなあ。
【2016.02.19 追記】姉妹店にあたるマルミツ小野店の記事を公開しました。こちらでもいただけますよ
| 店舗情報 | TEL:0575-65-2740 住所:岐阜県郡上市八幡町新町950 営業時間:9:00～21:00 定休日:火曜日(祝日の場合は翌日休み) → ホームページ |
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| 主なメニュー | ミックス焼きそば 並650円 大750円 郡上焼 800円 けいちゃん定食 750円 |
