風間とんとんラーメン (山形県山形市)

「この辺でどこかオススメの焼きそばって、あります?」

人と会話していて焼きそばの話題になったときの定番の質問だ。山形市七日町の夜、外観に惹かれて入った花小路の「最上川」という飲み屋さんでも、いつも通りその問いを女将さんにぶつけてみた。

「うーん、焼きそばねえ……」

厨房で名物の「もも焼き」の火加減をみながら、隣に立つ娘さんと考えてくれる。

「そういえば、こないだ食べたとんとんラーメンのあれ」
「ああ、あれ変わってて美味しかったわね!」

山形市 風間 とんとんラーメン

訊けば山形市の風間という地域にある店らしい。ホテルに戻って調べたところ、もともとは山形市街の山大前通りで営業していたラーメン店で、10年ちょっと前に風間へ移転したとか。その翌日、日曜のお昼時に風間とんとんラーメンを早速訪れてみた。

風間とんとんラーメン 店内の様子

内装は何故かエキゾチックな造りで、BGMにはハワイアンミュージックが流れている。ウクレレにラーメン。うーん、新しい。客席はカウンターもあり、そちらに着席。テーブルは卓ごとに絶妙に仕切られていて、家族連れも心置きなく食事できるようになっている。

風間とんとんラーメン メニュー

さてメニュー。県南・置賜地方の南陽市に「赤湯」という地域があり、独特な「からみそラーメン」が同地の名物として知られている。このとんとんラーメンも赤湯スタイルのからみそラーメンを看板料理にしている。しかし目的は焼きそばだ。

「ご注文はお決まりですか?」
「青唐塩焼きそば(730円)をお願いします」

青唐塩焼きそば 730円

そう、冒頭の最上川で薦められたのは、ノーマルの焼きそばではなく青唐塩焼きそば。同品を紹介するページにはこんな謳い文句が書かれていた。

お馴染みになった青唐塩ラーメンのやきそば版が登場!
地元高瀬産の青唐辛子のさわやかな辛さがやみつき♪

厨房の様子は見えないが、中華鍋で炒める音が聞こえ、注文から10分ほどで配膳された。スープも付いてくるのが嬉しい。

エスニック風の塩焼きそば

麺はモチモチの太麺を使用。炒めた麺に挽肉とエビがトッピングされている。周りをパプリカで彩り、縁には水菜を散らしてある。エスニック風のカラフルな盛り付けで、目を楽しませてくれる。

青唐辛子の微塵切りと麺を炒めてあります

味付けのベースは塩味。麺には焼き目はないが、良く見ると緑色の極小片が付いている。それが微塵切りの青唐辛子で、予想以上の峻烈な辛さを放っている。これがメニューに書かれていた「地元高瀬産の青唐辛子」か。なるほど、青唐塩焼きそばというメニュー名そのままだ。

ガパオ風の挽肉をよく混ぜて

トッピングの挽肉はタイ料理のガパオ風に味付けされていて、麺とよく混ぜて食べると焼きそばが一層美味しくなる。一番上に乗っているエビはほぼ生。これはボイルして火を通した方が個人的に好みだな。水菜のシャキシャキした歯応えも爽やかで良い。辛い物好きにぜひ食べて欲しい焼きそばだ。

スープも美味い、ラーメン食べたい

スープもコクがあって期待以上に美味い。焼きそばのアグレッシブな辛さを上手にやわらげてくれ、最後まで堪能できた。米沢の桂町さっぽろもそうだったけど、地元の方の推薦に従うと思わぬ掘り出し物に出会えるものだ。たまにハズレもあるんだけど。

会計は税込みで788円。お腹に余裕があれば例のからみそラーメンも食べるのだが、それは次回に取っておこう。それにしてもさすが麺の国、山形。未知の焼きそばが、まだまだありそうだなあ。またいつか来なきゃ。

風間とんとんラーメン

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【テレビ出演】12/11 日テレ『news every』

テレビ出演のお知らせです! が、実は過去形です。

先週の月曜日、12月11日に日本テレビで放送された「news every」の『密着!食べ歩きの極め人』という特集に出演しました。ニュース番組のため宣伝不可、事前告知もNGでして今頃になってのお知らせです。別の日に放送された系列局もあるようで、そちらをご覧になった方もいるかも知れません。

その『密着!食べ歩きの極め人』で放送された内容が、本日から日本テレビの公式サイトで公開されております。見逃した方でご興味のある方はご覧くださいませ。

every.特集『密着!食べ歩きの極め人

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焼きそば専門店 アンジュ (山形県天童市)

山形市街で一泊してその翌日、また天童市へと戻ってきた。目的は焼きそば専門店アンジュという店だ。2009年11月に開業というから、今年で8年目になる。前々から来てみたかったのが、ようやく来れた。

天童市 焼きそば専門店 アンジュ

訪れたのは11月中旬の日曜日、開店直後の昼前11時半ごろ。JR天童駅からわずか300~400mほどの距離なのだが、周りは完全に住宅街の趣だ。店舗の前が駐車場になっていて1台分が空いていたが、あとから来た2人連れのお客さんで、そこもすぐに埋まった。

焼きそば専門店 アンジュ 店内の様子

店舗は奥に細長い。入って右側が厨房で、それに面したカウンターと、2人掛けのテーブルが2卓。突き当りが広めのスペースになっていて、4人掛けのテーブルが3卓置かれていた。まだ空いていたのでそちらのテーブルに着席。

焼きそば専門店 アンジュ メニュー

専門店なので、メニューはもちろん焼きそばばかり。ソースに始まり、豚肉キムチ・ナポリタン・カルボナーラ風からあんかけまで、バリエーション多数でまるしょうを想起させる。

つい目移りしてしまうが、やはりまずは定番にしておこう。一番人気と書かれた昭和のソース焼きそば(650円)を注文した。厨房から離れているので調理の様子は見えないが、音からすると鉄板でも中華鍋でもなく、フライパンを使っているようだ。

昭和のソース焼きそば 650円

「お待たせしました」と注文から7~8分で配膳された。麺は中太の蒸し麺を使用。具はキャベツと豚肉スライス。目玉焼きトッピングに、ソースをあしらってある。「良かったらどうぞ」と渡された紅生姜を脇に添え、卓上に置かれた青海苔も適量掛けてみた。

横から見るとボリューム感が分かる

俯瞰写真で見ると目玉焼きが乗った普通のソース焼きそばだが、ボリュームはかなりのもの。並盛でも麺を1.5玉使っているらしい。横からのアングルだと、その重量感が伝わるだろうか。

中太の蒸し麺に甘目のソース

味付けはやや甘めのソースで、しっとりした仕上がり具合。麺はモチっとした食感でしなやかさもあり。キャベツと豚肉は、麺とは別に焼いているようだ。キャベツは大きめにカットされ、よく火が通っていて甘い。豚肉も大ぶりで食べ応えがある。

豚肉スライスは食べ応えあり

目玉焼きの黄身を割って絡めるとコクが加わって、さらに美味しさアップ。ソース後掛けではないが、麺や味付けには横手やきそばっぽさも感じる。「昭和の」と名付けただけあって、王道を行くオーソドックスな味わいの、美味しいソース焼きそばだった。

目玉焼きを絡めても美味しい

お会計の際に店主ご夫妻と軽くご挨拶させていただいた。公式サイトにも紹介されているが、いろいろな業態の飲食店に関わって、この焼きそば専門店に落ち着いたそうだ。隣の人が頼んでいた鉄板豚ソースも美味しそうだったし、他の味もいろいろ試したくなる。

広野屋都屋に加え、こういう一風変わった専門店があるところに、天童の焼きそば文化の広がりを感じる。ちなみに天童市にはもう一軒、「とうえもん」という焼きそば専門店がある。この後に寄ってみたが、残念ながらたまたま臨時休業に当たってしまった。いつの日か、そちらも再訪したい。

アンジュ

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都屋 (山形県天童市)

6年ほど前に、天童の広野屋という食事処を紹介したことがある。売り物は焼きそばと煮込みだけという、かなり個性的な店だった。そして実は天童にはもう一軒、広野屋と同じく、焼きそばと煮込みが人気の店がある。それが今回の目的地、都屋だ。果たして焼きそば自体の内容も似たタイプなのか。興味が湧いて確かめに行ってみた。

天童市 お食事処 都屋

都屋は、天童市街の中心部から、県道23号線を西へ3㎞ほど進んだ郊外にある。米沢の桂町さっぽろを出て、天童の都屋へ到着したのは12:40頃。幸いこの頃には雨は止んでいた。入り口右側の窓枠には大きな将棋の駒=飾り駒が置かれている。うむ、さすが天童だ。将棋推しにブレがない。

都屋 店内の様子

店内はかなり広く、客席は座敷席が6卓、テーブルが4卓用意されている。土曜の昼時で、半分ほどの入り。座敷にある豊富な漫画本が魅力的だったが、靴を脱ぐのが面倒なのでテーブルに着席した。

天童市 都屋 メニュー

さてメニュー。広野屋と違って、焼きそば・煮込み以外にラーメンやご飯ものもある。客の注文はラーメンと焼きそばが半々くらい。煮込みはほとんどの人が頼んでいた。壁の貼り紙で「苦節30年!/煮込み定食」と謳っているだけあって、こちらの一押しなのだろう。創業もだいたい30年前くらいのようだ。

注文したのは焼きそばと煮込みのセット(900円)。焼きそばは単品だとジャンボ焼きそば(650円)という品名で、わざわざ「大盛」と但し書きがされていた。セットの方はたぶん並盛なんだろうなあ、なんてふんわりと思って待つこと7分ほどで配膳された。あ、これ量多いわ。

焼きそばと煮込みのセット 900円

お盆には焼きそばと煮込み、スープ、おしんこが乗っている。煮込みは小さめの丼というか、大き目のお茶碗というか、それくらいの大きさ。焼きそばは麺を2玉くらい使っていそうなボリューム感。たぶん「大盛」と但し書きされている単品の焼きそばと、全く同じ量だと思われる。

焼きそばはかなりの盛り具合

麺は軽いウェーブが掛かった中太の角麺だ。お店で蒸しているのか、ややごわっとしたコシがある。具はキャベツとモヤシ。わずかに人参が混じっているが、肉はない。そして青海苔と紅生姜、薄焼き卵がトッピングされている。

中太の角麺で薄味仕上げ

味付けは薄味のソースで、しっとり仕上げだ。広野屋と同じく都屋もソースが付いてきて、客が自分で味を調整するソース後掛けスタイルである。ソースは酸味強めの濃厚ソースで、銘柄は未確認。東北だとブルドックソースのシェアが圧倒的だが、同社のとんかつソースはこんなに酸っぱく無かったはずなので、カゴメとかかなあ。

こちらもソース後掛けスタイルです

焼きそばの味を確かめながら加減を調節してソースを足す。ソース後掛けはカスタマイズができるのが楽しい。酸っぱめの味わいが好みなら、かなりたっぷり掛けてもOK。ちょうど良い塩梅を見つけよう。

そしてもう一つの名物、煮込みも美味い。牛スジが醤油味で丁寧に煮込まれていて、とろっとろ。七味を掛けても美味い。この時期のバイク旅は寒さが身体に堪えるのだが、芯の方から温まる。

名物の煮込みも美味しい

付け合せのスープはあっさり風味。大根の葉のお漬物は東北らしく塩気が効いてる。どの副菜も焼きそばに合って、たっぷりの麺をモッサモッサと手繰るのが楽しい。量は多いが、焼きそばと煮込みのどちらも美味しく、全部すっかり平らげた。桂町さっぽろから1時間半程度での連食なので超満腹だ。

広野屋の焼きそばは、麺の形状がもっと平たかった。具に魚肉ソーセージや紅生姜も使われていたが、都屋ではそれも見当たらず。ただ、薄味でソース後掛け、そしてボリューム満点なのは共通している。異なる点もあれば似ている点もあり、実際に来ないと分からないことばかりで面白い。たくさんの人に食べ比べてみて欲しいなあ。

都食堂

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桂町 さっぽろ (山形県米沢市)

11月2日に、福島と米沢を結ぶ東北中央自動車道の栗子トンネルが開通した。全長8972m。高速道路だが無料区間が適用され、無料通行できるトンネルとしては日本一の長さなんだそうだ。

米沢市 桂町 さっぽろ

これまで福島から40分掛かった米沢までが、20分で行けるようになった。福島を訪れたのがその直後なので、ここはやはり米沢まで足を延ばすべきだろう。そう考えて、11月の東北訪問2日目は米沢方面にバイクを向けた。あいにくの雨の中で訪問したのは、米沢市街にある「桂町さっぽろ」という人気ラーメン店だ。

あいにくの荒れた天気に訪問

地元出身のTwitterのフォロワーさんから、「米沢で焼きそばを食べるなら、まずここへ」と、この店を強く勧められた。米沢にはもう一軒、「お堀端さっぽろ」という系列店もあるのだが、絶対に桂町とのこと。そこまで断言されたら行かざるを得ない。期待も高まる。

桂町さっぽろ メニュー

客席はテーブルが4卓で2階もあるらしい。土曜の午前11時というのに、既に3卓が埋まっていた。メニューはラーメン(中華そば)のほか、そば・うどん・丼物もあり。噂通り焼きそば(800円)も人気のようで、少なくとも2人は焼きそばを食べていた。後から入って来た一人も、焼きそば大盛りを注文している。

「やきそば、ください」
「はーい」

やきそばにはソースとスープが付いてきます

セルフサービスのお冷を汲んで、ついでに注文を済ませる。5分余りでお盆が運ばれてきた。メインディッシュのソース焼きそば。そしてスープとソースの容器が乗っている。ほほう、ソース後掛けスタイルなのか。

やきそば 800円

麺は柔らかい細縮れ麺。米沢のラーメンは、こんな感じの多加水の細い手もみ縮れ麺が主流らしい。具はチャーシューの短冊切り、キャベツ、モヤシ、人参。青海苔が一面にたっぷり塗してあり、ちょんと紅生姜がトッピングされている。日本庭園の杉苔を思わせる鮮やかな緑色に一瞬見とれてしまった。

一面の青海苔、鮮やかな緑色

味付けはあっさりしたソース味だが、出汁が効いていてコクがある。後掛けソースも酸味や辛味より、出汁の旨味がメインだ。青海苔の風味ともマッチしている。チャーシューの肉肉しさ、野菜のシャキシャキした歯応えが楽しい。そして何より麺が美味い。この麺だから成立している焼きそばなんだろうなあ。

細い手もみ麺が美味しいんです

スープは魚介系の出汁を使った醤油味で、とてもさっぱりした味わいだ。生姜や酸味などは感じず。懐かしいと味と一言で片づけるのは申し訳なくなる奥深さだ。試しに焼きそばを浸して食べたりしてみたが、これはやらなくて良い。

落ち着く味わいの絶品スープ

さらに客が入って来たので、食べ終えたらささっとお会計。いやあ、期待以上に美味しい焼きそばだった。

山形市のつり味天童市の広野屋余目の文杉系酒田市の米沢屋など、ソース後掛けスタイルの焼きそばが山形県には多い。常々言っているが、戦後まもない時代はソースを後掛けするのが標準スタイルで、それがこの地にはずっと残っているのだろう。

ラーメン消費量日本一を誇る山形県だが、個性的な焼きそばも数多い。ぜひ焼きそばにも着目して欲しいなあ。

桂町 さっぽろ

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餃子の丸福 (福島県福島市)

「もし福島で食べ歩かれるなら、私の実家へも寄ってみます?」

行きつけの飲み屋で顔なじみの常連・Tさんに、そう言われたのはいつのことだろう。

「え? 何かお店やってるんですか?」
「ええ、餃子の店なんですが、焼きそばもありますよ」
「行きます行きます!」

屋号を訊いてみたら、丸福という。調べてみたら、かなり評価の高い人気店。フォーリンデブはっしーさんも訪問済みだった。これはぜひとも行かねば。

前回紹介した浪江焼麺太国アンテナショップを訪れた夜、福島駅の近くに宿を取り、訪問してみることに。店舗は駅から徒歩10分程度の距離にある。11月上旬の18時過ぎという時間帯で、あたりはすっかり暗くなっていた。

福島駅東口 餃子の丸福

暖簾を潜ると「いらっしゃいませー」と、威勢の良いお父さんの声。Tさんが「念のために」と事前に予約を入れてくださったお蔭で、カウンターにすんなり着席できたが、2階を含め既に予約で一杯とのこと。いやー、ほんと人気店なんだな。

「はじめまして、お世話になってます」
「いえいえ、こちらこそ……」

なんて挨拶を済ませてから、とりあえず生ビールとチャーシューサラダ(800円)を注文。お通しとしてクラゲとメンマが小皿に盛られて出てきた。チャーシューサラダは、Tさんからぜひにと薦められていた品だ。餃子と並ぶこの店の定番らしく、周りの客も皆このチャーシューサラダを頼んでいた。

チャーシューサラダ 800円

大きな丸皿に野菜を豪快に盛り付け、その周りに輪切りのチャーシューを並べて囲む。客に出す直前の仕上げに、お父さんがレモンをギュッとひと搾り。ほど良い塩梅で醤油が滲みたチャーシューは、さっぱりした味付けの生野菜と絶妙に合う。ボリュームたっぷりなのに、野菜メインなので割と軽く食べられた。

このチャーシューが旨いんです

続いて看板メニューの焼き餃子(500円)。福島で餃子というと円盤餃子が有名だが、丸福ではまっすぐ並べて焼き上げてある。パリパリの羽根を箸で割り、一つそのまま食べてみた。さっくり焼き上げた皮の中には、よく絞った野菜と肉がギュッと詰まっていた。熱々で口の中を火傷しそうになったが、なるほど、これは美味い。

焼き餃子 500円

しかしこちらの餃子が本領を発揮するのは、特製のタレにつけてからだ。すり下ろした生ニンニクがたっぷり入った醤油ダレ。餃子を浸して頬張ると、ガツンとくるパンチの効いた味わいが口の中に広がる。まさに後を引く美味しさとはこのことだ。一人前をペロリと平らげてしまった。

特製のニンニク醤油ダレが癖になる

餃子を半分ほど食べた段階でビールジョッキは空になる。お代わりで注文したウーロンハイが、かなりの濃さだ。がっつり飲むには嬉しいのだが、実はこの後に予定を入れていたので、2杯目は薄めでお願いした。

餃子の丸福 麺類メニュー

そしてお待ちかねの焼きそば(700円)だ。メニューには「野菜と麺の強火炒め、焼き豚しょうゆ味」と紹介されている。麺類の一番上にある何じゃろう麺(800円)という麺が名物でとても気になるのだが、焼きそばではないとのことで、今回は残念ながらパスしておこう。

やきそば 700円

焼きそばは中細の茹で麺を使用。「野菜と麺の強火炒め」という説明書きの通り、キャベツ、モヤシ、人参、玉ねぎなどの野菜と短冊切りの焼き豚を炒めてある。ボリュームはほどほど。

やきそば 700円

味付けは「焼き豚しょうゆ味」とのことで、醤油ベース。オーソドックスな中華風焼きそばだがコショウも効いていて複雑な旨味もある。安心できる美味しさだ。

ちなみにこちらのご主人は偶然にも昼間に訪れた浪江町の出身とのこと。地元を離れたのが60年以上も前なため、焼きそばはなみえ焼そばとは全く異なるスタイルだ。しかし、むしろ昔ながらの浪江の味を体感できた気がして、個人的には嬉しい。

焼きそばを食べ終えたあとに、もう一枚焼き餃子を追加。前掲の写真はこの後から注文した餃子で、タレの小皿が汚れているのもそのためだったりする。火力が強いためかタイミングによって焼き加減にはムラがありそうだ。最初の方がかなり良く焼きで、そちらも皮が香ばしくて美味しかった

「ごちそうさまでした」

お会計は4400円。東京に戻ってから、Tさんにもお礼を伝えた。ちなみにこの訪問の直後に店舗を改装したそうで、今はリニューアルしているはず。次に訪れたときには、今度こそ「何じゃろう麺」をいただこうっと。それにしても「何じゃろう麺」って、何じゃろう?

餃子の丸福

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浪江焼麺太国アンテナショップ (福島県双葉郡浪江町)

全国の焼きそばを食べ歩き、お店を紹介し続けて、この記事でちょうど1000軒目となる。あまり記念日とかキリ番とかを気にしない性質なのだが、さすがに1000ともなると、それに相応しい焼きそば店を紹介せねばなるまい。半年ほど前からどこにしようかと考えて決めたのが、浪江焼麺太国アンテナショップだ。

当ブログは2011年の8月に開設した。あの年の3.11は今でも忘れることができない。あの日を境に人生が大きく変わった人も多かろう。詳細は略すが、私がこのブログを具体化しようとしたのも、実はあの震災がきっかけだったりする。

このブログを始める数年前から全国各地の焼きそばを食べ歩いていた。ただ、浪江焼きそばは未食のままで、例の原発事故が起きた。浪江町には避難指示が出され、もちろん飲食店は全て閉店。その後、イベント二本松南相馬などで浪江焼きそばを食べる機会は何度かあった。ただ、「この焼きそばを現地で再び食べられる日は来るのだろうか?」、そんな疑念はずっと付きまとっていた。

浪江町役場

そして今年、2017年。3月31日に浪江町の「避難指示解除準備区域」と「居住制限区域」の避難指示が解除された。帰還する町民の生活を支援する目的で、それに先立つ昨年の秋、2016年10月27日に浪江町役場の敷地内に『まち・なみ・まるしぇ』という仮設商業共同店舗施設もオープン。その施設の1店舗として浪江焼麺太国アンテナショップも営業を開始した。5年ぶりに浪江の町で焼きそばが食べられるようになったわけである。

浪江町役場 まち・なみ・まるしぇ

私が浪江町を訪れたのは11月上旬、平日のお昼時のこと。浪江焼麺太国アンテナショップは平日昼間しか営業していないので、どうしても土日祝日は外さねばならなかった。国道6号線から浪江町役場に向かって右手側に『まち・なみ・まるしぇ』はある。プレハブが並ぶ仮設店舗で、突き当りにはB1グランプリなどでおなじみの太王の顔ハメパネルがあった。

浪江焼麺太国アンテナショップ

浪江焼麺太国アンテナショップはその右手に店を構えていた。見覚えのある幟がはためいている。「何事も馬九行久(うまくいく)」。「浜通り、もとどおり」。そんなキャッチフレーズを思い出して感慨深い。

浪江焼麺太国アンテナショップ 券売機

注文は食券方式で、店頭に券売機がある。なみえ焼そばは並盛が600円、大盛が700円で、持ち帰りもあり。それからB1グランプリでできた縁なのだろう、本庄ハムフライや北上コロッケなんてのもある。品切れだが、東北の焼きそば系B級グルメの持ち帰りも揃っていて、東北エリアの町おこし団体の絆を感じさせる。

浪江焼麺太国アンテナショップ 店内の様子

店内は割と広く、フロアにはテーブルが8卓並んでいた。平日にも関わらずツーリングのグループもいて、半分の席は埋まっていた。壁にはB1グランプリの表彰状や浪江町の復興の歩み、なみえ焼そばを味わった子供たちからの感謝のイラストが展示されている。いろんな想いが込められた店なのだ。

テーブルには「宝剣おてもと」と一味唐辛子

卓上には「宝剣おてもと」という名の割り箸が。それとソースに、なみえ焼そばには欠かせない唐辛子が置かれている。なみえ焼そばを食べ歩く際は、この唐辛子に個性が出ているので注目して欲しい。元祖とされる縄のれんという店では、一味にニンニクを加えた二味が使われていたそうな。また、二本松の杉乃家では七味ニンニクだった。こちらでは一味唐辛子を使い、「君も一味に!」なんてコピーを付けている。B1グランプリ伝統のダジャレ精神だ。微笑んであげよう。

鉄板で豪快に炒めてます

厨房に面したカウンターで食券を手渡すと鉄板で調理開始。モヤシと太麺を豪快に炒めていく。一言断って、写真撮らせていただいた。目の前で湯気を立てながらワッシワッシと炒め、そのうえ焦げたソースなんかが香ってくると、やはり食欲がストレートに刺激されるなあ。

なみえ焼そば(並) 600円

注文から7~8分で出来上がり。麺はうどん並みの極太麺。「これってうどんじゃないの?」と勘違いする人も多いだろうが、かん水が入っている中華麺であって、うどんではない。具は頭と髭根を取ったモヤシと大きな豚バラ肉。甘めのソースでコッテリ気味に炒めてある。

うどん並みの極太麺はモチモチ

麺は柔らかでモチモチだ。モヤシのシャキシャキした食感とのコントラストが楽しい。豚肉は厚みもあって食べ応えがある。青のりも紅生姜もないシンプルな構成だが、それこそがなみえ焼きそばの真骨頂なのだ。

一味唐辛子でスパイシーに味変

一味唐辛子は思った以上に尖った辛さだ。ベースの味付けが甘めなので、スパイシーな味わいがアクセントになる。焼きそば自体の美味しさに加え、ついに浪江で食べられる日が戻ってきたかと感無量である。ここまでの道のりは関係者の気苦労も多かったことだろう。ほんと頭の下がる思いだ。

『まち・なみ・まるしぇ』はもちろん土産物も置いているが、基本的には地域の人たちの生活を支える品々の販売がメインだ。できるだけお金を落としたかったが、バイクだったこともあり土産物などをあまり購入できず。せめてこうして宣伝だけでも微力ながら協力させていただこう。

「浜通り、元通り」という願いはあれど、完全に元通りというわけにはいかないだろう。まだまだ立ち入りできない地域や通行できない道路区間もあり、観光客を大量に受け入れるような体制もできていない。しかし、除染作業も着実に進んでいるし、興味ある方はこの地を訪れていただきたい。そしてアツアツ・モチモチのなみえ焼そばを、一人でも多くの方にぜひ現地で味わってもらいたいなあ。

浪江焼麺太国アンテナショップ

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東洋水産本社 マルちゃん焼そば3人前 (東京都港区)

当ブログの焼きそば店紹介記事も今回で999回目。1000回を目前に控えたこの機会に、どうしても取り上げておきたい焼きそばがある。1975年(昭和50年)に発売され、いまや全国の家庭に普及している、東洋水産の「マルちゃん焼そば3人前」だ。身近な焼きそばというとカップ焼きそばを思い起こす人が多いが、このチルド商品の影響力が過小評価されている気がしてならない。

マルちゃん焼そば 3人前

マルちゃんとは、去る8月に東洋水産さんがスポンサーの札幌テレビ『どさんこワイド』に出演させていただいたご縁がある。また、先日発売された光文社「フラッシュ(FLASH)」に寄稿した『焼きそば革命100年史!』と題した文章でも、「マルちゃん焼そば3人前」を取り上げたばかり。せっかくなのでこの機会にと直接取材を申し込んでみたところ、ありがたいことに快諾してくださった。個人ブログとしては、恐らく異例な対応だろう。

東洋水産 本社ビル

そして先日、品川の東洋水産本社にお邪魔し、お話を伺ってきた。受付で名前を伝えると、通されたのはマルちゃん製品がずらっと並ぶ会議室。壁にはマルちゃんのトレードマーク。この部屋、テレビで見たことある気がする。NHK「あさイチ」の撮影で使われた部屋かな。

マルちゃん製品がズラッと並ぶ部屋にて

広報担当の山本さんと名刺を交換して早速インタビュー開始!

塩崎「はじめまして。今日はありがとうございます」
山本「こちらこそ、弊社商品を取り上げてくださってありがとうございます」
塩崎「『マルちゃん焼そば3人前』は子供のころから食べていたこともあり、実は前々からいろいろとお伺いしてみたかったんですよ」
山本「そうなんですね、ありがとうございます」
塩崎「まず、あまり知られていませんけど、『マルちゃん焼そば3人前』って日本で一番売れている麺類なんですよね?」
山本「はい、POSデータによると、そうなんです!」

日本一売れているマルちゃん焼そば

こちらこちらのサイトで、全国のPOSデータ(商品の売上実績データ)を分析したランキングが公表されていて、私も実は随分と前から個人的にチェックした。それによると生麺・チルド麺だけでなく袋めんやカップ麺を含めた「麺類」というジャンルで、年間で最も売り上げが高いのが「マルちゃん焼そば3人前」なのだ。

さらに細かく見ていくと、いろいろ興味深いこと気付く。例えば5月から9月くらいまでの期間は「揖保乃糸」に抜かれて、2位に甘んじる。暑さに加えてお中元のシーズンということもあるだろう。また年末の短期間は年越しそばの需要が伸びて、同社のカップそば「緑のたぬき」が1位になったりする。ただ、それらを勘案しても、一年を通してみれば「マルちゃん焼そば3人前」の売り上げは断トツと呼べるほど高い。

いわば日本で一番食べられている麺が、東洋水産の「マルちゃん焼そば3人前」なのである。ラーメンやスパゲティより焼きそばが売れているとは、私もちゃんと調べるまで思ってもみなかった。

塩崎「しかも『マルちゃん焼そば』はテレビでのCMを一度も打ってない、っていうのが凄いですね」
山本「はい。当社でも『赤いきつね』『緑のたぬき』『マルちゃん正麺』などドライ製品(=乾麺)は、ご存知の通りテレビCMを打っているんです」
塩崎「ですねー、よく拝見しています」
山本「一方で『マルちゃん焼そば』など、チルド製品は一切テレビに出稿していないんですよ」
塩崎「あー、ドライとチルドという区分で、戦略に違いがあったんですね!」
山本「当初は小売店の店頭で実演販売などを通じて認知を広め、現在に至ります」
塩崎「なるほど、美味しさが地道な販売と口コミで広まったって感じですね」

お土産にいただいた非売品の下敷き

1975年(昭和50年)、当時の家族構成を基準にした3人前1パックで売り始めて以来ほとんど味は変わっていない「マルちゃん焼そば」。ただもともとは単に「焼そば」という商品名で、「マルちゃん焼そば」という商品名に落ち着いたのは、2012年と意外に最近のことだそうだ。「焼そば」時代は一般名詞の「焼きそば」と区別しにくいため、社内では「さんやき」と呼ばれていたという。「3人前の焼きそば」が「さんやき」の由来だろうとは思うが、そこは定かではない。

塩崎「実は私もこれまで食べ歩いていて、居酒屋や喫茶店などで『マルちゃん焼そば』を使うお店が何軒かあったんですよ。中には焼きそば専門店もあったりして」
山本「えー、そうなんですか!?」
塩崎「で、訊いてみると『食べ比べた結果、マルちゃん焼そばに落ち着いた』『他が割引していてもマルちゃんの方が美味しいから』と仰るお店が多いんです」
山本「わー、嬉しいですね! ありがとうございます」

マルちゃん焼そばはベースの麺がしっかりしているため、あれこれアレンジしても受け止めてくれる点も支持される理由だろう。独自にひと手間工夫しているという人も多いし、いろいろな味や極太麺など商品のバリエーションも増えている。また、東洋水産が監修したマルちゃん焼そばレシピの本もある。

マルちゃん焼そばレシピ

塩崎「マルちゃんの焼きそばというと、『やきそば弁当』『焼そばバゴォーン』など、カップ焼きそばは地域限定商品が割と多いですよね」
山本「そうですね、たしかに」
塩崎「チルド麺の焼きそばにも、そういうローカルな地域限定商品て、あるんですか?」
山本「はい。九州・沖縄限定では『ちゃんぽん麺焼そば』、また中国・九州で『瓦焼そば』という商品を販売しています」
塩崎「えー、知らなかった! ちゃんぽんと瓦そばですか。面白いですねー」

ちゃんぽん麺焼そば&瓦焼そば

塩崎「そういえば、富士宮やきそばなど、ご当地焼きそばのチルド麺ってマルちゃんでは見かけないですね」
山本「ええ。『マルちゃん焼そば』のシェアが既に高いので、チルドのご当地焼きそばを新たに販売しても……」
塩崎「ああ、自社の似たような商品同士が競合してシェアを奪い合う、俗にいう『カニバる』ってやつですね」
山本「そうなんです。特に富士宮やきそばのある静岡は、北海道と並んで特にシェアが高い地域なので」
塩崎「なるほど、新商品をわざわざ投入する必要性がないんですね。納得です」

マルちゃんだしの素 鰹あじ

静岡が話題に上ったところで、商品棚に陳列されていた「だしの素 鰹あじ」へと話が移った。私の母が味噌汁などを調理するときは、必ずこれを使っていた想い出の品だが、「西伊豆町で作っています」という右上のコピーに、この場で初めて気が付いた。そっか静岡で作られていたのか。広報の山本さんも静岡のご出身で、やはりこの「だしの素 鰹あじ」が定番だったとのこと。東京ではあまり見かけないけど、こういうところでもマルちゃんの味になじんでいたんだなあ……

塩崎「マルちゃんというと、海外の商品展開も盛んですよね。メキシコでは 『簡単にできる』『すぐできる』という意味合いで『Maruchan』という言葉まで生まれたとか」
山本「そうですね。ドライ製品だけでなく、『マルちゃん焼そば』も海外で販売しています」
塩崎「あ、ローマ字の『NAMA YAKI-SOBA』ですね! ニュージーランドの食料品店で見た覚えあります! 冷凍庫に入っていました。いつもの味が世界中で食べられるってのは嬉しいですねー」

輸出用マルちゃん焼そば

山本「それと最近はインドでも会社を作って、『A&M』というブランドで乾麺の販売を始めました」
塩崎「へー、インドで即席麺というと『マギー』さんが競合相手になりますね」
山本「面白いのが欧米だと即席麺はあくまでもスープが主体で、麺はスープの具という位置づけなんです。それがインドだと、スープ麺より焼きそば的な商品の方が売れるんですよ」
塩崎「ほー! 言われてみれば、インドではチャウメンなど焼きそば系の麺料理はありますが、スープで食べる習慣はないですね。面白いなあ」

海外で展開するドライ製品

インド特有の手食文化が関係しているかも知れないが、それでもスープはあるものなあ。地域によってそういう差異があるってのは、世界的な企業ならではの知見だなと感心してしまった。

塩崎「最後になりますが、今年の8月8日、『マルちゃん焼そばの日』では札幌TV『どさんこワイド』さんでお世話になりました」
山本「いえいえ。こちらこそ、ありがとうございました」

STVどさんこワイドにて

塩崎「ところで東洋水産さん以外にも『8月8日は焼きそばの日』と仰っている方がいるって、ご存知でした?」
山本「え? そうなんですか? やはり『焼(8)く』『焼(8)く』から?」
塩崎「それが、まるしょうという焼きそば専門店の関口社長と仰る方なんですけどね……」

こちらの記事の内容を説明したら、とても興味を持ってくださった。

山本「へー、面白いですねー!」
塩崎「ぜひ、『マルちゃん焼そばの日』という枠をさらに広げて、『焼きそばの日』としてアピールしていただけると私としては嬉しいです(笑) 今後も一緒に焼きそばを盛り上げましょう!」
山本「はい!(笑)」

マルちゃんのブランドマーク、かわいいですよね

インタビューのついでに、こちらから伝えたいこともあれこれ言えて気が済んだ(笑) 取材を快く受けて下さってありがとうございました。

ソース焼きそばを語るうえで外せない東洋水産『マルちゃん焼そば3人前』。日本を代表する焼きそばの一つとして、これまで以上に注目していきたい。

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広東炒麺 南国酒家 東京駅店 (東京都千代田区)

前回、東京駅にできたタイ風焼きそば=パッタイの専門店、マンゴツリーキッチン・パッタイを紹介した。しかし、東京駅には他にも焼きそばを屋号に冠する店がある。1961年(昭和36年)創業の広東料理店・南国酒家が運営するブランドのひとつ、「広東炒麺・南国酒家」の東京駅店だ。

夜の東京駅

前々から気にはなっていたのだが、これまで行く機会が無かった。しかし、この機会に東京駅繋がりで食べておこうと思い立ち、マンゴツリーキッチン・パッタイを訪問した夜に行ってみた。朝も夜も東京駅で焼きそばを食べるという、なんとも濃厚な一日である。

広東炒麺 南国酒家 東京駅店

広東炒麺・南国酒家の東京駅店は、八重洲北口改札寄りの1階、北側自由通路に繋がるレストラン街にある。客席はテーブル4卓、カウンター15卓。平日の20時前という時間帯で、テーブル席はほぼ埋まっていた。一人と告げるとカウンター席に案内された。

広東炒麺 南国酒家 メニュー

屋号は「炒麺」だが、メニューは焼きそばだけでなく烩麺(あんかけそば)やチャーハンもあった。寒い季節のためか、周りはつゆそばの注文が多い。しかし、まずはやはり定番からだろう。原宿の本店で人気という五目具だくさんあんかけやきそば(1250円)を注文した。

生ビール(中)550円

一緒に注文した生ビールの中(550円)がすぐに出てきた。続いて具沢山あんかけ焼きそばもほとんど間を置かずに出てきた。早い。

五目具だくさんあんかけやきそば 1250円

麺は黄色い細麺。かん水入りのゴワゴワした麺で、ところどころ焼き目が付いている。揚げ焼きか、あるいはもっとパリッと焼かれているかと思ったがそうでもない。その麺に、メニュー名通り、具だくさんのアツアツ餡がたっぷり掛かっている。

具沢山のあんがたっぷり

味付けは醤油ベースで、出汁主体のマイルドな味わい。具は赤チャーシュー、肉、エビ、イカ、白菜、玉ねぎ、小松菜、干し椎茸。漢字表記の「八珍菜炒麺」そのままに8種類の豪華な具が使われている。素材の包丁使いや油通しの加減など、仕事も丁寧だ。

麺は柔らか目

「広東炒麺(廣東炒麵/广东炒面/Cantonese Chow Mein)」は、一般的にはカタ焼きそばを指すことが多い。これまでに何度か触れてきたが、カタ焼きそばはアメリカ生まれで、もともと広東になかった料理だ。ただ、明治時代に中華料理が日本に入ってきた時点で、既に広東料理の一品に組み込まれていた。そのため日本では当たり前のように広東料理として扱われているのが面白い。

周りが赤いチャーシュー、好きなんです

後半は卓上に置かれていた酢やカラシも足してみた。味変しても美味しい。個人的には周りが赤いチャーシューが入っている点に、テンションがあがる。付け合せのスープはトロミのついたカキたまスープ。優しい味わいだ。

ビールと焼きそばで会計は1800円。定番の人気商品だけあって優等生的な美味しさの焼きそばだった。季節限定にもっと冒険的なメニューもあったので、いつかそれらも注文してみたい。あと、もう少し麺をカリッと焼いたのが好みなので、今度はよく焼きを指定してみようっと。

広東炒麺 南国酒家 東京駅店

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【雑誌掲載】光文社・FLASH(フラッシュ) 12/5発売

雑誌掲載のお知らせです! 明日、12月5日(火)に発売される光文社の写真週刊誌・FLASH(フラッシュ)にて、3ページのソース焼きそば特集が組まれます!

普段の雑誌掲載は話題のお店を紹介する系の記事が多いのですが、今回はソース焼きそばの歴史について、第1次~第4次ブームという区切りを軸に、ガッツリ原稿を書かせていただきました。

3ページという制限はありますが、たぶんここまで濃厚なソース焼きそばの通史が書かれるのは、初めてだと思います。ぜひ皆さん、手に取ってご一読してくださいませ~。

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