浪花家本店
東京の老舗のソース焼きそば特集、甘味処編もようやく後半に入りました。もうしばらくお付き合いの程を。
先日紹介した浪花家総本店の弟弟子が開いた両国の浪花家本店も、忘れず紹介しておこう。総本店と同じく創業は明治42年(1909年)。やはり100年以上の歴史を誇る老舗である。総本店と本店。名前が似ていてややこしい。
訪れたのは6月中旬、平日の午後3時過ぎ。両国駅から清澄通りを北へ200mほど歩くと、『元祖浪花家本店』という看板が目に入る。
たい焼きの焼き台は歩道に面したガラス張りの内側に設えてある。その右手の暖簾を潜ったところが飲食スペースだ。4人掛けのテーブルが3つとカウンター席が3脚。スタッフは焼き台担当と厨房に男性二人、ホールに女性一人。家族経営なのかな。
「いらっしゃいませ」
「食事したいんですが」
「はい、どうぞお掛けください」
着席して壁のメニューを確認。焼きそば類とピラフ・カレーが並んでいる。
焼きそばは意外にバリエーションに富んでいて、あんかけ、ビーフン、唐辛子焼きそばなんて品まである。興味をそそられるが初訪問なのでオーソドックスにソース焼きそば(450円)とたい焼き(150円)をひとつ注文。ちなみに店内で食べる場合、たい焼きは2つ以上からとなっているが、食事を伴う客はその限りではないようだ。
「たい焼きはすぐお持ちしましょうか?」
「いや、食後でお願いします」
注文後、『お食事のラストオーダー/平日3時30分、土曜日1時30分までとなっております』との注意書きに気付いた。時間的にギリギリだったのか。やがて厨房から焼きそばを炒める音が聞こえてきた。様子は見えないが音からすると鉄板で調理しているようだ。お冷を口にしながら出来上がりを待つ間も、ちょくちょく持ち帰りのお客さんがやってくる。
しばらくして「お待たせしました」と焼きそばのお皿とスープの入ったカップが運ばれてきた。
麺は中細。具はキャベツ、ニンジン、モヤシ、玉ネギ、豚肉、揚げ玉。さらに食べ進めて分かったが、干しエビやゴマも入っていた。青海苔がトッピングされ、脇に紅生姜が添えられている。ぱっと見は普通のソース焼きそばだが、印象以上に具の種類が多く、手が込んでいる。
味付けはソースだが、出汁の旨味を感じる。エビの風味や揚げ玉のコクも加わって、思っていたより複雑な味わいだ。こと焼きそばに限って言えば、兄弟子の店よりこちらが好みである。付け合せのスープはコンソメ風味。刻みネギが浮いていて、あっさりした味わいだ。
そして食後のたい焼き。パリッとした薄皮で、あんこは甘すぎず。さすが定評のある美味しさだ。タイの形をした笊も愛らしい。
焼きそばのボリュームはほどほどだったが、たい焼きと併せて食べたので満足感が高かった。次回訪れた時には他の焼きそばも試してみたい。
店舗情報 | 住所:東京都墨田区亀沢1-24-2 営業時間:[月~金]10:00~18:00(店内食事は15:30LO) [土]10:00~16:00(店内食事は13:30LO) 定休日:月曜日・日曜日・祝日 |
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主なメニュー | たい焼き 一匹 150円 ソース焼そば 普通450円 大盛500円 特盛550円 ソース焼うどん 普通500円 大盛550円 特盛600円 醤油焼うどん 普通500円 大盛550円 特盛600円 あんかけ焼そば 普通650円 大盛700円 唐辛子焼そば 普通650円 大盛600円 特盛650円 焼ビーフン 普通650円 大盛600円 特盛650円 かた焼そば 750円 五目ピラフ 普通600円 大盛700円 エビピラフ 普通600円 大盛700円 チキンライス 普通600円 大盛700円 ドライカレー 普通600円 大盛700円 カレーライス 普通600円 大盛700円 ライス 200円 |
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