三浦やきそば店
最上地方の中核都市、新庄市に店を構える三浦やきそば店。ソース後掛けではないがこの店も独特の焼きそばが長年地元民に愛されてきた。
訪れたのは1月中旬、平日の夕方。新庄駅前の宿から吹雪の中をひいひいと20分ほど歩いてお店に到着。イベントなどへの出店のため臨時休業することもあると聞いていたが、暖簾が出ているのを見て一安心。
店内に明日を踏み入れるとムワっと海老の香りに包まれた。三代目だろうか、店頭の鉄板で若い男性が大量の焼きそばを炒めている。
夜営業は16時から。その開店直後だったので先客は1人だけだが、持ち帰り注文が入っているのだろう。忙しそうだ。
「いらっしゃいませ」
ぼそりとそうつぶやいたきり、鉄板の焼きそばに集中している。
厨房の上に掲げられているメニューは極シンプル。お子様盛200円から始まって、並盛・中盛・大盛まで100円増し。持ち帰りも同価格。
「並盛(300円)、ひとつね」
「はい」
お冷やはセルフサービス。壁の本棚に大量のコミックがあるが、それ以外は殺風景だ。手持ち無沙汰で待っているとやがて皿が運ばれてきた。と、無言で置いて去ってゆく。さて、いただこう。
麺は細めのストレート。どうやら乾麺を使っているらしい。具はキャベツのみで、小さな干海老(以前も色々書いたが、これはサクラエビでは無い)と青海苔がトッピングされ、紅生姜が脇に添えられている。味付けは海老のダシが効いた醤油味。青南蛮(青唐辛子)も使っているそうでスパイシーな味わいも感じる。
うーん、一見凄くシンプルに見える焼きそばだが、何とも不思議で複雑な味だ。しかしこれが妙に美味しくて癖になる。卓上のソースはさっぱりしたタイプで、これを掛けても美味しい。乾麺、干海老、醤油味って、全国的にも類似する焼きそばは無い気がする。
食べているうちに電話での注文や老夫婦の客など入って、さらに忙しそうになってきた。ボリュームもあるし、この美味しさでこの値段なら人気も定着するだろうなあ。
「ごちそうさまー」
「ありがとうございました」
300円払って店を出たとたんに、もう一度食べたくなる味だ。また来よう。それにしても山形県の焼きそばはほんとバラエティに富んでいるなあ。
店舗情報 | TEL:0233-22-1664 住所:山形県新庄市北町3-13 営業時間:11:00~14:00、16:00~19:00 定休日:不定休(水曜日が多い) → ホームページ |
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主なメニュー | 焼きそば お子様盛 200円 並盛 300円 中盛400円 大盛500円 |
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