ふるさとカフェ シルク
かつて山梨県では「きねや」というお菓子チェーンがあちこちで軽食屋を出店していた。そこで出していたのが焼きそばにミートソースを掛けたミート焼きそば。そう、新潟のイタリアンに酷似した品だ。以前紹介した山梨市のチロルや韮崎市の金糸雀ではいまでも食べることができる。
その懐かしの味で町おこしをしようと頑張っているのが山梨県中央市。「青春のトマト焼きそば」と銘打って、かつてのミート焼きそばをアレンジした品々を市内の飲食店で提供している。道の駅とよとみにある「ふるさとカフェ・シルク」もそのうちの一つだ。
ふるさとカフェ・シルクを訪れたのは昨年の9月中旬、平日の10時半過ぎ。中央道・甲府南ICから国道140号=笛吹ラインへと抜けて、道の駅とよとみへ。ドーム型の交流館の入り口には真っ赤な幟がはためいていた。
注文は食券制だ。券売機の筆頭にあるのが目的の品、青春のトマト焼きそば(800円)。幟と同じくボタンも真っ赤だ。中央市が推している甲州フジザクラポークを使ったメニューも多い。
厨房に面したカウンターでおばちゃんに食券を渡して着席。フロアにはテーブルが多数あったが、平日のごく早い時間帯なので先客はいなかった。開放感あふれる造りで、天気がよい日にはさぞ爽快だろうなあ。
焼きそばの前にサラダが運ばれて来た。手前の真っ黒い物体はムラサキイモか。こんな風にサラダで使うのは初めて見た。どの素材もみずみずしく、噛み締めると自然な甘さが感じられる。ヘルシーで美味しい。身体が嬉しがっている気がする。
続いて出てきた青春のトマト焼きそば。麺は太麺。モチモチした食感で生パスタのようだ。具はキャベツ、人参、玉ねぎ。こちらもヘルシーだなー。
焼きそばには地元産の完熟トマトを使ったというミートソースが掛かっている。大粒の挽き肉がゴロゴロ入った贅沢なソースだ。てっぺんにプチトマトがあしらってあるのがかわいい。
焼きそば自体は甘めのソース味。そこにトマトの酸味と肉の旨味が加わって、味わいを1ランクも2ランクも底上げしている。ルーツのミート焼きそばから、ずいぶんと立派になってしまい、少し寂しい気もするが、文句なく美味い。あっという間に食べ終えてしまった。かつて親しまれた味がこういう形で復活するというのも、個人的に感慨深いものがある。
「お近くへきたらまた寄ってください」
焼きそばはもちろん、店のおばちゃんが愛想よくて、フレンドリーなのも好印象だった。今度来るときは甲州フジザクラポークのメニューも試してみたいなあ。
店舗情報 | TEL:055-269-3423 住所:山梨県中央市浅利1010-1 道の駅とよとみ 営業時間:9:00~18:00 定休日:第3月曜日 → ホームページ |
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主なメニュー | 青春のトマト焼きそば 800円 |
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