ぼてやん多奈加
北陸新幹線開通に沸く富山駅。現在も鋭意整備中で大規模な工事が行われている。その富山駅前にある東横インの地下にぼてやん多奈加というお好み屋がある。随分特徴的なお好み焼を出すらしい。焼きそばも美味しいという噂なので行ってみた。
桜橋の繁華街の宿から富山駅前まで市電で移動。すぐに東横インは見つかった。風除けになっているガラス扉がとても重い。閉まる勢いも凄く、大きな音が古びた飲食フロアに響き渡った。
やや煤けた印象を受ける外観。食品サンプルも年代を感じさせる。店員さんはご夫妻だろうか、男女2人。基本的に無愛想で奥さんと視線があっても挨拶なし。大きな鉄板でいくつもお好み焼きを焼くのに忙しそうだ。客席はその鉄板を囲むようにコの字カウンターが15席と2人掛けテーブルが2つ。入店した時はカウンターが7割がた空いていたが、それもすぐに埋まり、持ち帰り注文も多数入っていた。
メニューはお好み焼きと焼きそば、後は何点かの定食類。お好み焼きを見るとイカ・エビ・豚・牛と一緒に昆布玉なる品がある。実は富山は昆布の消費量が断トツで全国一位らしい。出汁や混布締めに使うだけでなく、お好み焼に混ぜたり、おでんに掛けたりもするそうな。せっかくなので食べておこう。
「昆布玉(650円)とイカそば(650円)、あと中生(500円)ください」
「はーい」
注文が沢山溜まっているので出来上がるまでに時間が掛かる。ビールを飲みつつ調理する様子を眺めて気長に待つ。
先に出てきたのはイカ焼きそば。かなり特徴的な太い茹で麺を使っている。シコシコモチモチ。具はキャベツとイカ。甘いソースでこってりとした仕上がりだ。ビールの良いツマミになる。中生をお代り。
続いてお好み焼。冒頭でこの店のお好み焼きが変わっていると言ったが実物を見ていただこう。
特徴その1。四角い。丸く広げて焼き始めるが、返す前に端を折りたたんで四角く形を整えるのだ。
それから特徴その2。大量のマヨネーズ。焼きあがった生地にケチャップとソースを塗った後、甘いマヨネーズをどさっと乗せられる。さらにマスタードを加え、ざざっと混ぜ合わせて出来上がり。
最後の特徴その3。格子切り。食べやすいよう小手で格子状に切り分けられ、楕円の皿にのせて提供される。サイズもかなり大きく持ち帰り用樹脂パックにもぴったりぎっしり詰められる。
食べてみると混ぜ焼きでフカフカ。マヨネーズはかなり甘く酸味ほぼ無し。昆布は沢山混ぜられており、海の香りが口の中に広がって面白い。ただし千切りで歯応えには乏しいため、意識しないと存在に気付かずに飲み込んでしまいそうだ。
どちらもなかなかのボリュームで腹一杯になった。大盛りを頼んでる客も多く、そちらも凄いサイズだった。大盛りを定食にしている客もいた。持ち帰りや予約の電話は頻繁に掛かり、満席で入店を断られる客もチラホラ。この日は木曜だったが週末はさらに混むのだろうな。
お会計は2300円。ソースとマヨネーズの甘さのためか、帰り道はタンが喉に絡んで仕方なかった。富山ブラックの塩辛さにしてもそうだが、極端な味が好まれるのかな、富山。
店舗情報 | TEL:076-442-2152 住所:富山県富山市桜町1-4-5 東横インJr.富山駅前 B1F 営業時間:11:00~23:00 定休日:不定休 |
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主なメニュー | 焼きそば いかそば・えびそば・豚そば 650円 牛そば 730円 ミックスそば 830円 お好み焼 いか玉・えび玉・豚玉・昆布玉 650円 牛玉 730円 ミックス玉 830円 生ビール 大 700円 中 500円 |
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