喫茶 本陣
戦国の諸大名が東軍・西軍に別れて雌雄を決した地、関ケ原。岐阜と滋賀を隔てる鈴鹿山脈の東側。濃尾平野と近江盆地に挟まれ北西には伊吹山が聳え立つ、まさに天下分け目と呼ぶに相応しい土地だ。
この関ケ原に喫茶本陣という店がある。地元の観光サイトによると焼きそば定食が特におすすめとのこと。焼きそばなら分かるが、焼きそば定食というのは実に珍しい。好奇心がムクムク沸いた。行くしかない。
10月下旬、良く晴れた日曜の昼下がり。広い駐車場にバイクを停めて店内へ入ると、ちょうど団体さんがお会計しているところだった。ゆったり8人ほど座れる小上がりが3卓。ボックス席が4卓。入り口付近に二人掛けのテーブル3卓。団体さん以外には先客ひとりのみ。食後なのか、コーヒーを喫んで寛いでいた。団体さんを待ってるのも何なので手近な席に腰掛ける。会計を終えたおばちゃんが「あらまあ、気付かなくてごめんなさい」とお冷を出してくれた。
さて、メニュー。コーヒーやドリンク以外に、みそカツ・焼きそば・焼きうどんなど軽食類が何点か掲げられている。喫茶店なのでアルコール類は無い。みそカツもおすすめらしいが初志貫徹で焼きそば定食(800円)を注文。厨房から中華鍋かフライパンか、炒める音が聞こえてきた。しばらくして「お待たせしましたー」と配膳される。
盆には予想以上の品数が乗っていた。メインディッシュは勿論焼きそば。熱々の鉄板でジュウジュウ唸っている。小鉢は蒸し鶏のおろし和えと冷奴。そして白飯・味噌汁・お新香の三役揃い踏み。全く「軽」食ではない。サービス過剰ではなかろうか。
焼きそばは中太麺にあっさりめのソース味。具はキャベツと豚肉。そしてトッピングは紅生姜、花がつお、やや硬めの目玉焼き。シンプルで素直に美味しい焼きそばだ。正直、おかず力は低めだがその点は他の品々が補ってくれる。
モリモリ食べてお腹一杯。まったりしながら店内を見渡すと地元のお祭りのポスターが目に入った。なんだこのクォリティは……
「すみません、これ写真撮っていいですか?」
「どーぞどーぞ、遠慮なく」
聞けば関ケ原祭りのポスターとして地元に配られているらしい。2010年に原哲夫氏が描いた作品はプレミアもついてるそうな。ちなみに2013年は平野耕太氏。こういう町興しもあるのね。一番右手のポスターは東軍の武将のサイン入り。徳川家康とか本田忠勝とか井伊直政とか。貴重だ。
サービス満点の焼きそば定食ですっかり満腹。名古屋文化圏の喫茶店なのでモーニングも凄いらしい。機会があればそっちも食べてみたいなあ。食後は関ケ原古戦場にも寄り道してみたのでそちらの写真も載せておこう。
店舗情報 | TEL:0584-43-2212 住所:岐阜県不破郡関ケ原町関ケ原1994 営業時間:7:00~20:00 ※冬は8:00~18:00 (モーニング~11:00、ランチ11:00~14:00) 定休日:不定休 → ホームページ |
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主なメニュー | 焼きそば定食 700円 味噌カツ定食 700円 |
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