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香港園

目黒にある1955年(昭和30年)創業の中華料理店・香港園。四川・上海料理が専門のはずなのに、何故か屋号は香港園。不思議だ。池波正太郎が贔屓にしていた店の一つで、ここにも上海焼きそばがある。どちらかというと高級志向の店で正直躊躇したが、探究心に任せて行ってみた。

目黒 四川・上海料理 香港園

訪問したのは2月上旬、雨まじりの雪の日だった。駅近くの一等地にある広々とした敷地。そこに建つ「香港園」と屋号を掲げたビルが目的の店だ。

周囲には大手芸能事務所・ホリプロの建物が沢山あり、所属する芸能人もこの店を良く利用しているらしい。重々しい雰囲気に入る前から気後れしてしまう。傘を畳み、寒さに身震いをひとつして入店。

香港園 店内の様子

入店すると「いらっしゃいませ」と女性スタッフが出迎えてくれた。1階がレストランで、2階・3階は宴席用の大広間や個室になっているらしい。入ってすぐの大きな丸テーブルへと促されて着席。お一人様は基本的にここで相席になるようだ。

お茶と箸も恭しい

店内の壁際には書画骨董が置かれ、えもいわれぬ高級感を醸していた。温かいジャスミン茶と一緒にメニューを渡された。

平日のランチタイムにはリーズナブルな定食もある。価格帯は1500円から1800円。もちろんグランドメニューも注文可能だ。目的の品はそちらにあった。

香港園 焼きそば類メニュー

漢字表記は上海炒麺。英語はShanghai Style Fried Noole。そして日本語はシャンハイ焼きそば。価格は1200円だがサービス料・消費税は別である。

慣れた風を装って注文を告げ、ジャスミン茶の薫りを堪能しながら待つこと5分ほど。焼きそばの皿が運ばれてきた。なんとなく盛り付けも上品だ。

上海焼きそば 1425円(サ・税込み)

麺は細麺。縮れ気味でとても短い。具は豚ロース、干し椎茸、筍、玉葱、青梗菜の白い部分。それらを同じくらいの細さに切り揃えてある。それと干し海老(蝦米仁)がちらほら。

縮れ気味でとても短い細麺

麺はボソッとした独特の食感。味付けは醤油とオイスターソース。干し海老と干し椎茸の風味が加わって、旨味に溢れた一皿だ。ボリュームは軽めだが確かに美味しい。

干し海老と干し椎茸の風味が良い

ズズッとリズミカルに手繰って完食。単品で頼むならスープかもう一品加えたいところだが、残念ながら懐事情がそれを許さない。やはりこういう本格的な中華料理店より大衆的な店の方が自分には合うんだな。

食べ終えてお会計は1425円。サービス料が10%、消費税が8%。1200円 * 1.10% * 1.08% = 1425円か、なるほど。外に出ると雨がまた一層冷たく感じられた。

香港園

店舗情報TEL:03-3491-1641
住所:東京都目黒区下目黒1-8-8
営業時間:11:30~22:00
定休日:年末年始
ホームページ
主なメニュー上海焼きそば 1200円
※サービス料(10%)、消費税(8%)別