とり峰
大衆酒場の焼きそば特集。あと3軒、地方都市のお店を紹介して締めたいと思います。
2012年、3月下旬。丁度一年前か。福島県中通りの須賀川へ泊った夜、独り呑みに訪れたのがとり峰という焼き鳥屋。駅から伸びるメインストリートとR118の交差点という好立地で周りにはホテルも多い。
店には平日の19時過ぎに到着。須賀川の象徴、牡丹を模ったネオンが外壁を彩っている。このネオンは市内のあちこちで見かけた。店内はスペースごとに区切られていてかなり広そうだ。一人と告げると右手のカウンターに通された。
まずは生ビール中(550円)と焼鳥数本を注文。お通しは春雨と胡瓜の酢の物。呑んでるうちに隣に座っていた地元の常連さんと仲良くなった。
「いやー、この店を選んで正解! 須賀川で一番お勧め!」
この店は元々肉屋で、今の業態になってから27年だそうだ。カシラやシロなど豚のモツ系が多いのもそのためか。
焼鳥がやってくるタイミングでビールをお代わり。焼き鳥はとりねぎ(150円)、レバー(100円)、つくね(120円)、鳥皮(100円)。肉質・焼き加減とも文句なし。ちなみにネギマは豚でとりねぎが鶏らしい。
3.11から丁度一年経った頃だったが、常連さんの話によると中通りは復興特需とのこと。店へ来るまでに見かけたホテルも復興に携わる人たちで賑わっているようだ。とは言え、状況が状況だけに手放しで喜べもしないのだが。
続いてウーロンハイ(350円)と、その常連さん一押しのモツ煮(400円)を注文。モツはシロ主体で、豆腐や蒟蒻、根菜がたっぷり入った味噌仕立てだ。
「これは好みだけど、一味を掛けると美味いよ!」
言われた通りに食べる。勿論美味い。
そして締めに焼きそば(400円)を注文。
「ここの焼きそばは美味いよー! 奥さんが心を込めて炒めてくれるからね!」
隣の常連さんも二つ持ち帰りに注文し、他のテーブルでも続々注文が入っていた。なるほど、この店の名物なんだな。
出てきた品は大きな皿でボリュームたっぷり。中細でやや固めの蒸し麺だが、2玉くらい使っているのではなかろうか。具はキャベツにモヤシ、豚肉。小エビも入っていて風味を豊かにしている。トッピングは青海苔、紅生姜と白ゴマ。味付けはソースでやや油濃いめ。つまみにも締めにもなる塩梅の味付けだ。調理中に市販の粉末ソースがちらりと見えたが、奥さんの丁寧な炒め方がこの焼きそばをさらに美味しくしているのだろう。
2時間ほど滞在してお会計は3千円ちょっと。常連さんには名刺までいただいてしまった。良い店、良い人。須賀川は良い町だ。
店舗情報 | TEL:0248-75-4129 住所:福島県須賀川市本町2-3 営業時間:17:00~23:00 定休日:日曜日 |
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主なメニュー | 焼きそば 400円 とりねぎ 150円 つくね 120円 レバー 100円 鳥皮 100円 モツ煮 400円 生ビール中 550円 ウーロンハイ 350円 |
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