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みっちゃん総本店 八丁堀本店

広島遠征3日目。この日の1軒目は広島で最も有名な老舗、みっちゃん総本店だ。同じ「みっちゃん」でも系統が幾つか分かれているらしい。こちらの創業は昭和25年とされているが、その前も終戦直後から屋台で商っていたという。広島のお好み焼はこの店がスタイルを確立したため、お好み焼を語る上で外せない名店なのだ。

みっちゃん総本店 八丁堀本店

八丁堀本店を訪れたのは10月上旬の日曜日。開店時間は11時だが、行列必至の店なので35分前に到着。その時点で自分が2人目だった。この建物には広島東洋カープのミュージアムも入っていて、セ・リーグ優勝の展示で盛り上がっていた。

みっちゃん総本店 メニュー

到着から5分も過ぎると並ぶ人も増えてきた。タクシー横付けや団体の予約もあり。開店まで15分くらいの辺りでメニューを渡され、先に注文をとのこと。少し迷いつつ、イカ天そば肉玉子(900円)にネギ掛けトッピング(150円)をプラス。あと生ビールの中ジョッキもお願いした。

団体客も入れるキャパです

そして11時に入店。予約した団体は奥の方ですでに盛り上がっている。カウンターに着席すると、ビールがすぐに運ばれてきた。さっそくこちらもグビっとな。午前中から飲むビールって、普段よりも美味い気がするよね。

午前中から呑む生ビール、美味いっす!

「お皿にします? それとも鉄板で食べます?」
「鉄板でお願いします!」

コテ(ヘラ)を受け取ったあとは、調理の様子をかぶりつきで観察。大量注文をさばくため、横に長ーーい鉄板を利用して、流れ作業でお好み焼を焼いていくのが実に面白い。

お好み焼を流れ作業で焼き上げてゆく

まず一番下手で薄く生地を伸ばし、申し訳程度に鰹節を塗し、刻んだキャベツを乗せる。イカ天もこの段階で乗せる。さらに天かす、細もやし、豚肉、エビ、イカと重ねてから、1玉ずつ隣の鉄板へ移動させる。隣のひとはそれをひっくり返してキャベツを蒸し焼きに。

茹で上げた麺にラードを差して焼く

その間に麺を茹でる。麺はこれまでも出てきた磯野製麺のものだ。茹で上げた麺を鉄板にあけ、丸く形を整え、溶けたラードを差して焼き上げる。モチや焼いたカキはここで麺にトッピングする。本体を重ね、角度を90度回転。上から軽く抑える。少しめくって焼き加減をチェック。

イカ天そば肉玉子 900円+ ネギ掛け 150円

頃合いを見て隣で玉子を割り、全体を被せる。少し焼いてひっくり返し、ソースを塗り塗り。ネギ掛けはさらに青ネギを盛りつけて、ようやく完成だ。鉄板から直接食べられるのは、カウンター席の特権だなー。

断面も美しい

ラードで焼き上げた麺はパリっとした食感。生地は対照的にモチっと弾力のある歯応え。中の野菜はよーく蒸されていて甘みがある。ソースがない部分を食べると鰹節の風味も分かりやすい。キャベツは4ミリ幅くらいの短冊切りだったが、仕入れたものによって切り方を変えているとか。モヤシは少な目でシャキシャキ感が無いほどの加熱具合。これはこれで美味しい。

やはりヘラで直接食べるのが好きだ

そしてイカ天。駄菓子屋でも売っているイカフライだが、広島ではわざわざ割った状態の業務用もあるらしい。噛み応えとコク、旨味を増し、ソースや野菜との相性も抜群。もともとは豚肉や揚げ玉でそれらを補っていたのだろう。新橋のHIDE坊で知って以来、すっかり気に入ってしまった。これはもうマストだな。

食べながら焼き手の職人さんに質問もしてみた。

「一日何食くらい売れるんですか?」
「んー、今日は500行くかなって感じですね」
「うわー、さすが凄いっすね」

三連休の真ん中の日曜日だが、さすがに桁違いの玉数だな。

カウンター上の調味料類

その後も卓上にあった特注ソースを時々足したり、レッドファイアソースやレモスコなども試してみた。レッドファイアソースは深みのある辛さで、どろソースにも似ている。レモスコはレモン農家が製品化したタバスコで、爽やかな風味。他のものにも掛けてみたくなり、帰りにお土産として購入した。

開店後30分で行列は凄い長さに

入店から30分ほど食べ終えてお会計。さすがの完成度でボリュームもあり満足度も高かった。外に出ると、行列も偉い長さになっていた。うひょー、早めに並んで良かったー。

みっちゃん総本店 八丁堀店

店舗情報TEL: 082-221-5438 (お問い合わせ専用番号)
住所: 広島県広島市中区八丁堀6-7
営業時間: 11:00~14:30 17:30~21:30
(土日祝 11:00~15:00 17:00~21:30)
定休日: 水曜
ホームページ
主なメニューそば肉玉子 750円
スペシャル 1100円
特製スペシャル 1350円
DXスペシャル 1500円