唐八景
高円寺の南口から徒歩五分。表通りから住宅街へと入った閑静な場所に、ちゃんぽんと皿うどんの専門店・唐八景はある。
訪問したのは雨の土曜日の昼過ぎ。20才の頃からこの近所に知り合いが居て、今も周辺をウロウロしたりしてるのだがこの店の存在は最近まで知らなかった。外観も内装もずいぶんと年季の入った店舗である。「汚いけれど美味しい店」を紹介するTV番組で星三つを獲得したそうだが、ま、どの町にもある昔ながらの中華料理屋といった風情だ。客席はカウンターのみで10席ほど。男性客が一人、店主のおっちゃんと話し込んでいた。手前の席に腰掛けてメニューを眺める。
看板メニューの長崎ちゃんぽんの他には、皿うどんの太麺・細麺、焼きそば、炒飯、餃子といった構成だ。細麺の皿うどんは予想がつくが、太麺は柔らかいのか硬いのか、焼きそばはどんな代物か色々と気になる。とりあえず今日はオーソドックスな皿うどんが食べたかったので細麺の800円を注文。おっちゃんは麦茶を出してくれてから調理に取り掛かった。
皿に麺を準備しておいて中華鍋で具材を炒め、スープを加えてとろみをつけて麺に掛けて出来上がり。「お待ちどう」と皿を渡してくれた後から、「よかったらどうぞ」とバナナを一本くれた。これはこのお店定番のデザート(?)で、運が良ければ貰える無料サービスらしい。
麺は色が白っぽいパリパリの極細揚麺。餡はキャベツ、モヤシ、葱、木耳、豚肉、イカ、海老、竹輪、紅白はんぺんと具沢山。野菜の甘味と魚介の旨味が染み出しており実に美味い。粘度が高めで麺にもよく絡む。先客は皿うどんに酢を掛けていたが私は本場に倣ってソースを少々。「金蝶ソース」かどうかは不明だが、味が変化してこれも美味しい。
全体としてのボリュームもあり、デザートのバナナまで食べたらお腹一杯になってしまった。本場の味が気軽に食べられる店が近くにあるのはうれしいことだ。今度訪れる際は別のメニューも試してみたい。
2015年10月中旬、再訪。前回と同じく細麺皿うどんをいただいた。前回より麺が茶色くなって、他店とあまり変わらなくなった。また、バナナがちょうど品切れになってしまったのか、貰えなかった。味は相変わらず美味しかったけど、ちょっと残念。
店舗情報 | TEL:03-3314-0403 住所:東京都杉並区高円寺南2-42-15 営業時間:11:30~14:00、18:30~24:00 定休日:月曜日 |
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主なメニュー | 長崎ちゃんぽん 800円 皿うどん(太・細麺) 800円 焼きそば 700円 炒飯 700円 餃子(6ヶ入り) 400円 |
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