想夫恋 新本店
さて。九州繋がりということで大分の日田やきそばもこの機会に紹介しておこう。
日田やきそばは昭和32年創業の焼きそば専門店、想夫恋が考案した焼きそばだ。想夫恋は九州北部を中心にチェーン展開して各地で好評を博し、発祥の地の日田の名を今なお大きく広めている。麺・ソース(タレ)・具・調理方法に徹底的に拘り、「これこそが本当の焼きそば」との意気込みで提供してファンを増やしてきた。なお「日田焼きそば」は想夫恋の登録商標で、ご当地焼きそばとして呼ぶときは「日田やきそば」とひらがなになる。ちょっとややこしい。
日田街道沿いにある想夫恋の本店を訪れたのは昨年4月中旬。焼きそば専門店とは思えない駐車場の広さだ。さすが有名なだけある。店内も広い。平成4年に建て替えたという新店舗は明るく清潔感に溢れていて、ホールも厨房もスタッフが大勢居る。土曜日の11:30という開店直後の時間帯なのでまだ空いているが、これから混むのだろう。
カウンターに腰掛けてメニューを確認。焼きそば以外にラーメンや餃子、果てはデザート類も充実している。家族連れでもこれなら満足できそうだ。私が注文したのは大盛り焼そば(1050円)と生卵(53円)。眼の前が厨房なので調理の様子をじっくり観察してしまった。
まず麺を湯がいて鉄板にあけ、大きく広げて油を塗し、その状態で2分間放置。途中、縦横を90度まわし、裏の焦げ具合を確認してから小手で全体を持ち上げ裏表をひっくり返す。その状態で今度は1分放置。もう一度焦げ具合を確認して、麺は一旦脇にどけ、野菜を鉄板の真ん中に置く。そこへ脇にどけた麺を乗せ、ソース、塩コショウを掛けてから、大きな動作で麺を解しながら野菜と満遍なくまぜる。横で熱しておいたプレートに盛り付けて完成である。放置の時間が気になって、つい携帯のストップウォッチ機能で計ってしまった。
麺はやや太めでソースはちょい辛口。食べあきない味付けである。具はモヤシ、青ネギ、細く切った豚肉。食感を考えて麺とモヤシの太さを揃えるなど研究されつくした焼きそばである。箸でざっと混ぜると、生卵はすぐに固まった。熱々の鉄板でカリカリに焼かれた麺が香ばしくて実に美味しい。ソース焼きそばに1000円という価格は高い気もするが、十二分に満足できる味だった。
この焼きそばの調理方法を習得するのに最低三年は掛かるという。「拘りの焼きそば」と一言で言うのは簡単だが、レシピや調理手順を誰もが習得できる形に確立させることは至難の技だろう。想夫恋はそれを成し遂げてチェーン展開に成功した貴重な例だ。
この日の午後、移動のためにバイクで国道を走っていると道端の駐車場へと左折する対向車になんとなく目が行った。店名を確認すると想夫恋。うーん、やっぱり人気あるんだなあ。
店舗情報 | TEL:0973-24-3188 住所:大分県日田市若宮町416-1 営業時間:11:00~21:45 定休日:元旦 → ホームページ |
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主なメニュー | 焼そば 840円 大盛り焼そば 1050円 特製焼そば 1680円 想夫恋ランチ 1208円 生卵 53円 目玉焼き 105円 マヨ105円 納豆 105円 山芋 158円 スパイスカレー 315円 ラーメン 630円 ライス 157円 |
ディスカッション
コメント一覧
こちらのお店が関東にも一軒だけあるとの想夫恋のWebページで知り、本日横浜青葉台まで行ってきました。13:30に到着したところ8組待ち、ウェイティングリストに名前を記入した後30分ほどで入店できました。関東唯一のお店ということで貴重なのか人気のようです。テーブル3つと8〜10人席カウンターのみのようです。店内はファミレスのように綺麗で広々としており落ち着いて食事ができる雰囲気です。鉄板前のカウンター席にて調理を眺めながら待つこと8分ほど、残念ながら本店のような鉄板皿ではなくプラスチック皿での提供でしたが、焼きそば本体は所々カリカリに焼けた部分があり、もやしとの微妙なマッチングが絶妙で、どことなくアペタイトに似た感じ、個人的には好きな部類の焼きそばで大変満足でした。10月は昼のみとの掲示がありましたのでご注意ください。
みっくさん、コメントありがとうございます。
あぺたいとは想夫恋で修業されたので、やはり似てますね。
横浜青葉台のお店は未訪問なのですが、いつか行ってみたいです。