川村食堂

2017年5月16日

以前、青森県津軽地方の焼きそばを特集したが、南部地方にも人気の焼きそば店がある。しかもソース後掛けスタイルとの噂。場所は奥州街道が通る三戸郡五戸町。屋号は川村食堂。周辺エリアの縁日などにも出店し、「もりたて」「がりもり」などの愛称で長年親しまれてきたそうな。

五戸町 川村食堂 焼きそば屋

訪れたのは昨年の6月下旬。平日のお昼時。アップダウンするメインストリートはいかにも宿場という街並みだ。しばらく探し歩いて「川村食堂・焼きそば屋」と記された小さな看板を発見。暖簾も幟も無く目立たない。

やっているかなぁと思いつつ入店。「いらっしゃいませ」と礼儀正しいお姉さんがハキハキ明るく出迎えてくれた。テーブル5卓に小上がり1卓。先客1名。ほっ、やっていた。

川村食堂 メニュー

メニューは焼きそばとおでんのみ。焼きそばは大盛りが350円で小が230円。おでんは玉子が50円、それ以外は35円。静岡の駄菓子屋にも負けない安さだ。

川村食堂 焼干しが浮かぶおでん鍋

焼きそばの大盛り(350円)を注文し、一言断ってからおでんをチョイス。ここのおでんは塩ベースの極薄味で鍋には焼干しが浮いている。選んだのは玉子と竹輪と焼豆腐だったかな。とてもあっさりしていて、焼干しのダシがほんのり香る程度。練りカラシも合う。

おでん三品をチョイス

しばらくして焼きそばも出来上がった。皿から溢れんばかりの量で350円とは思えない。そして白い。麺は中細でカリカリに焼かれ、一本一本が短い。具はキャベツとネギに僅かな揚げ玉。天辺にちょこんと紅生姜。

焼きそば大盛り 350円

味付けはプレーンで油脂の風味程度。卓上のソースは酸味の利いたタイプだ。掛けるとぐっと味わいが変わる。先客を真似ておでんのダシにも浸してみた。うん、これも良いな。

おでんの出汁に浸すのもあり

後を引く美味しさで山盛りの皿もどんどん嵩を減らし、あっという間に完食。お会計は470円。やはり安い。まだまだ隠れた名店があるものだ。

ちなみに隣接する十和田市にも何軒かソース後掛けスタイルの焼きそばを出す店があるらしい。南部地方のこの界隈、またいつか再訪しなきゃだわ。

川村やきそば店

店舗情報TEL:0178-62-2117
住所:青森県三戸郡五戸町下タノ沢56
営業時間:11:30~18:00(売り切れ次第終了)
定休日:不定休
主なメニュー焼きそば 小 230円 大 350円

おでん 玉子 50円 それ以外 35円