ハイカラ中華 日清亭本店
今回紹介するのは、箱根湯本にあるハイカラ中華 日清亭本店。大正元年に創業した超老舗で、伝統的な日式中華を今に伝える店だ。訪れたのはなんと2024年12月中旬の週末。書くのが遅くなり1年以上前のレポートになってしまった。いわば蔵出し熟成の記事である。
この日はシュウマイ潤さんと二人で訪問。戦前の中華といえばシューマイが代名詞ということでお誘いした。待ち合わせは箱根湯本駅。特急ロマンスカーを使えば都心からも短時間で来られて、便利である。駅からお店までは徒歩5分ほど。メイン通りである国道1号線の裏手で営業していた。
午前11時の開店直前に到着。レトロモダンな外観で、老舗らしい存在感がある。した時点で、すでに行列ができていて、3組ほどの予約しているグループから先に案内されていた。
店内は一階がカウンターとテーブル席、二階が座敷席。今回はカウンターに着席した。推しが強めだけど個性的な店主さんで、受け答えがいちいち楽しい。
会計カウンターの壁に貼られている日清亭小史には、「昭和十五年、食の本場・箱根湯本へ」と記されている。元々は小田原で創業したらしく、今も同名の店が小田原にある。
まずは生ビール(528円)で乾杯。週末の午前中から飲む一杯がうまい。
続いては半殺し(330円)。ずいぶんと物騒なネーミングだが、要はネギチャーシューだ。良いおつまみになる。
シューマイ(449円)は蒸籠に小ぶりのが6個。グリンピースがのる昔ながらの見た目で、豚肉と玉ねぎの甘みが落ち着く味わいだ。
そのシューマイを、同行者のシュウマイ潤さんが熱心に撮影していた。それを私が撮影するメタメタしい展開。ちなみに戦前の中華料理は餃子よりもシューマイが主役だった。この店でもしっかり存在感を維持している。
麺類メニューも確認する。拙著『あんかけ焼きそばの謎』に詳述した通り、現在の中華焼きそばは混ぜ炒めが主流だが、戦前はあんかけのかた焼きそばが主流だった。その文脈も意識して、かた焼きの餡かけ五目焼そばを注文した。
この店は、創業から受け継がれる青竹打ちの手打ち麺が特長。広東料理の伝統的な手法で、有名な浅草・来々軒も同じ製麺方法だったという。
店頭からガラス越しで製麺の様子も見られる。
「撮影してもいいですか?」
「どうぞどうぞ」
青竹で生地を伸ばしたあとのようで、これから裁断に入るのだろう。
私の本命、餡かけ五目焼そば(かた 1100円)にもその手打ち麺が使われている。透明感のある銀あんに、具は豚肉・もやし・キャベツ・きくらげ。さらに目玉焼き、かまぼこ、なるとがトッピングされていて、練り物が名物の箱根らしい取り合わせになっている。
揚げ麺は割り箸ほどの太さがあり、食感はエアリー。手打ち麺の成せる味わいだろうか。餡がしみた揚げ麺がめっちゃウメーン。
添えられたカラシや卓上のお酢をかけて、味変しても旨い。具だくさんで贅沢な焼きそばだった。
スープ入りの麺も食べておきたくなって、ラーメン(ハーフサイズ 485円)を追加。定価は693円だが、ハーフサイズだと30%オフになる。青竹打ちならではのしなやかな平打ち麺と、ノスタルジックなスープの相性が良い。
締めは揚げワンタン(4枚 396円)。この店の名物の一つで、皮は軽くサックサク。肉餡とのバランスも、甘酢ダレとの相性も抜群。大当たりで、注文して大正解だった。
大正時代から受け継がれている伝統の味を堪能できた。中華料理というと、今はラーメンや担々麺、餃子や麻婆豆腐に圧倒されているが、戦前はかた焼きそばやシューマイが人気商品だった。その味を受け継ぐ貴重なお店だ。
次回は柔らかい麺の焼きそばを試してみたい。五目ではないシンプルなあんかけもよさそうだ。
| 店舗情報 | 住所: 神奈川県足柄下郡箱根町湯本703 営業時間: 11:00~15:00 17:00~20:00(土日祝日 11:00~21:00) 定休日: 火曜 → ホームページ |
|---|---|
| 主なメニュー | 餡かけ五目焼そば(かた) 1100円 半殺し 330円 シューマイ 449円 ラーメン(ハーフサイズ) 485円 揚げワンタン(4枚) 396円 生ビール 528円 |







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