こもれび温泉

宮城県蔵王町にこもれび温泉という日帰り温泉施設がある。ここの食堂が「おおばや風もやし焼きそば」を売っていると知り、足を伸ばしてみた。

訪れたのは4月中旬、土曜日の午前10時過ぎ。蔵王山麓に源を発する白石川水系松川の川原の脇に目的の施設はある。町営の総合運動公園の他は周りに何もない。

蔵王町 こもれび温泉

建物はかなり老朽化している。昭和でも「こりゃ古いな」と言われそうな雰囲気だ。元々はルビナスセンターという名称でそれなりに賑わっていたようだが、何だかんだで業態も変わり、今では土日祝日しか営業していないらしい。

こもれび温泉 食堂スペース

入ってすぐ右手は理髪スペースで、近所の御姐様方が数人でワイワイ井戸端会議していた。突き当りの階段を登ると受付があり、浴場や食堂はその奥だ。

建物はかなり老朽化

まずは入浴。入浴も食事もここは券売機で支払う。料金は450円也。浴場も随分と年季が入っている。ローマ時代のテルマエか。苔が目立つが、いい風呂だったとしておこう。

こもれび温泉 券売機

風呂から上がっていよいよ焼きそばだ。支配人のおじさんに尋ねるとミニは老人向けで、大が普通サイズだそうだ。他には酒の肴が割と充実していて、シカの刺し身(500円)や煮魚、ドブロクなどもあった。

焼きそばの大(600円)の食券を渡し、セルフサービスのお冷を汲んで着席。食堂の客席はテーブル4つほどあったが、まだ時間帯が早いので他の客は居ない。涼みつつ待つこと10分ほどで焼きそばが運ばれて来た。「甘かったら(=薄かったら)ソース掛けてください」との一言。

焼きそば 大 600円

麺は縮れ気味の中細麺。大は2玉使っているらしくボリューム十分。具はモヤシオンリー、トッピングに青海苔・紅生姜とシンプルな構成。焼きそばの味付けは出汁が主体で、そのままだと確かに薄い。

出汁で下味、ソースは後掛け

卓上のソースは酸味がちのウスターで、それを掛けるとくっきりした味わいになる。前回前々回とこの辺で3軒食べ歩いたが、「おおばや風」と名言しているのはここのみだった。どうやら出汁ベース+ソース後掛けが本来のおおばやに近いスタイルなのだろう。

おまけの御新香はゴマ油風味の大根漬け。何漬けというのだろう? 食後は暖かいお茶もいただいて、しばらくのんびり和んだ。

訪問の途上で見えた宮城蔵王

お昼が近づくにつれ、後客もポツポツやってきた。近所の老人たちの憩いの場として機能しているようだ。宮城蔵王で食事も楽しめるちょっと怪しげな昭和の温泉施設。興味ある方は寄ってみてくださいまし。

こもれび温泉

店舗情報TEL:0224-33-2445
住所:宮城県刈田郡蔵王町曲竹字河原前1
営業時間:10:00~20:00
定休日:土日祝のみ営業
主なメニュー焼きそば 大 600円 ミニ 500円

肉そば 600円 牛タン 500円
みそおでん 300円 みそおにぎり 300円

入浴料 450円 子供 300円
休憩 400円 休憩+入浴 850円