鳥正

2014年3月23日

阿佐ヶ谷駅の南口にある焼き鳥屋、鳥正(とりしょう)。初めて訪れたのは2011年の11月だったか、バイク仲間数人で集まった。確か焼きそばが「当店おすすめ」となっていたような……と思い出して2012年の暮れに再訪してみた。

阿佐ヶ谷 焼鳥 鳥正

阿佐谷パールセンター商店街の入り口を左に避け、パチンコ屋を右に曲がると、はい到着。中杉通りの信号さえ渡れば南口から徒歩1分の近距離だ。持ち帰り用に外向きに焼き台が設えられていて、いかにも昔ながらの焼き鳥屋である。

店内はカウンター4席にテーブル5卓、小上がり2卓。金曜の19時だが先客は2人1組だけ。忘年会シーズンで普段の客もまだ都心で飲んでいるのだろう。遠慮なくテーブルに腰掛けてメニューを眺める。

鳥正 メニュー

肴は税抜きで300円から500円という価格帯。酒は生ビール中が500円、酎ハイが400円と、こういう店にしては少々高め。焼き鳥は110円~150円なのだが注文は一品につき2本からとなっている。ちょいと思案して、ひな焼き(150円)とつくね(150円)を2本ずつ計4本と酎ハイ(400円)を注文。

酎ハイ 400円 &お通し

酎ハイとお通しががすぐにやって来た。グラスにはくし形切りにされたレモンが一切れ入っている。お通しはゴマ油風味の茹でモヤシ。黒ゴマも振り掛けてあるゴマ尽くし。

店主がベイスターズファンなのか、小上がりの向こうの壁はポスター・グッズで埋まっている。焼き台は男性店主、厨房は奥さんか。やがて若い女性もやって来た。娘さんかアルバイトか、良く判らぬ。

テレビを眺めつつお通しでチビチビ。「串焼き、まだかなあ」と酎ハイをお代わりしたところで「お待たせしました」とようやく出てきた。

ひな焼き&つくね 各一本150円

あれ、こんなにでかかったっけ? 普段食べている焼き鳥、焼きとんより一回り大きい。お皿の隅に甘めのニンニク味噌ダレと練りカラシが添えられ、ニンニク醤油も付いてきた。好みでそれらを浸けて食べるのがこの店の流儀だ。

つくねはタレ。ニラをグルグル巻いて形を整えてある。味噌とカラシを浸けて一口齧ると、微塵切りにされたナンコツが口の中でほろほろと崩れた。旨い。ひな焼きはいわゆるネギ間。塩焼きにされたそいつにニンニク醤油を少々浸けていただく。ぷりぷりした肉と長ネギの甘さ。無難ながらも乙な味。

3杯目はどうしようか、メニューとにらめっこしているうちにウイスキーが250円で最安の酒だと気付いた。壁のニッカブラックの貼り紙がある。なるほど、とウイスキーの水割り(250円)を注文。丁度良い濃さで安酒も美味く感じる。

空腹で飲んだ酎ハイが効いたのか、だいぶ酔いが回ってきた。ちょいと早いが〆に「当店おすすめ」の焼そば(500円)を注文。奥さんが焼きそばを炒めるフライパンと菜箸の音を聞きながら待つことしばし。

焼そば 500円

麺は中細で柔らかめの蒸し麺。ソース濃い目で油っ濃くしっとりした仕上がり。具はキャベツにピーマン、モヤシ、長ネギ、シメジに豚肉。経験上、こういう居酒屋の焼きそばは野菜たっぷりで飲兵衛に優しいタイプが多いのだが、この店もその例に漏れなかった。トッピングの青海苔や脇の紅ショウガも含めてどこにでもあるような焼きそばなのだが、それが美味いのだ。〆に良し、肴に良し。

お会計は2250円。卓上のメニューには消費税込みの値段が書かれていたけど、その価格で計算するとどうも合わない。お通しを100円として、消費税はサービスして貰ったのかな? まあ、とにかく良い心持ちだ。また来ようっと。

鳥正

店舗情報TEL:03-3316-3276
住所:東京都杉並区阿佐谷南2-16-9
営業時間:18:00~24:00
定休日:水曜日
主なメニュー焼そば 500円

ひな焼き 150円 つくね 150円
※焼き鳥は2本から

生ビール中 500円 酎ハイ 400円
ニッカブラック水割り 250円