浪江焼麺太国アンテナショップ (福島県双葉郡浪江町)

全国の焼きそばを食べ歩き、お店を紹介し続けて、この記事でちょうど1000軒目となる。あまり記念日とかキリ番とかを気にしない性質なのだが、さすがに1000ともなると、それに相応しい焼きそば店を紹介せねばなるまい。半年ほど前からどこにしようかと考えて決めたのが、浪江焼麺太国アンテナショップだ。

当ブログは2011年の8月に開設した。あの年の3.11は今でも忘れることができない。あの日を境に人生が大きく変わった人も多かろう。詳細は略すが、私がこのブログを具体化しようとしたのも、実はあの震災がきっかけだったりする。

このブログを始める数年前から全国各地の焼きそばを食べ歩いていた。ただ、浪江焼きそばは未食のままで、例の原発事故が起きた。浪江町には避難指示が出され、もちろん飲食店は全て閉店。その後、イベント二本松南相馬などで浪江焼きそばを食べる機会は何度かあった。ただ、「この焼きそばを現地で再び食べられる日は来るのだろうか?」、そんな疑念はずっと付きまとっていた。

浪江町役場

そして今年、2017年。3月31日に浪江町の「避難指示解除準備区域」と「居住制限区域」の避難指示が解除された。帰還する町民の生活を支援する目的で、それに先立つ昨年の秋、2016年10月27日に浪江町役場の敷地内に『まち・なみ・まるしぇ』という仮設商業共同店舗施設もオープン。その施設の1店舗として浪江焼麺太国アンテナショップも営業を開始した。5年ぶりに浪江の町で焼きそばが食べられるようになったわけである。

浪江町役場 まち・なみ・まるしぇ

私が浪江町を訪れたのは11月上旬、平日のお昼時のこと。浪江焼麺太国アンテナショップは平日昼間しか営業していないので、どうしても土日祝日は外さねばならなかった。国道6号線から浪江町役場に向かって右手側に『まち・なみ・まるしぇ』はある。プレハブが並ぶ仮設店舗で、突き当りにはB1グランプリなどでおなじみの太王の顔ハメパネルがあった。

浪江焼麺太国アンテナショップ

浪江焼麺太国アンテナショップはその右手に店を構えていた。見覚えのある幟がはためいている。「何事も馬九行久(うまくいく)」。「浜通り、もとどおり」。そんなキャッチフレーズを思い出して感慨深い。

浪江焼麺太国アンテナショップ 券売機

注文は食券方式で、店頭に券売機がある。なみえ焼そばは並盛が600円、大盛が700円で、持ち帰りもあり。それからB1グランプリでできた縁なのだろう、本庄ハムフライや北上コロッケなんてのもある。品切れだが、東北の焼きそば系B級グルメの持ち帰りも揃っていて、東北エリアの町おこし団体の絆を感じさせる。

浪江焼麺太国アンテナショップ 店内の様子

店内は割と広く、フロアにはテーブルが8卓並んでいた。平日にも関わらずツーリングのグループもいて、半分の席は埋まっていた。壁にはB1グランプリの表彰状や浪江町の復興の歩み、なみえ焼そばを味わった子供たちからの感謝のイラストが展示されている。いろんな想いが込められた店なのだ。

テーブルには「宝剣おてもと」と一味唐辛子

卓上には「宝剣おてもと」という名の割り箸が。それとソースに、なみえ焼そばには欠かせない唐辛子が置かれている。なみえ焼そばを食べ歩く際は、この唐辛子に個性が出ているので注目して欲しい。元祖とされる縄のれんという店では、一味にニンニクを加えた二味が使われていたそうな。また、二本松の杉乃家では七味ニンニクだった。こちらでは一味唐辛子を使い、「君も一味に!」なんてコピーを付けている。B1グランプリ伝統のダジャレ精神だ。微笑んであげよう。

鉄板で豪快に炒めてます

厨房に面したカウンターで食券を手渡すと鉄板で調理開始。モヤシと太麺を豪快に炒めていく。一言断って、写真撮らせていただいた。目の前で湯気を立てながらワッシワッシと炒め、そのうえ焦げたソースなんかが香ってくると、やはり食欲がストレートに刺激されるなあ。

なみえ焼そば(並) 600円

注文から7~8分で出来上がり。麺はうどん並みの極太麺。「これってうどんじゃないの?」と勘違いする人も多いだろうが、かん水が入っている中華麺であって、うどんではない。具は頭と髭根を取ったモヤシと大きな豚バラ肉。甘めのソースでコッテリ気味に炒めてある。

うどん並みの極太麺はモチモチ

麺は柔らかでモチモチだ。モヤシのシャキシャキした食感とのコントラストが楽しい。豚肉は厚みもあって食べ応えがある。青のりも紅生姜もないシンプルな構成だが、それこそがなみえ焼きそばの真骨頂なのだ。

一味唐辛子でスパイシーに味変

一味唐辛子は思った以上に尖った辛さだ。ベースの味付けが甘めなので、スパイシーな味わいがアクセントになる。焼きそば自体の美味しさに加え、ついに浪江で食べられる日が戻ってきたかと感無量である。ここまでの道のりは関係者の気苦労も多かったことだろう。ほんと頭の下がる思いだ。

『まち・なみ・まるしぇ』はもちろん土産物も置いているが、基本的には地域の人たちの生活を支える品々の販売がメインだ。できるだけお金を落としたかったが、バイクだったこともあり土産物などをあまり購入できず。せめてこうして宣伝だけでも微力ながら協力させていただこう。

「浜通り、元通り」という願いはあれど、完全に元通りというわけにはいかないだろう。まだまだ立ち入りできない地域や通行できない道路区間もあり、観光客を大量に受け入れるような体制もできていない。しかし、除染作業も着実に進んでいるし、興味ある方はこの地を訪れていただきたい。そしてアツアツ・モチモチのなみえ焼そばを、一人でも多くの方にぜひ現地で味わってもらいたいなあ。

浪江焼麺太国アンテナショップ

ブロぐるめ! 食べ歩きポータル←足跡代わりにクリックしていただけると
  更新に張り合いが出ます。

店舗情報住所: 福島県双葉郡浪江町幾世橋六反田 浪江町役場駐車場 まち・なみ・まるしぇ内
TEL: 0240-34-7260
営業時間: 11:00~15:00
定休日: 土・日・祝
ホームページ
主なメニューなみえ焼そば(並) 600円
なみえ焼そば(大) 700円
持帰り用パック 600円

本庄ハムフライ 200円
北上コロッケ 200円
This entry was posted in 双葉郡浪江町 and tagged , , , , . Bookmark the permalink.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください