シャントン

2017年2月3日

長野県伊那市の北隣、箕輪町にシャントンという店がある。昭和30年代に創業したローメン一筋の専門店。ローメンの本場・伊那の市外ということもあって知名度は低いが、ローメン専門店としては恐らく最も古い店だ。

伊那郡箕輪町 シャントン

昨年の9月中旬、平日の夕方17時過ぎに訪問。場所はJR飯田線・木ノ下駅から北に200mほど歩いた住宅街の角。屋号は「山東」の中国語読みに由来するのかな。ちなみに営業時間は夜だけなのでご注意を。

ローメン専門店 シャントン

暖簾をくぐって店内へ。店内は照明がやや暗め。コの字のカウンターに沿って椅子が並び、奥が厨房になっている。右手に座敷席もあるが、お店らしからぬ雰囲気に満ちている。来訪した有名人の色紙らしきものが壁に貼ってあるけど、暗くて読めない。

シャントン 座敷席の様子

「いらっしゃいませ」と奥からおばちゃんが出てきた。こちらの年配の女将さんが一人で切り盛りしているようだ。先客はカウンターに一人。近所の常連さんなのだろう、テレビを見ながらコップ酒を飲んでいる。

シャントン メニュー

さて、メニュー。さすが専門店、ローメンとその派生メニューとドリンクのみ。餃子すらない。ノーマルのローメンは小サイズで470円からと安い。中から特大までのサイズ、肉増し・野菜増しなどのオプションも選べる。注文したのはローメンの中(520円)。

カウンターの様子

お冷のコップにはヒビが入ってて、少しベタベタしている。率直に言うと、潔癖症な方には決してオススメできない系。自分は全く平気というか、むしろ好みなのだけど、だいぶ御歳だし、その辺までは手が回らないのだろう。

ローメン(中) 520円

ローメンは5分ほどで出来上がり。麺は太い蒸し麺でボリュームあり。具はマトンとキャベツ、もやし。ごくシンプルな構成だ。汁だくタイプのローメンで、麺の半分くらいまで汁に浸っている。

カウンター上の調味料類

ところでご存知の方も多いだろうが、ローメンは自分で味付けするのが大きな特徴だ。カウンターにはソース・醤油・酢・七味など、見慣れた調味料が一通り並んでいる。そして特に欠かせないのが、大きなペットボトルに入った当店特製のタレ。このタレをドバッと掛け、あとはカウンターの調味料で好みの味に整えよう。

蒸し麺の食感と羊肉独特の風味が癖になる

伊那も含めローメンを何度も食べて、「思い切りよく味付けする」のがコツだと分かった。食べるうちに羊独特の風味が癖になるのだ。その羊肉の風味と無骨な食感の蒸し麺、野菜の甘味がローメンの醍醐味だと思う。

食べている最中に近所の方が鍋を持参してローメンを大量注文していた。女将さんに訊いたら今年で55年だそうだ。ほんとうに地元で愛されているんだなー。

たっぷり食べてこれで520円。大や特大はかなり凄いボリュームらしい。非潔癖かつ健啖な方はぜひ訪問してみてくださいませ。

シャントン

店舗情報TEL:0265-79-3136
住所:長野県上伊那郡箕輪町木下12062
営業時間:17:00~21:00
定休日:日曜
主なメニューローメン
特大 1170円 大 770円
学 570円 中520円 小470円

多肉ローメン・多野菜ローメン
特大 1670円 大 1150円
学 830円 中780円 小670円

多肉多野菜ローメン
特大 1770円 大 1570円
学 1050円 中830円 小700円

焼肉 750円 ローサイ 700円