大脇

一宮市からもう一軒、大脇という中華食堂を紹介しよう。場所は名鉄一宮駅から線路沿いに300mほど南下した辺り。この店の焼きそばもソース後掛けスタイルなのだ。

名鉄一宮駅 食堂 大脇

訪れたのは2月中旬、平日の18時半頃。人気の無い通りに鄙びた店舗を発見。暖簾は「中華そば」だが、2階の壁には「やきそば、ワンタン、炒飯」と焼きそばが筆頭に掲げられている。

大脇 店内の様子

店内は奥に細長い鰻の寝床。テーブルが3卓置かれているが先客は無し。割と御歳を召されたご夫妻で切り盛りしている。

大脇 メニュー

メニューは中華そばに焼きそば、雲呑(ワンタン)など麺類中心で御飯物は炒飯のみ。このラインナップで餃子が無いのは珍しい。価格表記が大字(だいじ)なのも面白いなあ。注文したのは焼きそば(360円)とワンタン(460円)。これがこの店では定番とされるセットらしく、すぐあとから来た客も同じ組み合わせを頼んでいた。

焼きそばはおばちゃんが調理。鉄板に麺を乗せてじっくり焼き、あとから水を加える。中華鍋じゃ無いのね。ワンタンはおじさん担当。10分ほどで配膳された。

焼きそば 360円

焼きそばは茶色い太目の蒸し麺を使用。焦げて千切れたのか一本一本が短い。具はキャベツどっさり、肉ちょっぴり。トッピングに青海苔と脇に紅生姜というトラディショナルスタイル。

茶色い太目の蒸し麺

麺はもっちりとした食感。味は付いていないので後から自分でソースを掛ける必要がある。卓上のウスターソースはほどよい酸味で円やかなタイプ。たっぷり掛けて頬張ると懐かしい美味しさで満たされる。値段の割りにボリュームも結構あって嬉しい。

ワンタン 460円

ワンタンはスッキリ鶏ガラスープ。メンマ、チャーシュー、ネギの浮かぶ、模範のような昭和のワンタンだ。レンゲから喉へちゅるんと流し込む。中華そば以上に何故か懐かしく感じる味わい。つい新宿の若月を思い出してしまった。

前回の西村麺業もこの大脇も同じ一宮市内でソース後掛けスタイルの焼きそばを提供しているが、麺の太さや蒸し具合・ソースのタイプなど、微妙に差異があるのが興味深い。ちなみに調理師免許は昭和38年の発行だったのでやはりこの店も50年前後の歴史なのだろう。

お会計は820円。4人組みの客と入れ違いに退出。丁度空いているタイミングで良かった。末永く続けてくださいますよう、お元気で。

大脇

店舗情報TEL:0586-45-6050
住所:愛知県一宮市新生2-12-5
営業時間:11:30~21:00
定休日:木曜日
主なメニューやきそば 並 360円 大 460円

中華そば 並 360円 大 460円
炒飯(チャーハン) 460円
雲呑(ワンタン) 460円