【告知】10/29 旅のごはんBOOKシリーズ『マルちゃん焼そば 世界の旅レシピ50』発売!

Chopstix Noodle Bar, Manchester Piccadilly

今年9月のイギリス旅行は、世界文化遺産・湖水地方にまで足を伸ばすことが大きな目的のひとつだった。豊かな自然に包まれた美しい湖が点在する湖水地方は、イギリスでも有数の観光地として知られている。中でもウィンダミア湖は、公共交通機関でもアプローチしやすく、周辺に飲食店や観光施設も充実している人気のスポットだ。我々夫婦も楽しめた。

イギリス湖水地方 ウィンダミア湖

ところでロンドンから湖水地方まではかなり距離がある。直接訪れるのは時間的・体力的にしんどい。そこで、ほぼ中間地点に位置する都市・マンチェスターに宿を取り、マンチェスターから日帰りで往復することにした。鉄道だと、ロンドンからマンチェスターまでは2時間あまり、マンチェスターからウィンダミアは2時間弱かかる。

イングランド北西部のマンチェスターは、産業革命の拠点として発展した。現在はサッカーと音楽の街として知られている。今回は長距離列車が発着するマンチェスター・ピカデリー駅の、すぐ目の前のホテルを予約した。

マンチェスター・ピカデリー駅

さて、湖水地方まで日帰りした夜のこと。ウィンダミア湖での散策で歩き疲れ、ふたりとも外食に出かける体力は残っていなかった。そこでこの夜は、ホテルの入口のすぐ脇にあった飲食店のテイクアウトを利用した。その店が今回紹介する Chopstix Noodle Bar である。

Chopstix Noodle Bar, Manchester Piccadilly

Chopstix Noodle Barは2001年に設立されたアジアン・ファストフードチェーンだ。 “Chopstix”はもちろん「箸」( chopsticks )の意。2002年にロンドンで1号店を出店し、現在イギリスとアイルランドに数十店舗を展開している。業態は先日紹介した Wok to Walk に似ているが、こちらの方が創業はやや早いのかな。

Chopstix Noodle Bar 店内の様子

入店すると、日本のアニメカルチャーをイメージしたポップな内装に驚かされた。カウンターから見える調理場には中華鍋が並んでいる。注文は「Box」のサイズを指定して、いくつかの料理を組み合わせるスタイルがメインだ。Boxのサイズは「Regular/£7.99(約1600円)」「Large/£8.99(約1800円)」「X-Large/£9.99(約2000円)」の三段階がある。

料理の組み合わせを自分でチョイス

まずベースとなる料理(焼きそばかチャーハン)を選択。さらにサイズに応じて、オプションのトッピングを2~4種選ぶ。この日はReguler Box(トッピング2種)を2つ注文した。トッピングはいろいろあるが、チキンを使った中華系の料理が多い。閉店時間間際ということもあり、そのうちいくつかは品切れだった。

Boxの中身を1つずつ指定して会計を済ませ、ホテルの部屋に持ち帰った。Gyoza(餃子)やスイーツなどのサイドメニューもあったが、今回はやめておいた。

料理の組み合わせを自分でチョイス

部屋のテーブルに並べた容器や箸袋には、日本のアニメ調のオリジナルキャラクターが描かれている。これらのデザインに、Chopstix Noodle Barのコンセプトの強固さを感じた。ちなみに公式サイトでは、このキャラのTシャツやマグカップなどグッズがいろいろ販売されている。

Regular Box £7.99

自分が注文したのは「VEGETABLE CHOW MEIN」(野菜焼きそば)をベースにしたRegular Boxだ。麺は平打ちの中華麺で、しっかりした硬さがある。コシというより、ゴワッとした蒸し麺的な弾力だ。

VEGETABLE CHOW MEIN は控えめな味

味付けは醤油とソースの中間的な味わいだ。当たり障りのない、万人受けしそうな味である。ベースなのでトッピングの味を邪魔しないよう、あえて主張は控えているのだろう。ボリュームはほどほど。野菜はわずかだが、タマネギ、ピーマン、赤ピーマン、インゲンなどが入っていた。

Katsu Chicken Curry

選んだトッピングの1つは「Katsu Chicken Curry」(チキンカツカレー)。衣をつけて揚げたチキンに、カレーソースが掛けられている。チキンカツはパン粉のキメが細かく、カツというよりフリッターだ。サクサクを超え、ガリガリに硬く揚げられていた。カレーソースの味は日本風だ。

Salted Caramel Chilli Prawns

もう一つは「Salted Caramel Chilli Prawns」。エビのフリッターを甘辛く味付けした品だ。名前から中華風のエビチリを想像していたが、実際に食べてみるとポップコーン・シュリンプの方が近い。チキンもエビも日本ではなかなか出会わない、歯ごたえがある揚げ具合だ。自分の好みで焼きそばにも合う。めっちゃウメーン!

こちらは玉子チャーハンがベース

妻の注文は「EGG FRIED RICE」(玉子チャーハン)がベース。トッピングの1つは「Sweet & Sour Chicken」。酢豚の豚肉を鶏肉に替えた品だ。甘酸っぱくて、カリカリ。もうひとつは「Salt & Pepper Potatoes」。要はフライドポテトである。

インディカ米はチャーハンに合うよね

チャーハンのお米は短粒米だが、インディカ種なのかサラサラで硬い。炊き方も日本と違いそうで、むしろ本来の中華料理に近いのかもしれない。トッピング2種もクセのない味わいだ。日本人が食べても違和感なく、全て美味しくいただけた。

焼きそばやチャーハンをベースにして数品おかずを選ぶスタイルは、アメリカの PANDA EXPRESSManchu WOK によって欧米に広まった。そう私は認識している。今回のイギリス旅行で訪問した Wok to Walk や Chopstix Noodle Bar のスタイルは、それらのアメリカ中華の大規模チェーンと共通する部分も多い。しかし料理がかなり洗練されている印象を受けた。

Chopstix Noodle Bar 昼間はこんなん

特にChopstixは、店舗や容器のデザインがスタイリッシュで格好いい。海外の実店舗に足を運んで、そうした進化や焼きそばのポテンシャルを実感するのはとても面白い。やっぱり食べ歩きは楽しいなー。


そして宣伝です! こんな感じで世界を食べ歩いた経験を生かしたレシピ集が10/29に刊行されます! よかったらご予約ください!

【お知らせ】10/29 旅のごはんBOOKシリーズ『マルちゃん焼そば 世界の旅レシピ50』発売!

店舗情報営業時間: 10:30am – 10:00pm(日: 11:00am – 9:00pm)
定休日: なし
住所: 59-60 Northumberland Street, Newcastle upon Tyne, NE1 7AF, UK
ホームページ
主なメニューRegular Box £7.99
Large Box £8.99
X-Large £9.99