三國
福島県中通りの中核都市、郡山。東北道と磐越道が交わる要衝で、文字通り県の中心として栄えてきた。福島県庁を移転させようという話も取り沙汰されてきたそうな。
その郡山の国道4号線の下り車線沿いに三國というレストランがある。ステーキやハンバーグなどの洋食に混じって、何故かあんかけの五目焼きそばがあり、それが人気だという。
訪れたのは昨年の3月下旬の平日。駐車場は混んでいたが、ちょうど昼休みが終わる頃で、多くの客が帰り始める時間帯だった。小洒落た雰囲気の店舗は好印象。4人掛けのテーブルが5卓に、二人掛けが2卓。小上がりやカウンター席もあった。とりあえずテーブルのひとつに腰掛けてメニューを確認する。
「本日の日替りランチは白身魚のムニエルです」
ふむふむ、洋食はどれも本格的な気配を感じる。「五目焼きそばよ、君は居場所を間違えてるのではないかね?」と思ってしまうのだが、周りの客の半分ほどはその五目焼きそばを注文している様子だった。
「五目焼そば(920円)をください」
バターの香る厨房へ「焼きそば、ひとつー」と通している様も妙に可笑しい。そして待つこと数分。五目焼きそばとスープが運ばれてきた。
「お待たせしました、どちらも熱いのでご注意ください」
先客の品を見て覚悟していたが、直径40cm近い皿にまずはびびった。麺は中細の柔らかい中華麺で焦げもしっかりつけられている。広く平らに盛られており恐れていたほどの量では無かったが、それでも十二分なボリュームだ。具は白菜、人参、木耳、筍、インゲン豆、長ネギ、干し椎茸、そしてエビとイカ、ウズラの玉子が盛り付けられていた。餡は干し椎茸を戻した出汁をベースにしたやや甘めの醤油味。粘度は緩く、箸と一緒に出されたレンゲが活躍した。酢やカラシは卓上に無いが、言えば出してもらえるようだ。付け合せのスープは刻み葱と胡麻が浮いたコンソメ風味。
この日は暑い日で食べている間に汗だくになってしまった。食後はサービスのアイスコーヒーで一服。さっとお冷を継ぎ足してくれるなど、スタッフの細やかな気遣いも好印象。ランチで人気があるのも良くわかる。
福島県最大の都市圏といわれるが、どうにもぱっとしない郡山。クリームボックスや酪王カフェオレなんてご当地B級グルメもあるのだが、他にこれといった名物も思い浮かばない。何を食べようか困っちゃう、なんてときに、このお店・三國を利用されてはいかがでしょう?
店舗情報 | TEL:024-958-5303 住所:福島県郡山市日和田町字南原2-270 営業時間:11:30~14:00 17:00~21:00 定休日:月曜日(祝祭の場合は翌日) |
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主なメニュー | 五目焼そば 920円 |
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