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Hang Zhou da Sonia

イタリアに焼きそばはあるのだろうか? あるとすれば、どんな品なのか? いつものごとく、訪問先の焼きそば事情を調べてみたら、独自進化した中華料理で特徴的な焼きそばがあることがわかった。それを食べに向かったのは、ローマ・テルミニ駅からもほど近い「Hang Zhou da Sonia」(ハンジョウ・ダ・ソニア)という店だ。

ローマ Hang Zhou da Sonia 外観

9月下旬、平日の夜に一人で訪問。宿からお店へ向かう地下鉄が電気系のトラブルで運休してたり、入店したけど違う店だったり(中国人が経営するイタリア料理店だった)、いろいろ大変だった。

ローマ Hang Zhou da Sonia メニュー表紙

入店したのは現地時間で午後8時くらい。客の入りは3割くらいで、テーブルの一つに案内された。ちなみにこの店の創業は1981年。浙江省出身の中国人移民が開業したそうで、ファサードやメニューの表紙には「杭州飯店」と漢字表記の屋号が載っている。

ローマ Hang Zhou da Sonia 内観

その後、1991年に渡伊した姪の周芬霞(Zhou Fenxia、通称ソニアさん)が、2001年に叔父から店を引き継いだ。店内はソニアさんと有名人との写真がたくさん飾られている。ローマでも人気の中華料理店だ。

ローマ Hang Zhou da Sonia メニューの一部

さて、目的の品は「Spaghetti alla Piastra」(スパゲッティ・アラ・ピアストラ)という焼きそばである。直訳すると「鉄板焼スパゲッティ」だ。正確には通常のお皿と鉄板が選べて、鉄板の方が少し高い。簡体字の「炒圆面」は「炒円麺」のこと。断面が円形の麺、スパゲッティを炒めた料理を指している。それをメインにビールと副菜を注文した。

生ビール(400ml) €4.50

まずは生ビールが運ばれてきた。ミディアムサイズ=400mlで€4.50。ジョッキには「Peroni Nastro Azzurro」のロゴが描かれているが、レシートには「Menabrea」と記載されていた。異なる銘柄なので、どちらだったのかはよくわからない。でも暑い日だったので、ウマければよし!

ローマ Hang Zhou da Sonia 点心メニュー

続いて運ばれてきたのはシュウマイ。メニューの漢字表記は「焼麦」で、イタリア語表記は「Ravioli di Gamberi al Vapore」(エビの蒸しラビオリ)だが、レシートには「SAOMAI VAPORE」(蒸しシャオマイ)と記されていた。4個で€6.00。

焼麦(Ravioli di Gamberi al Vapore) €6.00

シューマイは花びらを思わせる深いひだで包まれ、中心にはグリンピースがのっている。イタリアでもこのスタイルなんだな。

イタリアのシューマイもグリンピースがのっている

結構、厚めの硬い皮で、中身はぎっしり詰まっている。海老入りのはずだが、豚肉の味も強く感じる。なかなか食べ応えがあり、ビールのつまみにちょうどよい。

自家製の辣油と甘酢が添えられてきた

ちなみにシュウマイには付属の調味料として、「Salsa piccante」(サルサ・ピッカンテ/辣油)と「Salsa agrodolce」(サルサ・アグロドルチェ/甘酢)が添えられてきた。手前の赤酢は、最初ケチャップかと思ったのだが、味見したら全然違う味わいだった。そして辣油がめちゃくちゃ辛い。つけすぎには気をつけよう。

Acqua frizzante 500ml €1.50

焼きそばが出てくるまで思った以上に時間がかかり、シュウマイでビールを飲み終えてしまったので、「Acqua frizzante」(炭酸水)も追加注文。500mlで€1.50。注文から20分ほどでようやく焼きそばが運ばれてきた。

Spaghetti alla Piastra, Maiale e Verudure €8.50

こちらが「Spaghetti alla Piastra, Maiale e Verudure」(豚肉と野菜の鉄板焼きそば、€8.50)だ。使われているのは乾麺のスパゲッティ。アルデンテよりは少し柔らかい気がする。それをしっかり炒めた上で、熱々の鉄板で焼いている。通常の皿も選べて、そちらは€1安い。鉄板での提供は有料オプションという位置づけだ。

乾麺スパゲッティをあっさり醤油味で炒めた焼きそば

具はチャーシュー、青梗菜、細切りの人参、もやしなど。油は多めだが、醤油ベースのごくあっさりした味付けだ。万人受けしそうな焼きそばで、めっちゃウメ~ン! なかなかのボリュームだ。終盤には焦げたスパゲッティが顔を出した。

なぜか牛型のプレートが使われる

綺麗に食べ終えると、牛を象ったプレートが現れた。私が調べた限りだが、イタリアで現地化した中華料理店では、このような牛の形のプレートで焼きそばを提供する店が多い。発祥は明確ではないが、どうも私見では、イタリア人が普段食べているスパゲッティとの差別化、麺を焼き付けている点を視覚的に表現するため、このスタイルが生まれたように見受けられる。

焼きそばをシェアする人たちも

食べ終えた頃には客もだいぶ増えてきた。食事開始が基本的に遅いんだな。他のテーブルでも鉄板麺を頼んでた。一人は中国系で一人は現地人かな。イタリアでは一皿のパスタをシェアすることはないはずだが、彼らは焼きそばをシェアしていた。一つの皿を複数人で共有する姿に、中国の食文化を感じる。

フォーチュンクッキーはイタリア語

お会計は合計で€20.50。アメリカの中華料理店のようにフォーチュンクッキーをくれたけれど、中のおみくじは当然ながらイタリア語だった。なにがどうなってこういうスタイルに落ち着いたのか、いろいろと興味深い。ローマで食べる中華スパゲッティ。機会があったら、あなたもどうぞ。

店舗情報住所: V. Principe Eugenio, 82, 00185 Roma RM, Italy
営業時間: 12:00~14:30, 19:00~23:00(月曜は夜営業のみ)
定休日: 無休
→ ホームページ
主なメニューSpaghetti alla Piastra, Maiale e Verudure €8.50
Ravioli di Gamberi al Vapore €6.00
生ビール(400ml) €4.50
Acqua frizzante 500ml €1.50