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びしゃもん

2014年3月21日

さてさて焼きうどん特集もそろそろ締めに入ります。今回は栃木県。焼きそばばかりが取り上げられる地域ですが、焼きうどんが大人気の店を見つけました。


日光市街(旧今市)に「びしゃもん」という喫茶店がある。ここは焼きうどんが名物で来店する客の9割が注文するという。そう聞いたなら一度行かねばなるまい。

日光市 旧今市市街 びしゃもん

訪れたのは今年2月、日曜のお昼時。R121を南下してJR日光線の下を潜る立体交差の側道沿いという、ちょっと分かりづらい場所だが駐車場は満車である。入り口には順番待ちの人が溢れ、名前と人数を書く用紙も二枚目の半ばまで埋まっていた。これは流石に出直した方が良さそうだ。

お腹はそれほど減って無かったので7kmほど離れた日光まで行くことにした。輪王寺や東照宮、二荒山神社をざっくり観光して2時間ほど時間を潰す。

午後3時近くに戻ってみると、さすがに順番待ちは一組にまで減っていた。5分ほど待って入店。店内はゆったりと広く明るい造りだ。テーブル席が10卓以上あるがほぼ埋まっていたので6人掛けのテーブルへと促された。

びしゃもん 焼きうどん メニュー

食事メニューは焼きうどん以外にもスパゲティ、ピラフ、グラタン、カレー、さらには焼肉定食まであった。甘味も洋風のデザートだけでなく和風のみつまめ、あんみつ、おしることバラエティに富み、充実していた品揃えである。しかし周りは噂通り、焼きうどんを食べている客が多い。今回はサラダと飲み物が付いてくる焼きうどんセット(850円)を注文してみた。

「焼きうどんセットをコーヒーで」
「ホットでよろしいですか?」
「はい」
「ご一緒にお持ちします?」
「食後でお願いします」

焼きうどんセットのサラダ

注文してすぐにサラダが運ばれてきた。千切りキャベツにモヤシ、水菜、赤とさかのり、コーンが乗せられ酸味の利いたドレッシングで味付けされている。口の中がさっぱりとして食欲が増したところに、入れ替わりで真打の焼きうどんが登場。厨房の様子は見えないが意外に早く運ばれてきた。

焼きうどんセット 850円

麺は幅が2cm以上ある極幅広の平打ち麺。厚みもかなりあって、うどんというよりは山梨の「ほうとう」や東北の「はっと」に似ている。具はキャベツ、ホウレン草、シメジと、下味の付いた挽肉。さらに刻み海苔と目玉焼き、バター一欠片がトッピングされている。

まずは麺をそのまま一口。モチモチとした食感で一口一口に食べ応えがある。具の挽肉のコクが油に滲みて、それが塩コショウとともに焼きうどんの下味になっている。ただ下味はかなり薄めなので、醤油や七味を好みで掛けるのが良い。バターの風味と醤油が相まって後を引く味わいになる。熱々の鉄板で付いた焦げ目も香ばしくて美味しい。

目玉焼きはうずらの玉子を使っているのか、サイズは小さい。黄身がほぼ固まっているので絡めて食べるのには向かないが、彩と風味を添えてくれる。ボリュームも満点。鉄板のお陰で最後まで熱々のまま美味しく食べられた。

焼きうどんセット ホットコーヒー

食後はサイフォンでたてられたコーヒーを一服。噂に違わぬ独特の焼きうどんで実に美味しかった。何ともいえない満足感だ。この焼きうどん目的で日光まで来ても良いくらいに思う。観光でこの周辺へ訪れる知り合いが居たら教えてやろう。

びしゃもん

店舗情報TEL:0288-22-8755
住所:栃木県日光市平ヶ崎138-4
営業時間:11:00~17:00
定休日:水曜日、第3火曜日
主なメニュー焼きうどんセット 850円
焼きうどん(単品) 550円