食堂パレス
石巻の焼きそばだからと言って茶色い麺とは限らない。1951年(昭和26年)創業の食堂パレスでは極細の茹で麺を使った焼きそばが昔から名物だそうな。
訪れたのは4月中旬、平日の11時過ぎ。この食堂パレス、創業当時はクラブだったとか。洒落た店名はその名残らしい。このお店もやはり3.11に被災。浸水した店舗を再建して2012年10月17日に営業再開したという。
まだピカピカの店舗に入店。前店舗はとても趣のある外見だったらしいので、その頃にも来てみたかったな。客席は2人掛けのテーブルが3卓、4人掛けが3卓。カウンター6席。開店直後なので先客は無し。椅子もテーブルも全てが真新しい。「いらっしゃいませ」と若い店員さんが温かいお茶を出してくれた。
メニューは麺類や丼物、定食など。焼きそばのほか、昔ながらの醤油ラーメンや黄色いカレーも人気の品らしい。注文したのは五目焼きそば(700円)。ランチタイムは50円引き。漫画雑誌を読みながら待つこと10分ほどで配膳された。
前述の通り麺は極細の茹で麺。柔らかいが、ところどころちゃんと焼き目が付いている。具は豚肉とキャベツ、筍、木耳、長ネギ。トッピングに茹で玉子にメンマ、それと赤ナルト。五目というだけあってバラエティに富んでいる。取り合わせが何となくラーメンぽい。
この店で特徴的なのが味付けで、塩ベースのダシ風味なのだ。麺は茶色くないが出汁で下味を付けている点は石巻らしい。そのままでも充分な味わいだが、ソースを掛けても勿論美味しい。付け合せのスープは透明ですっきりした味わい。身体も温まってきた。ボリュームはそこそこ。大盛りや他の品と組み合わせると良いかも知れない。
後からだいぶお年を召された男性のお客さんが入ってきた。メニューを読みづらそうに見ていると、「大きなメニュー持ってきますか?」と若い店員さん。うーん、ホスピタリティも素晴らしい。前回の豊浦さん同様、「石巻茶色い焼きそばアカデミー」には属していないけど、こちらの味も石巻の焼きそばとして後世まで残って欲しいなあ。
石巻まで行ったついでに船で田代島へも行ってみた。通称・猫島。人口100人程度の小さな島だが、人より猫が多いと言われ、それ目当ての観光客も多い(ただし餌やりは厳禁)。動画などで海外にも知られており、この日も台湾やアメリカから来たグループもいた。船の便数が限られているけど興味のある方は足を伸ばしてみてはいかが?
店舗情報 | TEL:0225-22-1937 住所:宮城県石巻市住吉町1-6-8 営業時間:11:00~19:00 定休日:水曜 → ホームページ |
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主なメニュー | 五目やきそば 700円 ラーメン 500円 半チャンラーメン 800円 カレーライス 600円 焼肉定食 750円 ※ランチタイム(11~14時)は1名につき50円割引 |
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