宮内焼そば店
ある日、千葉県内の焼きそば屋をWEBでリサーチしていると、「○○焼そば店」を屋号に持つ店を銚子市内に二軒見つけた。しかし、それ以上の詳しい情報を探しても全く検索に引っかからない。果たして本当に存在するのか? 存在するとしたら一体どんなお店なのか? それを確かめるべく屋号と住所だけを頼りに現地へ行ってみた。
まず一軒目の宮内焼そば店。地図でこの辺りという見当を付け、うろうろと探し、ようやく見つけた。千手院というお寺の墓地の真向かいで、Googleの地図を後から確認したところ「宮内商店」と書かれていた。店舗には屋号などを示す看板の類は無く、カキ氷の幟と缶ジュースの自販機でかろうじて商いをしてることが分かる。
訪れたのは昨年6月のとある土曜日。12時を少し回った時間帯に入店。厨房には人の良さそうな老夫婦。店内には駄菓子とゲーム機が並べられ、昭和にタイムスリップした気分が味わえる。実際に白いランニングの少年たちがどんどん焼きを食べ、一回10円のコインゲームに興じている様には驚きさえした。
少年たちが食べているどんどん焼きは薄く焼かれた粉物の一種で、新聞紙に敷いた紙経木に載せて供されていた。貼られていたメニューをみたら、なんと60円という驚きの価格だ。21世紀とは思えない。
焼きそばも安い。小が220円。大が350円。とりあえず焼きそば大をおばちゃんに注文。店内で食べてくかを確認され「はい」と答える。
客席はカウンター5席と四人掛けの小上がりが2卓。卓上に調味料の類は無し。先客は件の少年たちと、千手院の葬儀の参列者の大人たち3人グループ。大人グループは焼きそばを食べている。また、持ち帰りの客もちらほら現われた。
出された焼きそばは木更津や君津辺りと同じく乾麺を使っていた。具は、たっぷりのキャベツと豚肉に天カス。その上に青海苔と紅生姜がトッピングされている。350円にしては質もボリュームも十分だろう。柔らかめの麺にあっさりめの味付け。なんとも懐かしい味わいである。
会計の時に「美味しかったです」と会話してたら、少年が「ここは良い店だよ!」と太鼓判を押してくれた。うん、私も全く同意である。おばちゃんと少年たちのやり取りも傍から見ていて面白かった。いつまでもなくならないで欲しいなあ。
2016.01.22追記: 未確認ですが2014年頃に廃業したという情報を見かけました。本当だとしたらとても残念です……
店舗情報 | TEL:0479-25-3299 住所:千葉県銚子市本城町2-167 |
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主なメニュー | 焼きそば 小220円 大350円 どんどん焼き 60円 玉子焼き 小130円 大230円 お好み焼き 230円 お好み+玉子 280円 モダン焼き 350円 焼きおにぎり 90円 焼きうどん 350円 |
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