Wok Shop Cafe (アメリカ - サンフランシスコ)

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アメリカでの「焼きそば」の料理名だが、「チャウメン(Chow Mein)」や「フライド・ヌードル(Fried Noodles)」のほかに「ローメン(Lo Mein)」という呼び方も良く目にする。ローメンと言うと信州・伊那のローメンを思い出す方も多いだろうが、あれは炒肉麺が由来の「肉麺」で、「牛肉麺」や「太肉麺」ならともかく今回は無関係。中華料理で単に「ローメン」と呼ぶ場合、多くは餡かけ麺を意味する「魯麵(滷面)」か、和え麺を意味する「撈麵(捞面)」のどちらかだ。アメリカの「ローメン(Lo Mein)」は後者の「撈麵(捞面)」に当たる。

以前紹介した四谷・嘉賓の「蚝油捞面(蠔油撈麵)」が好例だが、本来の「撈麵(捞面)」は麺を炒めず、タレと和えた料理だ。しかしアメリカの「ローメン(Lo Mein)」のレシピ動画などを見ると、混ぜ炒めている場合が多い。特に東海岸では、「チャウメン(Chow Mein)」はカタ焼きそば、「ローメン(Lo Mein)」は混ぜ炒めた焼きそばと、かなり明確に区別されているようだ。チャプスイの流行はニューヨークから始まったらしいので、その影響もあるのかも知れない。料理が他の地域へと伝播する際には、こういった変容が付き物だ。それだからこそ面白い。

Wok Shop Cafe, Lower Pacific Heights, SF

さて、せっかくアメリカへ来たのだから実際にどんな「ローメン(Lo Mein)」が食べられているのかも現地調査をしてみた。やってきたのはサンフランシスコのローワー・パシフィック・ハイツというエリアにあるWok Shop Cafe。漢字表記だと「鑊熟小館」で湖南料理(湖南菜/Hunan Cuisine)を売りにしている。老舗ではないがチェーンでもない。チャイナタウンからも離れているごくカジュアルな中華料理店だ。日本でいえば大衆的な町中華かな。

Wok Shop Cafe 店内の様子

6月20日、火曜日の20時半近くに訪問。サンフランシスコは起伏の多い街だが、その地形の影響かフロアが三段階で高くなってる。テーブルごとのスペースは広く、ゆったりした造りだ。先客は中国系の大人数が一組と、白人の二人連れが一組。あとから別のカップルも来た。持ち帰りの客もいて、アジア系以外も普段から利用しているようだ。

Wok Shop Cafe 麺類メニュー

さてメニュー。麺類のページの筆頭にあった「招牌捞麺(Wok Shop Lo Mein/$7.95)」と國藩雞(Governor’s Chicken Kew/$10.25)、バドワイザー($3.00)を注文した。麺類の下の方に「招牌炒麺」という品もあり、こちらは「Rice Noodles」と書かれている。米粉(ビーフン)ではなく、より太めの湖南省名物、米線(べいせん・ミーシェン)かな。それにも興味があるが、とりあえず今日の目的は「ローメン(Lo Mein)」なので初志貫徹。

バドワイザー $3.00

バドワイザーがすぐに運ばれてきた。ビールは国内産のバドワイザーとバドライト、輸入物の青島ビールとサッポロに区分されていて、前者が3ドル、後者が4ドルになっている。ほんのちょっとバドの方がお得なのだ。アジアの屋台だと瓶だけ渡される場合が多いが、こちらではちゃんとタンブラーも出してくれた。やはりレストランなんだな。

招牌捞麺と國藩雞

さらに注文から15分ほどで招牌捞麺(Wok Shop Lo Mein)と國藩雞(Governor’s Chicken Kew)が運ばれてきた。うーむ、危惧していた通り、量が多い。「たまには焼きそばだけでなく、サイドメニューも食べたいな」なんて思ったのが、間違いだったろうか。ま、とにかく食べ進めよう。

招牌捞麺(Wok Shop Lo Mein) $7.95

招牌捞麺(Wok Shop Lo Mein)の麺はモチモチの太麺を使用。たぶん玉子麺(蛋麺/Egg Noodle)。焼き目は見当たらないが、見た目からして焼きそば以外の何物でもない。麺が短く切られておらず、長いままなのが珍しい。以前、横須賀の米軍基地のManchu Wokで食べた「Noodle」もこんな感じだったっけ。

モチモチの太麺が美味しい

具は豚肉とエビ。野菜はシンプルにキャベツだけ。「Combination」と付記されている通り、肉と魚介の両方を使ってはいるが、五目というほど種類は多くない。ただ豚肉は厚みがあり、エビはプリプリで食べ応えは十分。味付けはたまり醤油(老抽/dark soy sauce)がベースで、脂っこく甘じょっぱい。アメリカの「ローメン(Lo Mein)」について調べたら蜂蜜を使うレシピもあったから、甘味は砂糖じゃないかも知れない。麺の太さを含めて上海焼きそばっぽさもあり。ボリュームたっぷりで美味しいが、アメリカ中華としか言いようのないオリジナリティを感じる焼きそばだ。

鶏料理メニュー

サイドオーダーの國藩雞(Governor’s Chicken Kew)はちょっと説明が必要な品だ。直訳すると「知事のチキン」だが、一般的には「左宗棠鶏(さそうとうどり/General Tso’s chicken/ツォ将軍のチキン)」の名で知られるアメリカ中華のひとつである。以前、Panda ExpressManchu Wokの記事でオレンジチキンというアメリカ中華を紹介したが、あれと同じ系統の料理だ。異名が多数あって、「Governor’s Chicken」もその一つ。

また、英語表記の最後の「Kew」は中国語の「球」の事で、このページによると大きな切り身を意味するらしい。「Chicken Kew」で鶏肉の切り身。「Steak Kew」や「Chow Gai Kew」などの中華料理も見つかった。中途半端に中国語の音写を使わなくても良い気がするが、その辺の感覚は良く分からない。

國藩雞(Governor's Chicken Kew) $10.25

左宗棠鶏(General Tso’s Chicken)は、湖南省出身の「左宗棠」という清朝末期の政治家から名前を取っていることもあって、一応は湖南料理(Hunan Cuisine)に分類されている。なので、たぶんこの店でのチョイスとしては正解なはず。揚げた鶏肉を野菜と炒め、ピリ辛でしょっぱめの濃厚なタレを絡めたもの。野菜は瓜、人参、ブロッコリー、クワイなど。配膳の時に「ご飯は要る?」と聞かれたが、なるほど、これは飯が欲しくなる味だ。鶏肉のひとかけに旨味がギュッと詰まっている。

旨味がギュッと詰まってます

ご飯の代わりにビールをお代わりしたが、腹が一杯で苦しくなってきた。二皿ともどうにか完食し、ビール一口分だけを残してお会計。ふー、すっかり満腹だ。食べている最中もお客さんが途切れなく訪れて、持ち帰り注文などしていた。もしかしたら映画でおなじみの紙の箱で持ち帰るのかな。あれで食べる中華料理って、何故か美味しそうに見えるんだよなー。

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店舗情報住所: 1307 Sutter St, San Francisco, CA 94109
TEL: +1 (415) 771-2142
営業時間: 11:00~21:30(金土: 22時まで、日: 16:00~22:00)
定休日: 無休
主なメニュー招牌捞麺(Wok Shop Lo Mein) $7.95
國藩雞(Governor's Chicken Kew) $10.25
BUDWEISER $3.00
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