青柳 (東京都新宿区)

一年ほど前、牛込神楽坂あたりの大久保通りを通りがかったときに、青柳という店を見つけた。早朝からやってる甘味処で、食事処も兼ねているらしい。創業年は不明だが、かなりの年季が入ってそう。

牛込神楽坂 甘味 食事 青柳

場所は大久保通り沿いで、牛込中央通りの交差点から少し早稲田寄り。店頭には食品サンプルの入ったガラスケースが置かれ、緑のフードには「甘味・食事 青柳」の文字。趣のあるファサードだ。

牛込神楽坂 青柳 店内の様子

店内にはテーブルが5卓。訪れたのは日曜のお昼時で先客はいなかったが、あとからぞろぞろと3組くらい入ってきて、テーブルはほぼ埋まってしまった。「ビール小といつもの」なんて注文もしてる。さすが、しっかり地元に根付いているらしい。

牛込神楽坂 青柳 麺類メニュー

メニューの片面にはラーメン・うどん・そばなどの麺類が並んでいる。裏面には御飯と味噌汁とおかず、そして甘味類。定食もあるし、甘味処というよりは食堂寄りっぽい。

牛込神楽坂 青柳 食事・甘味メニュー

ちなみにつけ焼きってのは、いわゆる磯辺焼きらしい。朝6時から営業しているということは、駅前の立ち食いそば的な利用のされかたが多いのかな。

ソース焼きそばとミニカレー

注文したのはソース焼きそば(550円)とミニカレー(360円)のセット。厨房から炒める音が聞こえてくる。やがてお盆とウスターソースの入った醤油刺しが運ばれてきた。

ソース焼きそば 550円

焼きそばは太めの蒸し麺を使っている。具は豚肉、モヤシ。天辺に青海苔と刻んだナルト。脇に紅生姜。ややオイリーで、あっさりしたソース味の味つけだ。

もちっとした太麺が特徴的

オーソドックスな焼きそばだが、もちっとした太麺が特徴的だ。刻んだナルトのトッピングは中野の四川東家静岡市の松竹と同様、それだけでノスタルジーを感じさせる。

ウスターソースを後掛け

そしてウスターソースを後掛けすると、味がさらにピシッと締まる。これもなかなか美味い。

終戦直後は砂糖が統制品だったため、ソースには人工甘味料が使われており、加熱すると苦味がでてしまう。それを避けるため、その時代の焼きそばはソース後掛けが一般的だった。時代は下ってもその名残を留める焼きそばが結構残っているものなのだ。

ミニカレー 360円

セットのミニカレーライスはマイルドな家庭的タイプだ。過不足のない、カレーらしいカレーで食べ飽きない。カレーソースを焼きそばに掛けてもなかなかいけた。

焼きそばとカレーを平らげたあと、クリームみつまめ(580円)を追加注文してみた。「あんみつ」じゃなくて「みつまめ」の方だ。

クリームみつまめ 580円

アカエンドウ、寒天、パイナップル、ミカン、アイスクリームにシロップ。見た目も涼やかだ。猛暑にはぴったりの締めとなった。

お会計は合計で1490円。ラーメンやそばも美味しそうだった。今度は早起きして出勤前の朝食にでも寄り道してみたいなあ。

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【雑誌掲載】シティリビング7.20号「女子のYAKISOBA」

オフィスで働く女性のための情報誌『シティリビング』の7.20号で「女子のYAKISOBA」という特集が組まれています。

シティリビング 7.20号

そこで紹介されているお店選びと最近の焼きそば事情について、協力させていただきました。

シティリビング 7.20号 2・3ページ目

先週の水・木曜に配布され、エリアも限られているようなので入手は難しいかも知れませんが、内容はWEBでも公開されています。良かったらお読みくださいませ~。

読者においしいプレゼントも! 今夏に食べたい・作りたい女子のYAKISOBA(焼きそば)

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和食居酒屋みつぼし (東京都中野区)

昨年末、野方に和食居酒屋みつぼしという飲み屋がオープンした。場所はヤッホーロード商店街で、2016年10月に閉店したみはる食堂の斜向かいの位置だ。みはる食堂がなくなって嘆いていた地元の呑兵衛にとっては、おあつらえ向きの店である。

野方 和食居酒屋みつぼし

みつぼしは開店早々に塩見なゆさんがSyupoでも紹介していた。1階は立ち飲みで2階にはテーブル席が並ぶ。私はほとんど1階での一人飲み。この日も常連さんに混じってワイワイ飲んだ。

生ビール 480円

まずは生ビール(480円)をグビッと一杯。瓶ビールはキリンとアサヒが用意されている。その他、日本酒に焼酎、ウイスキー、サワー。なんでもござれ。甘めのサワーが好きなら、みつぼしレモンサワーなんかがオススメ。

食べ物メニューの一部

メニューは海鮮系を中心にバラエティに富んだ品揃えだ。刺身、焼き物、揚げ物、炒め物。おでんも一年中やっているのが嬉しい。私はあまりやらないが、おでんの出汁で日本酒を割ることもできる。

お刺身3点盛り 750円

定番はお刺身3点盛り(750円)。この日は4種の魚介からブリ、アジ、タコを選択した。開店以来何度も来ているが、ここのブリがホントに旨くて唸ってしまう。刺身の下に敷いてあるのは大根ではなくワカメで、この一皿をつまみにかなり飲める。ビールからチューハイ(300円)へ移行。

ハムエッグ(5個) 450円

続いてハムエッグ(450円)。なんと玉子の量を1個から5個まで選べて同料金。普段は2個なのだが、この日は調子に乗って5個頼んでしまった。爆盛りで有名な居酒屋 花門のベーコンエッグ(MAX9個で400円)には及ばないが、圧巻の盛り付けだ。3個食べてもまだ2個残ってるとは。こいつで焼酎の水割りを2杯くらいもらったはず。

食事系メニュー

ハムエッグで腹が膨れてしまったが、締めに焼きそばもいただいた。手元のメニューにはソース焼きそば(450円)が載っているが、2階の黒板に書かれているピリ辛塩焼きそば(500円)を注文。席によって気付けないメニューもあるので通わねばならない。

ピリ辛塩焼きそば 500円

キャベツとモヤシ、蒸し麺を手早く炒め、塩と豆板醤で味つけした野菜たっぷりの焼きそばだ。「良心的な居酒屋の焼きそばは野菜がたっぷり」という持論に符合する品で、メニュー名の通りピリ辛で癖になる美味しさだ。ボリュームが予想より多かったので、同席した地元の飲み仲間にもシェアして食べ終えた。

豆板醤の辛さが癖になる

この日は思ったより長居をしてしまって、会計は4000円を超えた。普段は2000円以内で収まっている。紹介した以外にも気になるメニューばかりで、いつも目移りしてしまう。やきとん屋が多い野方には、貴重な店だ。今度は何を食べようかな。

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海員閣 (神奈川県横浜市)

8月8日、焼きそばの日まで、あと一ヶ月を切りましたねー。皆さんも焼きそば食べましょうね。


横浜中華街の香港路にある老舗の広東料理店、海員閣。「海員」とは船長を除く船員さんのこと。国際的な港町らしい屋号だ。公式サイトによると昭和11年(1936年)の創業という。

横浜中華街 海員閣

横浜中華街でも指折りの人気店で前々から訪問してみたかったのだが、代替わりに伴うリニューアルで昨年6月末で一旦閉店し、長期休業に入ってしまった。どうなることかと心配する声もあったが、今年5月29日に無事営業を再開した。

海員閣 営業再開のお知らせ

当面はランチタイムのみで客席も1階10席のみ試運転営業らしいが、とにかくめでたい。7月上旬の日曜、13時半頃にに訪問してみると、20人ほどの入店待ちができていた。リニュ―アル前と同様の人気ぶりだ。1人客ということで2組ほど飛ばして案内していただけたが、それでも20分近く待った。

海員閣 メニュー

1階は壁に面したカウンターが10席あり。唯一空いていた椅子へ案内されて着席。メニューはご飯類や麺類などに限定されている。その中から揚州炒麺(五目かたやきそば/850円)と焼売(シューマイ/500円)を注文。

厨房からゴォォォ……という音が聞こえてくる。こちらはコークス窯が有名だったが改装を期に廃止されたそうだ。それに代わる強い火力のガスレンジを使っているのだろう。

揚州炒麺と焼売

っと、7~8分で焼売が来た。焼きそばと一緒に食べようと手をつけずにおいたが、焼きそばが出てきたのはそれから30分後。すっかり冷えてしまったが、現在厨房は1人で廻してらっしゃるそうなので時間が掛かるのは仕方がない。

揚州炒麺(五目かたやきそば) 850円

揚州炒麺はパリパリの揚げ麺を使ったカタ焼きそばだ。麺の揚げ方によるものか、最後までパリパリだった。具は豚肉・イカ・エビ・ナルト・モヤシ・キャベツ・玉ねぎ・さやえんどう。味付けは淡白なスープがベース。割と甘めに味付けしてある。

揚げ麺は最後までパリパリ

以前、コラムで詳しく書いたが、戦前の支那料理店で焼きそばと言えば、この揚げ麺に餡を掛けたスタイルが標準だった。特に「揚州炒麺」という呼び名も往時を偲ばせる。「揚州」の意味については諸説あり、揚州商人の富貴にあやかって「豪華絢爛な」という形容を込めているという説もある。

揚州炒麺の餡は、アメリカ中華のチャプスイ(什碎)がルーツなのだが、この店には什碎飯(五目うまにごはん)や什碎麺(五目うまに麺)も置いてあるのが珍しい。具は豪華だが広東らしい淡白な味わいで、安心できる美味しさだ。

焼売(シューマイ) 500円

そしてお土産としても人気の焼売。「肉塊」という表現がしっくりくるボリューム感で食べ応えのあり。ちゃんとグリンピースが埋められているのが面白い。今回は卓上にあった酢と醤油とカラシでいただいたが、近代食文化研究会さんの調査によると、戦前は焼売にソースを掛けて食べることも多かったようだ。

肉の塊、食べ応え充分

しかも、かた焼きそばにウスターソースを掛けるレシピも見つかったというから面白い。現代でも長崎皿うどんでは同様の食べ方をするし、松阪の不二屋でもウスターソースが定番だ。お好み焼きからソース焼きそばが派生する前に、中華料理店で焼きそばとソースの出会いがあったというのはとても興味深い。

そんな感じで支那料理の揚州炒麺からソース焼きそばの誕生に想いを馳せつつ完食。この日のお会計は1350円。「お待たせしてしまって、すみません」という言葉に恐縮してしまう。現在はランチのみの営業だけど、いつかディナーでしか味わえない名物の一品料理も食べてみたいなー。

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隆意小吃店 (東京都杉並区)

とある週末、高円寺でランチを食べようと南口をウロウロしてたら線路沿いに気になる看板を見つけた。

高円寺 隆意小吃店 店頭メニュー

羊肉の串焼きや麻辣烫(マーラータン)などの品揃えからすると、中国の東北料理店らしい。焼きそばもある。

高円寺 隆意小吃店

店の名前は隆意小吃店(ロンイーシャオチーディエン)。新大久保や池袋西口の周辺だとそんなに珍しくも無いのだが、高円寺にまでこういう店が現れたとは。

高円寺 隆意小吃店 店内の様子

狭い階段で2階へ登り、店内へ。奥に長い造りで厨房に面したカウンターが7~8席。一番奥の窓際には4人掛けのテーブルも一つある。カウンターの頭上にもメニューが幾つか貼られていた。

高円寺 隆意小吃店 日本語メニュー

手元のメニューは表面が日本語で写真付き、裏面が中国語で書かれている。初めて訪問した日は店頭の看板にあった羊汤包子(ヤンタンパオズ・600円)を注文した。

羊汤包子(ヤンタンパオズ) 600円

「羊汤」はラム肉スープのこと。あっさり出汁で豆腐とラム肉を煮込み、香菜を浮かべたシンプルな品。滋味あふれる味わいだ。

手頃なサイズの肉まん 3個

「包子」は肉入りの饅頭。手頃なサイズ3個を蒸篭で温めなおしてくれた。芯の方はまだちょっと冷えていたが、ホカホカで美味しい。千切ったのをスープに浸して食べても美味い。

そして2週間後くらいに再訪。今度は焼きそば(500円)と焼き魚(380円)、生ビールを注文。

高円寺 隆意小吃店 中国語メニュー

焼きそばは中国語メニューで「炒方便面(チャオファンビェンミェン)」と表記されていた。「方便面」とはインスタントラーメンのことで、袋麺で使われるタイプの麺を使った焼きそばなのだ。

焼きそば(炒方便面) 500円

こちらでは茹で上げたインスタント麺を水で締めてから、具と炒めていた。中国ではインスタント麺は「意麺」とも呼ばれ、通常の麺と同様に使われる。特に香港では日本の出前一丁が人気で、通常のインスタント麺より高くなる場合もある。

野菜と玉子のシンプルな焼きそば

使われている具は具は玉子、モヤシ、青菜、玉葱、人参。味付けは中華醤油がベースで、ちょっとだけスパイシー。ゴマ油が香る乙な味の焼きそばだ。特に玉子が全体の味わいをベースアップしている。シンプルだが美味い。ビールにもあう。

焼き魚(烤鱼) 380円

焼き魚は中国語で「烤鱼(カォユィ)」。カワハギっぽい白身魚を串焼きにしている。味付けはタレを塗って、ゴマとクミンシードを塗してある。スパイシーだが白身魚の淡白な風味を殺さない程度の控えめな味付けだ。小骨が多めだがこれも美味しかった。

ネットで調べたところ、お店の方は黒竜江省の出身で、昨年2017年の9月ごろにオープンしたらしい。店員の女性は日本語が喋れないようだが、調理担当の男性は日本語も達者だ。エスニック料理が充実している高円寺に、東北料理店が増えたのはとても嬉しい。また夜にでも訪れて、他のメニューも試してみたいなー。

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鉄板家シュウ (東京都渋谷区)

渋谷の並木橋で営業している真打みかさ・渋谷店が、2月末に「鉄板家シュウ」へと屋号を変えた。自由が丘店も同様で、そちらは昨年8月に先んじて変更されている。

並木橋 鉄板家シュウ 渋谷店

これまで通り、自家製麺を使った焼きそばを提供するとともに、ディナータイムは鉄板焼系のメニューも加わったのが主な変更点だ。いろいろツマミに飲んで、締めに焼きそばという楽しみ方ができるようになった。

屋号変更の経緯

鉄板家シュウを最近訪れたのは先週の木曜日。店頭に券売機があるけど、飲む際は口頭での注文もOK。

厚切り牛上タン 1,400円

この日は生ビールと厚切り牛上タン(1,400円)をいただいた。柔らかく分厚い牛タンをワサビと塩でいただく。シンプルに美味い。

いいだこ焼き 600円

店主が韓国出身なので韓国系のおつまみも多い。日本ではあまり見かけない、いいだこ焼き(600円)なんて品もある。ピリ辛でコクがある。玉ねぎとの相性ばっちり。

ハラミ 1,000円

以前いただいたハラミ(1,000円)も絶妙な焼き加減で美味しかった。自由が丘の方は常連さんもついていて人気らしいが、渋谷も飲み屋としての使い勝手も良さそうだ。

鉄板家シュウ メニュー

焼きそばは前と変わらずソース味と塩味があり、中盛・大盛の値段も同じ。この日の締めは塩焼きそばの中盛(750円)に、スライスチーズ(100円)をトッピングしてもらった。

塩焼きそば(中盛750円)+スライスチーズ(100円)

その場で茹で上げた自家製麺のモチモチ食感は相変わらず。モヤシやネギのシャキシャキした歯応えに、トローッと溶けたチーズと卓上に置いてある辛味の唐辛子が風味を増す。

溶けたチーズが風味を増す

以前いただいたソース焼きそばも変わらぬ美味しさだった。ここで私からのお願いが一つ。「神保町・みかさ」と「高田馬場・真打みかさ」と渋谷のここは同一視や混同をされがちだ。しかし実際の焼きそばはだいぶ異なる。どこか一ヶ所を食べただけで、みかさ(あるいは真打みかさ)の焼きそば全体を評すべきではない。できれば食べ比べて欲しい。

ソース焼きそばも変わらぬ美味しさ

この日はビールをガンガンお代わりして、お会計は5千円ほど。すぐ近所にある鉄板やきそば酒場・しぶやきや、宇田川町のホルモン千葉など、焼きそばを楽しめる飲み屋が渋谷に増えてきた。未訪問だが、ぼっかけ焼きそばを味わえる「3・6・5酒場」という大箱もできた。ほんの2年前に「渋谷のラジオ」へ出演した際に、渋谷駅周辺の焼きそば店が全く無くて困った頃とは隔世の感がある。どの店もこの地で長く愛される店になって欲しいなあ。

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トーキョービーフン (東京都中央区)

今年の3月16日、銀座にビーフン専門店がオープンした。屋号はトーキョービーフンで、虎杖(いたどり)という飲食グループが母体。知ったきっかけはフォーリンデブはっしーさんのこのツイートだ。どんなお店なのか、確かめに行ってみた。

東急プラザ銀座店B2 トーキョービーフン

訪問したのは6月上旬の平日夜、19時半頃。東急プラザ銀座店の地下2階へエスカレーターで降りると、目の前にその店があった。客席は正面のカウンターが5席と壁際に2席ほど。先客1人。

看板には「ビーフン専門店」の文字

ご存知の通り、ビーフンは小麦粉ではなく米粉を使ったライスヌードルの一種だ。こちらでは国産米100%の米粉を使っていて、もちろんグルテンフリー。ビーフンを看板メニューに掲げる店というと新橋のビーフン東神戸のYunYunを思い出すが、専門店は実に珍しい。

トーキョービーフン メニュー

台湾や厦門、香港などが本場とされるビーフンだが、こちらのトーキョービーフンでは創作系のメニューを提供している。パクチーに担々、しらすに鯖オリーブオイル煮。種類が多くて目移りしてしまう。スムージーも飲んでみたい。

バターしょうゆが香ばしい炙りうにビーフン 1500円

注文したのは「バターしょうゆが香ばしい炙りうにビーフン(1500円)」。それと生ビール(アサヒ琥珀の時間/650円)だ。ビーフンには大山鶏のスープがセットになっている。さらに炙りうにビーフンは柚子の皮を削って掛けてくれた。爽やかな香りが食欲をそそる。

うにと野菜がたっぷり

ビーフンはちょっと太めだが湖南省の米線よりは細い。モチモチしたビーフン独特の食感だ。具はビーフンと別に調理されている。豚肉、桜えび、ズッキーニ、金針菜、インゲン、キクラゲ、山クラゲ、ピーナッツスプラウト、人参、ピーマン、赤パプリカを炒めた上にウニをトッピングして炙ってある。

ビーフンはちょっと太めでモチモチ

ガストーチで炙ったウニは期待以上の量で、文句なしの主役だ。母体の虎杖(いたどり)は築地場外でウニ専門店まで出している。それ以外の系列店にも、ウニを乗せた鯛ラーメンウニつけ蕎麦など、ウニを使った看板メニューが目立つ。グループとして、ウニに自信があるのだろう。この店にも単品メニューに炙りウニ(680円)があるので、それをツマミに飲むのも良さそうだ。

珍しい野菜も使われてます

味付けはメニューの通りバターしょうゆ。さらにカリッと焼いた薄切り豚肉と桜エビが風味と食感を添え、主役のウニを下から支えている。そこに加わるたっぷりの野菜。金針菜やピーナッツスプラウトなど、食材の選び方にも相当な拘りを感じる。ウニ抜きでも驚きに満ちた一皿だ。

スープでつけ麺風に食べても美味い

スープは滋味に富む味わいだ。「つけ麺のように食べても美味しいですよ」と勧められるままに試してみる。なるほど旨い。これまで何度かつけ麺風の焼きそばは食べてきたが、麺の味付けがあっさりしている方が合うことが多い。こういう遊び心も楽しい。

ビールと合わせてお会計は2150円。グルテンフリーで野菜たっぷり。女性を意識してそうなビーフンだが、食べ応えもあって美味しかった。他の具も食べに来なきゃだな。

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宝来軒 (山梨県大月市)

5月下旬の週末、山梨県南部にキャンプツーリングに出掛けた。帰りに寄ったのが大月にある宝来軒という大衆中華店。塩見なゆさんのSyupoの記事によると、ここにちょっと変わった焼きそばがあるらしい。

大月市 宝来軒

訪れたのは良く晴れた日曜日の昼下がり。大月駅の南にある商店街から路地を入ると、趣のある看板と出前用のカブが出迎えてくれた。

宝来軒 店内の様子

店内に足を踏み入れると、古びた冷蔵庫が目に飛び込んできた。時間が培った存在感。客席は店内テーブルが2卓と座敷席が幾つか設えられていた。常連らしき先客グループは既にビールを何本か空けている。正しい日曜の午後の姿だ。

宝来軒 メニュー1

テーブルに着席にし、お冷を片手にメニューを確認。ラーメンやご飯ものが並んでいる。「芋揚げラーメン」や「馬刺(時価)」なんて品が気になる。

宝来軒 メニュー2

一品料理に「もつ煮」もある。山梨県は馬のモツ煮を出している店も多いが、こちらは馬ではなく豚だそうだ。ここ大月や都留のある郡内地方は、甲府盆地と気候や食文化が少し異なっているが、そのせいだろうか。

こがね焼きそばとスープ

注文したのはこがね焼きそば(800円)と餃子(500円)。10分ほどで焼きそばと付け合せのスープが、さらに5分ほど経って餃子が運ばれてきた。

こがね焼きそば 800円

こがね焼きそばは中細麺をカリカリに焼き、周りを玉子で固めてある。麺の中には具材たっぷりの中華餡。あの梅蘭の両面焼きそば的な品なのだ。

麺にはしっかり焼き目が

麺にはしっかり焼き目が付いていて香ばしい。餡の具はキャベツ、人参、モヤシ、キクラゲ、タケノコ。天辺だけでなく、中にも紅生姜が入っていた。

麺はかなり酸味が効いてる

餡の味付けはかなり酸味が効いてる。紅生姜か、キュウリの漬物か、それともザーサイか、漬物汁のような酸味だ。油っこくて思った以上にこってりしているが、その酸味で幾分か爽やかな味わいに。玉子もたっぷり使われているため、食べ応えがある。

餃子 500円

餃子は焼き面が素晴らしい。モチモチの皮とパリッとした焼き目。ニンニクが香るパンチの効いた餡で、こちらも食べ応えあり。Syupoによると、注文が入ったら皮を広げるところから始めるそうだ。本格派~。

地元密着型の食事処

お腹も膨れて、お会計は1300円。自分の嗜好にピッタリの地元密着型の食事処だった。東京から微妙な距離だけど、またツーリングの帰りにでも寄らせてもらおうっと。

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Shaka Noodle Shack (アメリカ - カンザスシティ)

長かったアメリカ東海岸の焼きそばレポートも今回が最後です。はー、長かった。楽しんでいただけましたでしょうか?


グァテマラのチャオミン・トスターダに、フォールリバーのチョウメン・サンドイッチ。世界には思いもよらないスタイルの焼きそばパンがある。カンザスシティで見つけたローメン(Lo Mein)・ブリトーも、かなり変わった品だった。

Kansas Cityの場所

今回のアメリカ旅行では、ニューヨーク・ボストンのあと、カンザスシティへ寄った。北アメリカのど真ん中。ミズーリ州の州都とはいえ、ニューヨークやロザンゼルスに比べると小さな街だ。目的はBABYMETALのライブで、滞在も2泊のみ。短期間だったが名物のカンザス式BBQを食べたりして楽しんだ。

せっかく訪れるのだからと、カンザスシティの焼きそばについても調べてみた。変わり種はあまり期待していなかったが、なんと焼きそば入りのブリトーを売ってる店が見つかった。店の名前はShaka Noodle Shack。場所は市街地中心部から離れた北の郊外、North Kansas Cityだ。3ドルの一日乗り放題券(Day Pass)で路線バスを乗り継いで訪問してみた。

Kansas City の路線バス

滞在しているホテルから1時間ほどでNorth Kansas Cityへ到着。店から最寄りのバス停で降車した。しかし何だか様子がおかしい。なんと、ほんの2ブロック先で火災だ!

目的地の近所で火事でした

消防車が次々とやってきて消火活動を行っている。その様子を心配そうに眺める地元住民。大変な事態だが、時間も限られている。他のブロックへの延焼は無さそうなのを見届けてランチへ向かった。まさかこの火事が後で影響しようとは……

Shaka Noodle Shack, North Kansas City, MO

Shaka Noodle ShackはNorth Kansas Cityのアーマー・ロード(Armour Rd)沿いに店を構えている。屋号にShaka(釈迦)と付けているだけあって、東洋趣味がコンセプトらしい。 FBの指摘で知ったのだが、屋号の「Shaka」は「釈迦」の意ではなく、ハワイで普及しているハンドサインのことらしい。

Shaka Noodle Shack 店内の様子

内装も黒澤明にゴジラ、ブルースリーなどの映画ポスターや、日本を中心としたアジア圏のグッズが飾られている。センスもあり格好いい。こういうのがめっちゃ好きなんだろうなあ。

Shaka Noodle Shack メニュー

メニューには麺料理やサンドイッチなどが並ぶ。Thai Kick Noodles w/ Meatballs や Bollywood Udon、Hot Dog Musubiなどユニークな名前かつ、エスニック・テイストの品が並んでいる。

Lo Mein Burrito メニュー詳細

その中の一つが目的のローメンブリトー(Lo Mein Burrito $7.99)だ。具(Meats)とソース(Sauces)を選べ、具は豚肉(Pork)、ソースはピーナッツソース(Pinuts Sauce)を指定。ドリンク($1.55)と併せて、税込みで合計$10.25。

「名前は?」
「Sony」

海外のテイクアウト中心の店では、出来上がったら呼ぶために名前を訊かれることが多い。以前はちゃんとした本名を伝えていたが、聞きなれない日本名だと全く通じず、余計なやり取りが発生する。なのでこういうときは「Sony」とか「Toyota」とか、日本を連想する大企業の名前などを使うようにしている。

空っぽの容器を渡され、ドリンクバーではダイエットペプシを汲み、席で待つ。500mlくらい入りそう。しばらくして「Sony!」と呼ばれた。

アルミホイルの包みを渡された

受け取りカウンターへ行くと、アルミホイルの包みを渡された。予想以上にずっしりと重い。サイズも重さも、500gの乾麺パスタの包みと同程度だろうか。ホイルを開くと薄いパンの包みが露わになった。

薄いパンで包んだブリトー

ブリトー(Burrito)は小麦粉を使ったトルティーヤのこと。そのトルティーヤ=薄いパンに色んな具を包んだ料理だ。日本のコンビニでも販売しているが、本来はこのサイズ。だいたい2.5倍くらいの太さがある。

Lo Mein Burrito $7.99

ナイフで2つに切り分けて断面とご対面。中にはローメンなどの具がみっしり詰まっている。このブログでも何度か紹介したが、アメリカのローメン(Lo Mein)は一般的に混ぜ炒めた焼きそばを指す。ってことは、これも焼きそばパンの一種なわけだ。

中には混ぜ炒め焼きそば=ローメンが

麺はうどんのような、やや平打の柔らかい麺を使っていた。具は人参、セロリ、茹で卵のスライス、豚ひき肉など。斜めに切ればもっと分かりやすかったな。次から気を付けよう。

ピーナッツソースほか、エスニックな風味

味は普通に美味しい。ベースの味付けはややスパイシー。ピーナッツソースはインドネシアのサテアヤムなんかに使われるやつか。芝麻醤にも似た風味で香ばしい。ただ一口でかぶりつけない太さなので食べるのに難儀する。

2分の1を食べた段階で、かなりお腹一杯。残り半分は食べるペースも落ちてきた。この薄いパン自体もかなり食べ応えがある。巻く前の状態はお店がFBにアップしていたこの写真が分かりやすい。

最後に残る端っこは具がなくなってほぼパンだけ。ちょっとつらかったが、どうにか完食。空腹から一気に満腹に至るボリューム満点の焼きそばパンだった。他のメニューも試してみたいが、もちろんそんな余裕はない。

店を出ても火事はまだ鎮火していなかった。火災に伴う交通規制で路線バスが本来のルートからズレてしまい、捕まえるのに一苦労。2本乗りそこねて、予定より1時間帰りが遅くなった。

今回の11泊12日間のアメリカ旅で食べた焼きそば系料理は15品。ようやく記事も書き終えた。今回も世界の広さと焼きそばの可能性を感じる旅だった。次はブラジルへ行きたいな……

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Sarku Japan, Corner Mall (アメリカ - ボストン)

Sarku Japanは、TeriyakiやSushiなどを提供しているアメリカの日本料理チェーンだ。公式サイトでは「米国で最も成功した最大の日本ファストフードチェーン」を謳い、――たぶん経営に日本人は関わっていないだろうけど――日本の食文化について語っている。本社はカナダにあるが、こちらの記事によると設立は1987年のボストンらしい。

The Corner Mall, Downtown, Boston, MA

ボストン滞在中に調べてみたら、市街中心部にあるThe Corner Mallのフードコートに、そのSarku Japanの店舗があると分かった。Yelpでの評判はあまり芳しくないけど、ロンドンのWagamamaと同様、どんな日本食なのかはチェックしておきたい。あまり気乗りはしないが、ボストン最後の夕方に行ってみた。

The Corner Mall Food Court

目的のフードコートは地下鉄のDowntown Crossing駅のすぐ近くにあった。閉店時間が18時半と早いのだが、日曜ということもあり、家族連れでかなり混んでいる。海外のフードコートは、現地の生活を目の当たりにできて面白い。

Sarku Japan, The Corner Mall

フードコートにはSubwayやDunkin’ Donutsなどおなじみのチェーンが出店している。それに混じってSarku Japanは奥まった一角にあった。今さらだが、”Sarku” の読み方が分からない。「サーク」で良いのかな? どんな意味だろ? 日本語って難しいね。

Sarku Japan メニュー

Teriyakiの中でもChickenが代表メニューで、基本はご飯に乗せられて提供される。50セント払うと、ご飯の代わりに炒めた麺(Soba Noodle)も指定できる。そう、つまりそれは焼きそばだ。

この日注文した品々

寿司や揚げ餃子とセットになったBENTO BOXを注文するつもりで来たが、残念ながらこの店舗ではやってなさそうだ。Chicken Teriyaki($6.99)をWith Noodles($0.50)で。あとSmallサイズのコーラ($1.69)を注文。サイドオーダーだろうか、「野菜は要るか?」と訊かれたので「No, thanks」と答える。

調理は鉄板で

調理人は中国系っぽく、他の店員も日系人は皆無。注文を受けると、右側の鉄板で麺とテリヤキがそれぞれ調理される。写真はスクレイパーで鉄板を掃除してるとこだが、調理器具はターナーと呼ばれる縦長のフライ返しを使っていた。中華鍋ではないし、お好み焼用のヘラでもない。

なぜ容器につまようじを刺すのか

焼きあがったら発泡スチロールの容器に麺とテリヤキを盛り付けて出来上がり。それにしても、なぜ容器につまようじを刺すのか。しかも2ヶ所。謎だがそれは見なかったことにして、手近なテーブルに移動していただきます。

テリヤキチキン焼きそばとコーラ

容器は弁当用に作られたもので仕切りもあるが、それを全く無視してドサッと盛り付けられている。使われている食材は麺と鶏肉のみという、めちゃくちゃ偏った構成だ。さっき「野菜は要る?」と訊かれたのは、どうやらサイドメニューではなく無料トッピングだったらしい。

Teriyaki Chicken w/ Soba Noodles

「あのときYESと答えておけば良かった」

そう思ったが、この投稿を見る限りだと仮に野菜をお願いしても大した違いは無かった。前回紹介したhoneygrowとは好対照だ。『フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人』という本があるが、食が両極化しているのは日本だけでは無さそうだ。

鶏肉が期待より美味しい

まずは鶏肉をひとくち。あ、思ったより美味しい。甘辛のテリヤキ味で、味わいに深みは足りないが、焦げた部分のクリスピーな焼き加減なんかは期待以上だ。なかなか、やるじゃん、Sarku Japan。

麺は正直美味しくない

続いて麺をひとくち。あ、美味しくない。中太の玉子麺で麺自体は悪くないが、下味も何もなく、ただ油で炒めてあるだけだ。炒め方も特に工夫は感じられない。他の食材を同じ鉄板で焼いたあとの掃除が甘いのか、微妙な生臭ささえ感じる。

ただ不味いというほどではない

麺にせめて塩・コショウくらいは振って、油ももう少し控えればもっと美味しくなるだろう。ただ、トータルでいうと不味いというほどではない。Wasabiには及ばないが、Wagamamaよりは全然ましだ。予想通り量が多く、途中で食べ飽きはしたが問題なく完食。

食べ飽きはしたが完食

日本語が通じそうな店員は一人もいないし、こんな料理を日本で見たこともないけれど、味とボリュームという点ではアメリカで受けるのも納得できる。

Wagamamaもそうだが、たとえ日本と無関係で自分の口に合わなくても、海外で成功した日本食チェーンには見習うべき点が多い。特に海外への展開やインバウンドには不可欠だと思う。寄ってみた甲斐はあった。他人にオススメはしないけど(笑)

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