新京亭
飯田駅前にある中華食堂、新京亭。昭和42年創業の老舗で、ラーメン好きはわざわざ遠征にくるほどの有名店だ。そして注文する人は少ないが、この店には焼きそばもある。
訪れたのは昨年9月中旬の土曜日。店舗は飯田駅の目の前にある。1階にはテーブル6卓、地下には座敷席もある。開店直後で先客は1組だけだったが、あとから続々客がやってきた。
メニューは麺類と丼物が主体だが、ほとんどの客は中華そば目当てだ。2014年の5月に寄ったときも全員中華そば系の汁麺を食べていた。そのときは自分も中華そばだったが、今回はもちろん焼きそば(800円)を注文した。
厨房からガチャコン、ガチャコンと中華鍋を振る音が聞こえてくる。鍋に麺を押し付けて焼き目をつけているような「ジュー」という音も聞こえた。
待つこと10分ほどで配膳。その際に「お好みでソースをお掛けください」とソースを渡された。そう、この店の焼きそばはソース後掛けスタイルなのだ。だが客のほとんどが中華そば系を注文するため、こういうスタイルの焼きそばだとはほとんど知られていない。
麺は中細の平打ち茹で麺。具は豚肉とざく切りキャベツ、短冊切りにされたナルト巻き。山になった焼きそばには紅生姜がトッピングされている。昔ながらのシンプルな中華焼きそばである。
まずは何もかけずにそのまま食べてみる。麺はしなやかで柔らかめ。飯田の中華そばは、かん水ではなく重曹を使った麺が特色だとか。焼きそばでもその特長的な食感が楽しめる。
味付けは塩コショウとスープを使ったあっさり風味。ソースは酸味の効いたタイプ。掛けずとも充分美味しいが、適量を垂らすと複雑な味わいに一変して、風味の厚みが増す。ボリュームもなかなかあって満足度が高い。
ついでに2014年に食べた中華そば(当時は600円)と揚げ餃子(当時は400円)も紹介しておこう。麺は焼きそばと同じく飯田独特の柔らかい重曹麺。蛋白な味わいのスープで、具もシンプル。麺の美味しさをダイレクトに堪能できた。
「常連さんが必ず頼む手作り餃子」とメニューに書かれた揚げ餃子。千切りキャベツと盛り付けてたり、最初からタレが掛かっていたり、なかなか独特なスタイルだ。カリッとクリスピーな歯応えで、餡もたっぷり入っていて美味い。
ちなみに飯田の老舗中華店・上海楼にも以前は焼きそばがあり、新京亭と同じく自分で味付けするスタイルだったそうな。中華そばに人気が集中したためかメニューから外れてしまったようだが、そちらも食べてみたかったなあ。
店舗情報 | TEL:0265-22-1756 住所:長野県飯田市中央通り4-25 営業時間:10:00~20:00 定休日:水曜日 → ホームページ |
---|---|
主なメニュー | 焼きそば 800円 大盛り 900円 中華そば 650円 大盛り 750円 揚げ餃子(5ヶ) 450円 |
ディスカッション
コメント一覧
ちょっとだけ、以下に場所が移転してます。
長野県飯田市中央通り4-14