ここずらよ

富士山本宮浅間大社。木花之佐久夜毘売命(コノハナサクヤヒメ)を祀り、古来、富士山信仰の中心として崇敬を集めてきた由緒ある神社だ。駿河国一宮としても知られ、富士宮はこの浅間大社の門前町として栄えてきた。

富士山本宮浅間大社

この浅間大社の大鳥居の手前左側に、地元の協同組合が運営する「ここずらよ」という売店がある。土産物を商うと同時に軽食も扱っており、ここでも富士宮やきそばが食べられる。これがなかなか侮れないクォリティなのだ。

協同組合 富士山特産品振興会 ここずらよ

訪れたのは8月中旬、平日の昼下がり。店内はウッディな造り。右手は焼きそばのセットや御菓子、ニジマスの加工品などが売られている。軽食コーナーは正面に大きな鉄板が置かれ、地元のおばちゃんが調理中。

ここずらよ 食堂メニュー

メニューは焼きそばとみそ田楽、甘味など。焼きそばはイカ入りのみで大と並を選べる。

「焼きそばの並(500円)、ひとつください」
「はーい、あちらの部屋でお待ちください」

支払いを済ませると、おばちゃんは溜まっている注文の調理を続ける。キャベツの上に麺を置きしばらく待ち。あとは小手で解しながら混ぜ混ぜ。こういう作業を眺めるのも楽しい。

おばちゃんが鉄板でてきぱき調理

ガラスで仕切られた客室は冷房が効いていた。暑い日だ、外のベンチよりこっちが良い。席はテーブル4卓にカウンター9席。先客2組は当たり前のように焼きそばを食べている。セルフのお冷を汲んで着席。10分ほど待って配膳された。

富士宮焼そば(イカ入)  500円

麺はマルモ食品を使用。具は短冊切りのたっぷりキャベツとイカ、肉カス。青海苔の混じった出汁粉と紅生姜がトッピングされている。酸味勝ちのソースでかなりあっさりめの薄味仕上げ。モチモチ、シコシコとした食感が美味しい。並で500円でも納得のクォリティとボリュームである。

マルモ食品の麺をあっさりめの薄味で

こういう売店のご当地名物というのは残念な場合が多いのだが、この店の焼きそばはリピーターも多い。これは個人的な意見なのだが、富士宮で一軒だけ食べるならこの店の焼きそばをオススメしたい。また食べ歩きの場合も、ここを基準にするのが良いと思う。実際に富士宮やきそばの王道的な品ではあるし、参拝のついでに気軽に寄れてこの値段なら申し分なかろう。メジャーすぎる穴場ですよ、ほんと。

ここずらよ

店舗情報TEL:0544-24-2544
住所:静岡県富士宮市宮町1-1
営業時間:9:00~17:00
定休日:無休
ホームページ
主なメニュー富士宮焼そば(イカ入)
 大 680円 並 500円

みそ田楽(こんにゃく2串) 180円