烏江亭
今回紹介するのはうちの近所、野方にあった烏江亭というお店。残念ながら今年の8月に閉店してしまったが、ここの焼きそばがとてもとても独特だったのだ。
烏江亭は元は江古田にあった門門という居酒屋の店主が数年前に開業した店である。駅から離れた新青梅街道沿いの交差点に店舗はあった。居抜きのまま使っていて看板も前の店のが残っていた。客席はカウンター5席くらいと丸テーブル1つ。烏江亭の前に入っていた店も知っているが、相変わらず店内はごちゃごちゃしていた。
看板メニューはタアローメン。ラーメン桂花で知られる太肉麺ではなく、北京料理の大滷麺・打鹵麺の方だ。ただし地元の飲み友達はタアローメンより、安く飲める居酒屋として使うことが多かった。何しろメニューが中華系に留まらず、刺身まであるのだ。
こちらはとある日の日替わりメニュー。見ての通り安い。200円から肴がある。この日最初に注文したのはビールとヤキブタ(300円)。厚切りの焼豚がドカッと出される。
お代わりにハイボールを注文したら店主が氷を買いにでかけてしまった。ちなみに客はオレだけ。歌いながら帰って来て俺にハイボールを出すと、自分も缶のサワーをプシュっと開けて飲み始めた。なんともゆるい店なのだ。
この店主がよく喋るし、飲むと歌い始める。あと下ネタ連発。でも料理は美味しい。こちらの水餃子は7ヶで300円。もちろん手作り。もっちりした厚みのある皮の歯応えとニラの風味が癖になる。
そしてそして締めにお目当ての焼きそばを。頭上のメニューには「北京風ヤキソバ(700円)」と書かれている。店主が本格的に酔う前に注文。中華鍋を熱して茹でた麺を入れて色々味付け。盛り付けてできあがり。うーん、このビジュアル、すごい。
麺は中細の中華麺。具は上に載っている茹でたササミ肉のみ。そして謎のつゆだく状態。このつゆが片栗粉を使っているわけではなさそうだが粘り気があって麺に良く絡む。不思議にこってりしたコクがあるのだ。
味わいやコッテリ具合は天神で食べた焼きラーメン、あるいは超ドロドロ豚骨で知られる無鉄砲のラーメンを思い出させた。ごくシンプルだがジャンクな味わいでかなり美味い。北京風と言っているが北京にこんな焼きそばがあるのだろうか。
結局3回ほど訪れたが、いつかタアローメンも食べなくちゃと思っているうちに閉店してしまった。もうあの北京風ヤキソバが食べられないのが本当に本当に残念だ……
店舗情報 | ※2015年8月末頃に閉店 住所:東京都中野区丸山2-22-6 営業時間:17時頃から 定休日:不定休 |
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主なメニュー | 北京風ヤキソバ 700円 ヤキブタ 300円 水餃子(7ヶ) 300円 特製タアローメン 850円 |
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