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あめや

2014年3月23日

全国に「ちゃんぽん」と呼ばれる品は様々あるが姫路の「ちゃんぽん」も独特だ。けんみんSHOWで取り上げられてご存知の方も多いだろうが、うどん玉とそば玉(中華麺)を混ぜ一緒に鉄板で焼いたものをそう呼ぶらしい。60年以上も前からある呼び方で、姫路のお好み焼屋では一般的なメニューになっているそうだ。

山陽電車 妻鹿駅

さて、その姫路ちゃんぽんを食べにやってきたのは姫路市南部、市川の畔にある山陽電車の妻鹿(めが)という駅。名前はメガだが乗降客数は100万人に遠く及ばない鄙びた駅だ。その駅前の踏切を北に渡って、すぐ右手の狭い坂道を降ると現れるのが目的の「あめや」というお店だ。いかにも地元民しか来ないであろう外観である。

姫路市妻鹿 お好み焼 あめや

店内も飾り気の無い昔ながらのお好み屋といった雰囲気だ。客席は焼き台3卓にテーブル1卓。先客は2人。女性2人で切り盛りしていて、持ち帰り注文分も含めて何枚かのお好み焼を焼いていた。

あめや メニュー

メニューは壁にずらっと並べて貼ってある。見辛い写真で申し訳ないが、そば焼、うどん焼がそれぞれ200円。お好み焼は最安の野菜焼きが180円、豚玉は300円とべらぼうに安い。目当てのチャンポン焼は他の店なら安くて600円くらいなのだが、この店は具なしだと400円だ。

「いらっしゃいませ、何にしましょ?」
「チャンポン(400円)ください」
「何も入れんでよろし?」
「はい」

セルフサービスのお冷を汲んで待つ。焼き方をちらっと見てみたが、最初にうどん玉を水で解しながら炒め、そこに焼きそば用中華麺を乗せて同様に水で解して炒めていた。具はキャベツのみでソースで味付けして出来上がり。一旦お皿に盛ったものを、こちらの鉄板に広げてくれた。

チャンポン 400円

焼きそば用の麺は細めで、うどん玉は並程度の太さ。水を加えて解されたためか、どちらも結構柔らかい。ソースは甘口だがあっさり目。化学調味料も使っているらしく、その旨味も感じる。

うどんとそば、二種の食感の妙

具は前述の通りざく切りキャベツのみ。天カスや削り粉を炒める際に加えてあるのかコクもある。あえて肉無しを注文してみたがキャベツのみでも充分美味しい。うどんとそばの食感の違いが面白い。

一気に食べたが、400円とは思えない満足感だ。他の客は豚ちゃんぽんモダンを注文していたがそちらも美味しそうだった。それが最も高いメニューなのだが、それですら640円である。驚くべきコストパフォーマンスの店だった。

実は姫路に留まらず岡山や広島方面でも「ちゃんぽん」で通じる店は多いようだ。山陽方面に行ったついでに探してみるのも良いだろう。ただし必然的に麺2玉分になるので、食べ歩きの際はご注意を。

あめや

店舗情報TEL:079-245-1098
住所:兵庫県姫路市飾磨区妻鹿255
定休日:月曜
主なメニューそば焼 200円 うどん焼 200円 ぶたそば 270円
オムそば 260円 ぶたオムそば 330円
チャンポン 400円 ぶたチャンポン 540円

モダン焼 340円 ぶたモダン 410円
すじモダン 420円 チャンポンモダン 520円
ぶたチャンポンモダン 640円

野菜焼 180円 玉子焼 230円 ねぎ焼 230円
ぶた焼 250円 肉焼 260円 すじ焼 260円
いか焼 260円 たこ焼 300円
貝焼 350円 えび焼 350円
ぶた玉 300円 肉玉 310円 上焼 480円