元祖 鉄そば 緑家
東京では最近焼きそば専門店が増えていますが、実は名古屋周辺でもオリジナルな焼きそばを出す専門店が増えつつあります。今回の名古屋滞在中に、それらの店も集中して食べ歩いてみました。今週・来週はそんな焼きそば専門店をご紹介します。
まず一軒目にご紹介するのは昨年6月8日オープンしたばかりの焼きそば専門店、元祖鉄そば・緑家。中川区にある鉄板家GREEN ROOMという店の2号店らしい。「GREEN ROOM」で「緑家」ね。元祖と謳う「鉄そば」とは、果たしてどんな品なのだろう?
3月中旬、日曜の11時過ぎに訪問。場所は八田駅から徒歩数分。JRでも近鉄でも地下鉄でも来られて便利な場所だ。並木二交差点を右に折れると、すぐ看板が見えた。
オープンして一年も経っていないからか、店内はとても綺麗だ。カフェのような内装で、明るく清潔感に満ちている。客席はカウンター6席、テーブル2卓。奥にもくつろげそうなボックス席が2卓ある。早い時間帯で先客はなし。カウンターに着席。
メニューはもちろん焼きそば中心。バリエーションが複数あるが、やはりまずは屋号にもなっている元祖鉄そば(780円)を注文せねば。ランチタイムはライスサービスとのこと。普段は断るのだが、今回はあえてライスもお願いした。理由はあとでわかる。
熱した鉄板に野菜、麺を乗せ、味付けしながらコテで混ぜ炒め。しばらくして焼きそばの盛り付けられた丼、ご飯、スープ、冷奴。それと紅生姜の入ったタッパーを乗せたお盆が配膳された。
麺は中太の蒸し麺。あとでご主人に話をうかがったところ、生麺も考えたがあえて蒸し麺を使っているそうだ。モチっとしたコシのあるその蒸し麺と味付けされたミンチ、キャベツ、ニラが炒められている。トッピングは生卵、刻んだ味付け海苔、揚げ玉、小口切りのネギ。刻み紅生姜も加えてみた。
味付けはメニューにソースと書かれているが、ただのソースではない。諸々出汁をブレンドしていて複雑なあとを引く味わいだ。生卵や揚げ玉、海苔も混ぜこぜにして頬張ると、ガツンとくる味わいが楽しめる。港屋系のラー油和そばも脳裏を過ぎった。
そのパンチの効いた焼きそばがご飯にも合う。焼きそばなのにかなりオカズ力が高い。あっさりしたワカメスープや冷奴も付いた定食は、満足度の高いランチになるだろう。
そしてこの店が推奨する追い飯! 焼きそばをあらかた食べ終わると丼にはミンチがたっぷり残る。そこに残しておいたライスを投入するのだ。カウンターに詳しく案内されているが、このためにライスが必要となる。ガシガシ混ぜたセルフそば飯は、ある意味デザート。じっくり味わいながら平らげて、鉄そばの余韻を楽しんだ。
「焼きそばが好きで、ラーメンのような位置づけにしたくて始めた」とおっしゃるご主人。その言葉には深く共感してしまった。10枚綴りのお得な食券も常連さんに好評で、会社名で購入されているのもあった。まるで社員食堂ですね、と言ったら笑っていた。
それにしても、元祖鉄そば。味はもちろんだが、元祖というだけあって完全オリジナルなのが面白い。ご当地焼きそばならぬ、まさにご当店焼きそばだ。こういう個性的な焼きそばが地方でも増えつつあることを実感できた。東海地方の焼きそば好きなら必食ですよ。
店舗情報 | TEL: 052-412-2777 住所: 愛知県名古屋市中村区並木2-195 営業時間: 11:00~14:30 17:00〜23:00 定休日: 木曜 → ホームページ |
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主なメニュー | 元祖 鉄そば 780円 王道‼ ソース焼きそば 780円 旨辛そば 800円 塩台湾焼きそば 800円 牛すじ焼きそば 950円 |
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