酒麺亭 潤 本店
新潟県の燕三条エリアは、煮干しベースのスープと極太麺、背脂を特徴とするラーメンで知られている。今回紹介する「酒麺亭 潤」は、その燕三条系ラーメンの代表的な人気店だ。新潟県を中心に19店舗を展開していて、東京の蒲田や亀戸にも店舗がある。

今年の6月初旬、以前、このブログで紹介した「YAKISOBAとも」を訪問した夜のこと。知人のグループに混ぜていただいて、燕市にある「酒麺亭 潤」の本店を訪問した。この店はカウンターやボックス席だけでなく、奥には座敷スペースもあって大きめのグループ客も着席可能だ。

メニューはもちろんラーメン類が中心で、焼きそばもある。この日はいろいろと注文したが、先に焼きそばを紹介しておこう。

左が焼きそば(1170円)。右のボウルは、黒くてなんだかわからないかもしれないが、トッピングとして注文した「のり」である。

焼きそばの麺はもっちりした太麺。茹であげてから水で洗っているのだろう。豚肉・キャベツ・モヤシ・小松菜・人参・メンマなどと炒めて、刻み海苔と紅生姜がトッピングされている。

のり(460円)は、ラーメンのトッピングとしてこの店では人気が高い。もちろん焼きそばにも合う。いわゆる「黒ばら海苔」タイプで、形が不揃いなため食感や味の滲み具合に軽重・濃淡が生まれるのが面白い。

焼きそばの味付けはソースベースだ。ラーメン用のハイクオリティな麺を流用した、王道的なソース焼きそばである。野菜もシャキシャキで、めっちゃウメーン!
さらにこの日は焼きそばをもう一品注文した。それが燕三条系☆新味燕三条(つばさん)焼きそば(960円)だ。せっかくなのでオプションの鬼油(220円)も指定してみた。

器を覆う真っ白な背脂。「鬼油」の呼び名は伊達ではない。中央にはおろしニンニク。割り落とされた生玉子は背脂で滑り落ちたのか、脇の方に追いやられている。

背脂に覆われていて全貌を把握できないが、下には例の太麺を使った焼きそばが埋もれている。無印の焼きそばと違ってキャベツなどは使われておらず、メンマや海苔が添えられているらしい。

生玉子を潰して全体を混ぜ、いただいてみる。味付けは醬油ベースで魚介系の風味もある。炒めてあるせいか、混ぜ麺として食べるよりも麺に味がよく滲みているのだろうか。背脂の甘みにニンニクや玉子の味わいも加わって、めっちゃウメーン!
過去に当ブログでは、焼きそばを置く燕三条系ラーメン店として、燕市の杭州飯店と三条市の龍華亭を紹介した。今は両店とも焼きそばの提供を止めているが、どちらもボリューム満点の美味しい焼きそばだった。ラーメンの隆盛の陰で消えてしまう寸前だった燕三条の焼きそばという食文化。それがこうして命脈を保てたことを実に嬉しく思う。

さて、こちらのお店はラーメン類だけでなく、一品料理やお酒・おつまみも充実している。この日は大人数だったので他の品々もいろいろといただいた。写真と品名をざっと紹介していこう。

まずは産直 冷やしトマト(500円)。そのまま食べるのが結局一番旨い。密かに自分の好物である。

続いてメンマ炒め(750円)。ネギが嬉しい。歯ごたえも良い。

焼き餃子(580円)。餡がむっちり詰まって、食べ応え十分。焼き加減もバッチリ。

モツ煮(900円)。豚モツを使った味噌仕立て。お豆腐入り。

メンマ&チャーシュー(1150円)。ラーメン店ならではの肴だ。肉の旨味でお酒が進む。

キムチ(450円)。あっさりめの浸かり具合。辛さと酸味で味をリセット。

野菜炒め(1000円)。焼きそばの具と共通要素が多いけど、キクラゲが決め手。シャキシャキ。

海老のチリソース(1600円)。ケチャップ主体で甘いのかとおもいきや、意外なほどのしっかりした辛さでビックリ。

広東麺(1170円)。野菜たっぷりのトロミ餡がかかった熱々麺。背脂が浮いているのが燕三条らしくて最高。

中華そば(1060円)。最後はやはり定番中の定番を。なんだかんだ、やっぱり美味しい。
いろいろ食べてすっかり満腹。多種多様な料理をいただいたが、酒麺亭 潤のバックボーンとして中華料理が存在しているのをヒシヒシと感じた。公式サイトによると、オーナーの松本潤一氏は大阪の中華料理店に腰をすえて4年間修行し、最後の1年間は店長として働いたという。その経験が多様なメニューに活かされているのだろうなあ。
なお、焼きそばを提供している店舗は限られている。訪問の際はご注意を。そしてできれば本店へどうぞ。
| 店舗情報 | 住所: 新潟県燕市大字小牧464-12 営業時間: 11:00 - 15:00, 17:00 - 21:30 火: 定休日 → ホームページ |
|---|---|
| 主なメニュー | 焼きそば 1170円 燕三条系☆新味燕三条(つばさん)焼きそば 960円 鬼油 220円 |








ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません