YAKISOBAとも
2025年も半年が過ぎてしまいましたけど、本当にひさしぶりの探訪録ですね。お待たせしてすみません。
新潟市・巻の市街地を囲む住宅エリアの外れに、「YAKISOBAとも」という焼きそば専門店がある。もともと和風ダイニング居酒屋だったが、2023年9月にリニューアルオープンしたお店だ。
こちらを営んでいるのは母・石原綾子さんと娘・長沼知美さんのお二人。20年前から居酒屋をやっていたが、お母様が体調を崩されて昼だけ営業する業態にしたそうだ。転業するに当たっては、知美さんが、オタフクソース東京本部で年に3~4回開催されている「焼そば専門店開業研修」を受講された。
オタフクソース社の焼きそば開業研修は、3日間かけて焼きそば店開業までのノウハウを学ぶ。教えているのは、オタフクソース社・お好み焼マイスターの川本和晴さんという方だ。その初日の冒頭に2時間のオリエンテーションがあるのだが、実はそこだけ私が担当している。プロに混じっておこがましいとは思うのだが、2021年3月が第一回で、かれこれ12回ほど登壇している。
そんな経緯もあって今回は、川本さんにお誘いいただき、同社役員の宮田裕也さんも含めた3人で「YAKISOBAとも」へお邪魔した。(実は宮田さんは台湾のビーフン手作り体験もご一緒していたりする)
6月初旬、平日の昼過ぎに訪問。店舗の裏手には田んぼが広がっていて、それをバックに焼きそばの幟がはためいている。さすが、米どころ新潟。玄関で靴を脱ぎ、「ごぶさたしてます~」とご挨拶して入店。ちなみに川本さんは二度目の訪問らしい。
左手は厨房に面したカウンターだ。右がフローリングの広間になっていて、4~6人掛けの座敷席が4~5卓ある。先客3組。店内には、これまで取材を受けた番組の色紙が飾られていた。開業して二年足らずなのに、何度も取り上げられているのがすごいなあ。
メニューは焼きそばのみ。ソースと塩があり、どちらも700円だ。大盛りや海鮮トッピングのオプショもある。私がノーマルのソース焼きそば。川本さんが塩焼きそば。宮田さんはソースの海鮮トッピングを注文した。
とても暑い日だったので、私は缶ビールもお願いした(ドライバーは川本さん)。最初は奥の座敷席だったが、お店のお二人とお話したかったので、カウンターが空いたタイミングでそちらへ移動した。
麺は地元の太洋軒製麺所から仕入れた、北海道産小麦100%の平打麺。注文を受けたら綾子さんが生麺を茹であげて流水で締め、それを知美さんが鉄板で炒める。モヤシ・キャベツ・揚げ玉と混ぜ炒め、豚肉・目玉焼きなどをトッピングし、仕上げのソースをかけてできあがりだ。
モチモチの平打麺にソースがしっかりとまとわりついて、めっちゃウメーン! 麺を水で締めることでツルツルしたテクスチャも加わって、喉越しも楽しめる。あまりしっかり焼きすぎない方が、こちらでは好まれるらしく、あえて焼かないことを選択しているそうだ。
オタフクソースをベースにブレンドしたソースも、塩味を抑えて円やかにまとまっている。 肉の歯ごたえや味の滲み具合も、いい塩梅だ。神保町みかさの焼きそばに感動してこのスタイルに落ち着いたそうだが、地元のお客さんの好みに寄り添って作り上げた、「YAKISOBAとも」でしか食べられない味に仕上がっている。
塩味も一口いただいたが、さっぱりした味わいでしみじみと美味しい。こちらの方を好む人も多いだろう。海鮮トッピングもエビやイカが贅沢に使われていた。食後は綾子さんのお手製ゼリーをデザートで出していただいた。お冷として出された麦茶もタンブラーにたっぷり入っていた。ホスピタリティ溢れるお店である。
サービス盛りだくさんでコスト的に見合うのか心配になるが、「母と二人だし、家賃もかからないからなんとか大丈夫」と知美さん。焼きそばが美味しいのはもちろんだが、二人の明るさ、温かさがリピーターを増やしているのだろう。今後も末永く繁盛してほしいと心から願う。
ちなみにオタフクソース社の「焼そば専門店開業研修」に興味を持たれた方は、ぜひこちらからお問い合わせくださいませ。直近だと2025/7/1(火)~3(木)の開催予定で、開催日2週間前または定員に達したら申込み締め切りです。
店舗情報 | 住所: 新潟県新潟市西蒲区巻甲4554-4 営業時間: 11:00 - 14:00 定休日: 日曜、月曜 → ホームページ |
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主なメニュー | 焼きそば(ソース) 700円 焼きそば(塩) 700円 大盛り プラス100円 海鮮トッピング プラス200円 |
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