ジュー文華
今回からあんかけ焼きそばや皿うどん系の品を3週間ほどご紹介します。まずは「ジュー」。なにそれ?
厚木市の郊外にジュー文華(ぶんか)という店がある。看板メニューは「ジュー」。知らない人は何を言ってるのか分からないだろう。有体に言うと熱々の鉄板に炒め物を乗せて周りを玉子で固めた品である。名古屋のあんかけスパや飛騨高山の漬物ステーキと同じメソッドだ。
5月上旬、土曜日のお昼時に訪問。バイク仲間の寝袋Mさんと、宮ヶ瀬湖周辺での幕営地を下見した帰りに寄ってみた。「中華そば&ジュー」という看板の訳の分からなさが目を引く。
客席はテーブルが5卓ほど。ほぼ満席で、入れ違いに空いたテーブルに辛うじて着席。料理が熱々で、そのうえ量も多いので回転が遅いようだ。帰る頃には順番待ちの客が数人いた。
メニューは前述の通りジューがメイン。「肉ジュー」や「もつジュー」、「レバーカレージュー」などバラエティに富んでいる。それらとご飯を一緒に注文するのがこの店のスタンダードなスタイルだ。
そして自分が注文したのは野菜焼きそばジュー(700円)。麺料理なのでご飯は無し。比較的小食の寝袋Mさんは肉ジュー(700円)をやはりご飯なしで注文していた。
壁に掲げられた『食は医也/珍味は長命也/文華はジュー也/文華ジュー本家』というモットーを眺めつつ料理を待つ。混んでいたせいもあって配膳までに十分余り掛かった。鉄板は超熱々で触ったら火傷必至だ。湯気が邪魔で写真が撮りにくい。
野菜焼きそばジューはあんかけスタイルだった。餡は塩とスープがベースの銀餡。粘度は割りと緩めだ。具は挽肉・ナルト・白菜・小松菜・人参・モヤシ・ピーマン・椎茸・キャベツ・玉葱。そして前述の通り周囲は溶き玉子で固められている。
麺は極細の揚げ麺。最初カリカリだが、餡が緩いこともあってすぐ柔らかくなった。塩系の餡と相まって長崎皿うどんぽくもある。玉子と麺の鉄板に触れた部分はいい感じで焦げている。香ばしくて美味しい。しかもなかなかボリューミー。食べているうちに汗だくになった。
寝袋Mさんの注文した肉ジューは醤油系の味付けだった。生姜が効いていてコクがある。単品でも結構なボリュームだが、これは確かにご飯が欲しくなる味だ。
食器の下げなど地元のお客さんが協力的で、店が愛されているのが伝わってくる。もともとこちらの店は大倉山で営業されていたそうだ。開発で一旦閉店したが2003年にこの地で復活したらしい。
ちなみに私も愛読しているブログ『全国イイ味ハマル味』によると、「ジュー(ジュー焼)」は横浜市が発祥で、ここジュー文華を含めて今でも7軒ほど提供している店があるそうな。興味のある方はそちらもチェックしてみては?
店舗情報 | TEL:046-248-7302 住所:神奈川県厚木市温水1014-6 営業時間:11:00~14:30 17:00~20:00 定休日:月・水・木 ※臨時休業もあり |
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主なメニュー | 野菜焼きそばジュー 700円 鶏肉ジュー 600円 鶏肉カレージュー 640円 挽肉ジュー 600円 挽肉カレージュー 640円 レバージュー 600円 レバカレージュー 640円 もつジュー 650円 もつカレージュー 690円 肉ジュー 700円 肉カレージュー 700円 餃子ライス 680円 餃子野菜スープライス 680円 サンマーメン 600円 タンメン 600円 |
ディスカッション
コメント一覧
すごくわかりやすい説明でした。私も通りかかりで目にした看板の「ジュー」に、目が釘付け状態になり、キーワード検索して辿りつきました。なるほど。勉強になりました。ありがとうございます。
コタコタさん、コメントありがとうございます。
そう言っていただけるとご紹介した甲斐がありますね。
今後ともどうぞよろしくお願いします。