上海弄堂 中環分店
香港6日目。帰国前日のランチは、上海弄堂という上海料理店へ行ってみた。「え? 香港でわざわざ上海料理?」と思われそうだが、香港でのローカライズが進んでいて、本来の上海料理からあれこれアレンジされているらしい。つまり香港でしか食べられない味なのだ。
上海弄堂は中環・跑馬地・天后の3店舗があり、今回は中環分店をチョイス。NOHOと呼ばれる、流行の最先端エリアで営業している。
あと10分で正午という時間帯に入店。モノトーンの落ち着いた内装だ。フロアにはテーブルが何卓も置かれていたが、ランチにはちょっと早い時間帯なのでまだ空いていた。
奥の方の窓際の席へと促されて着席。テーブルセッティングにも品がある。すぐにランチメニューとQRコードを持ってきてくれた。
この店の名物は上海スタイルの餛飩(ワンタン)だ。ランチメニューも筆頭にそれがあり、あとは麺類や年糕(お餅の類)が並んでいる。
スマホでQRコードを読み取って、目的の品を探す。ポチポチっと、上海粗炒と凍酸梅茶のランチセット(78HKD)と、酸辣湯(細碗/18HKD)を注文した。
しばらくして注文した品々が配膳された。図らずも濃厚な茶色ばかりになってしまった。さてさて、いただこう。
まず酸辣湯。本来の分類は四川料理や湖南料理あたりなのだろうが、香港の上海料理店では汁あり担々麺や酸辣湯が代表的な料理として扱われている。コクのある黒酢の風味と溶き卵の滑らかな舌触りが良い。
そして上海粗炒。香港では太麺=「粗麺」を上海風に炒めた「上海粗炒麺」を略して、上海粗炒と呼んでいる。この焼きそばも香港の上海料理店の定番だとか。
麺はうどんのような極太麺。上海で食べられている本来の上海炒麺は、こういう太麺で色も濃厚なのだ(横浜中華街の萬来亭が好例)。「重油炒面」という呼び名もあるらしい。ただし「上海粗炒」なんて呼び名はない。香港だけだ。
具も香港ならではのオリジナリティを感じる。豚肉は細切りではなく薄切りスライス。青菜だけでなくキャベツも併用されていた。モチモチ麺と濃厚な味わいでめっちゃウメーン!
付け合せの凍酸梅湯は梅酢やサンザシの実を使ったドリンクだ。甘酸っぱくて香港の暑さを凌ぐには最適な飲み物である。冷たくて美味しい。子供の頃、体調を崩すと「梅酢」と呼んでいた煎じ薬?を飲まされていた記憶がある。味が酷似しているので、あれは酸梅湯の材料に使われる烏梅だったのかも知れない。
充実したランチを追えてお会計。外は相変わらず暑かった。香港の上海料理や上海粗炒については以下の記事が参考になると思う。興味が湧いたら香港へ!
店舗情報 | 住所: 香港中環歌賦街35-37號地下 営業時間: 11:00~22:00 定休日: なし → ホームページ |
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主なメニュー | 上海粗炒ランチセット 78HKD 酸辣湯(細碗) 18HKD |
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